碓氷:早速いきましょう。
市河:トップバッターはこのコンビです!
たいまつぎょうれつ
漫才/坂田の見たビフォーアフター
坂田:ファイナルに行きたいので、精一杯がんばってきます!
中武:ぶつかっていきます!
歴史に残る第108回でNIKE、青西瓜ら大会出場組を抑えて勝利を収めた!
初めてのC大会出場!たいまつぎょうれつ!
中武:どうもー、たいまつぎょうれつです!
坂田:よろしくおねがいしますー。
中武:最近は気温が変わりやすいですよね。急に寒くなったり、かと思えば暖冬の影響で暖かくなったり。おかげで風邪引きそうで困ってますよ、僕。
坂田:なさけないなあ。俺なんてバリバリ元気だぞ?
中武:おー、お前体が強いんだな。
坂田:おうよ。毎日湿布摩擦してるからな。
中武:湿っちゃったよ!乾布摩擦だろ!?何だよ湿布摩擦て。
坂田:文字通り湿布で体中こするんだよ。
中武:いやだろそんなの!体中ベタベタになるし、毛も抜けそうになるよ。
坂田:それが難点なんだよな。特に頭とか抜ける抜ける。
中武:摩擦するようなところじゃねえだろ頭は!若ハゲへの道を自ら歩むな!
坂田:だから最近頭上が寒いです。
中武:頭上だけじゃなくて行動も若干寒いよ。
坂田:大体な、俺たち今事務所に住み込んでるだろ?
中武:まあな。
坂田:そこにはストーブだってエアコンだってある。ベッドもあって部屋も割と広いだろ。そんなところに住んでおきながら寒い寒い言ってたら贅沢だよ。
中武:そうかなあ・・・。
坂田:そうだよ。世の中、特に日本には住みづらい家に住んでる人たちがたくさんいるんだから。
中武:ああ、そうらしいですねえ。昔の家だから老朽化してたり、部屋が狭かったり、トイレやお風呂が外にあったりしてね。
坂田:そうそう。俺の知り合いにそういう人がいたよ。
中武:あー、でもその人も大変でしょ?
坂田:大変の何の。その家を建てた建築者が完成した翌日に行方をくらましたんだから。
中武:あー、もう不動産屋選ぶ段階でつまづいちゃってるなその人。
坂田:で、その家主の人、壊礼 進さんって言うんだけど。
中武:こわれ すすむ!?生まれもってしてつまづいてしまってる可能性あるな。
坂田:進さんはその当時にお金がなくてね。でも祖父もいるし、子供も3人いるからアパートじゃ狭すぎると思って、できるだけ安い一軒家を買ったらしいんだよ。
中武:なるほどね。
坂田:そしたらそこがかなりの悪条件だったんだよ。
中武:あー。気の毒な話だなあ。どんな風に悪かったの?
坂田:まずね、玄関の引き戸があきにくい。
中武:あー、それは嫌ですねえ。いらいらしますねそういうの。
坂田:しかも、あきにくいくせに手をはなすと勝手に勢いよく閉まるんだよ。
中武:それ、家の設計者のイタズラの可能性があるな。
坂田:引き戸には刃が仕込んであるし。
中武:危ないな!!いたずら通り越して殺意を感じるよ!
坂田:でも奥さんは喜んでたよ。「大根を切るのに便利だわ♪」って。
中武:包丁代わりに使うな!!大根も飛び散るだろ!!小口切りとか出来ずじまいだよ!!
坂田:あと、部屋が狭い。居間がたたみの四畳一間。
中武:あー、狭いなあ。
坂田:しかも部屋も少ないから、体の悪いおじいちゃんは居間で寝たきりしなきゃいけないんですよ。
中武:うわー。それはつらいですね。
坂田:だからほかの部屋に行くときが困るんですね。寝てるおじいちゃんを必ず踏まなきゃいけない。
中武:「必ず」ってことはないだろうよ!避けるか飛び越えればいいだけの話だろ。
坂田:だって避けたら床に落ちてるみかんを踏んじゃうし、飛び越えようとしてもおじいちゃんの横に転がっているみかんを踏んじゃうんだよ!
中武:みかんどければいいだけの話だろうが!!何でみかんがおじいちゃんより大事だ!!
坂田:それとね、なんと子供部屋がないんですよ。
中武:うわ、それじゃ勉強する場所もないですね。
坂田:そこは大丈夫。おじいちゃんの上で・・・。
中武:最悪だなそいつら!!おじいちゃんを机代わりにするな!!
坂田:小学生の長男が「彫刻刀で悟空彫ろうぜ!」って。
中武:やめろやめろ!!木製じゃねえんだよおじいちゃんは!!
坂田:末っ子はみかんの上。
中武:んなもんノート書きづらいだろ!!みかんの汁で台無しになるよ!!テーブルの上使えばいいだろうが。
坂田:お金がなくて買えないんらしいんだよ。
中武:まあ、包丁の代わりに凶器玄関使ってるくらいだもんな・・・。
坂田:それとさ、お風呂がないんだよ。
中武:ないの!?昔の家でも風呂くらいついてたろうに・・・。
坂田:だから、鍋が風呂代わり。
中武:・・・・・・もうツッコむどころか涙が出てくるよ。
坂田:子供たちが入るときに奥さんが優しく言うんだよ。「ちゃんと昆布も忘れずに入れなさいね。」って。
中武:ダシとる気だろそれ!!本気の鍋を作ろうとしてるな!!
坂田:子供たちは奥さんの殺気を察知して鍋から出るんだよ。
中武:そういう感性は大事だね。この家の場合だけ。
坂田:トイレは最悪だね。
中武:あー、トイレの場所が悪いんだな。
坂田:臭い。
中武:それ悪条件関係ないだろ!!定期的に掃除しろとしか言えねえよ!!
坂田:いや、あれは普通のにおいじゃないよ。何食えばあのにおいになるんだ。
中武:ほっといてやれよ!!しょうがねえだろ、テーブルも買えない位つつましい生活なんだから!!
坂田:それと場所も悪くてね。ビルと自動車工場の間に挟まれてたんだよ。
中武:あらら。それじゃ陽も入りませんねえ。
坂田:おかげでよく床からゾンビが這い上がってくるんですよ。
中武:条件が悪いにもほどがあるよ!!のろわれてるよその家!!
坂田:やっぱり蛍光灯がないから薄暗い部屋を好むんでしょうね。
中武:ちょっと待て、この家蛍光灯もないの!?もう不憫という言葉じゃ言い表せないよ。
坂田:で、その悪条件の家を見て立ち止まった一人の匠がいたんだよ。
中武:お、ここで登場か。
坂田:スタスタと去っていった。
中武:薄情だなそいつ!
坂田:だってその人株取引の匠だもん。
中武:関係ないやつなら出すんじゃねえよ!!
坂田:その株の匠はね、奥さんにいってらっしゃいのキスをもらうのを忘れてたのに気づいて、「あ、忘れてた!・・・ま、いいか。」って思いながら一瞬立ち止まったんだって。
中武:本気でどうでもいい情報だな!!そんな無駄なオプションはいらないから。
坂田:そこに、もう一人立ち止まる匠がいたんだよ。それがリフォームの達人。
中武:そうそう、そういう人の出番だよ。
坂田:名前は破壊 止丸さん。
中武:はかい とまる、ね。恐ろしく名前が進さんと対象的だな。
坂田:その立派な匠が立派な家に変身させて、今では立派な姿になって立派るんだよ。
中武:お前の日本語が立派じゃねえよ。なんだ「なって立派るんだよ」て。
坂田:その住みやすい家に住んでるおかげで、みんな元気になって、旦那さんも奥さんも仕事にやる気が出て、結構儲けるようになったんだって。
中武:よかったじゃないの。
坂田:だからお前も少しは立派な家に住めよ!
中武:序盤と言ってること違うじゃねえか!!てか、仕事ってどんなことやってるの?その夫婦は。
坂田:進さんは隣の自動車会社で働いてて、奥さんはモデルだよ。
中武:おお、それなら儲かってるだろ。
坂田:まあな、奥さんはすっかり人気モデルになっているらしいからな。美人だし、スタイルいいしね。
中武:へえー。
坂田:モデルネームは「BUSUKO」。
中武:ブス子!?美人なのにブス子!?もっといい名前あっただろ!
坂田:しょうがないよ。親からもらった大事な名前だから。
中武:本名かよ!!親ももっといい名前付けてやれよ!!
坂田:でね、俺、リフォーム後のマンションをこの前見に行ったんだけどすごいよ。
中武:どんな風にすごいの?
坂田:まず両側の建物取り壊したからすごく広くなった。
中武:ちょっと待てよ!!そんなことしていいのかよ!?
坂田:心配するな。進さんの許可は取ったから。
中武:建物の持ち主にとれ!!何匠とタッグ組んで自己中行為してんだ!!
坂田:しょうがないだろ!進さんだって無職になるんだぞ!
中武:自動車工場なくなるからな!!自業自得だ!!
坂田:そしてね、玄関も広くなってね。
中武:へえ。あの殺人的な引き戸も治ったんだな?
坂田:靴入れの棚もきれいで使いやすくなってね。
中武:なるほどね。・・・で、引き戸は?
坂田:さらに玄関の床にはおそ末くんの絵が彫ってあって子供も大喜び!
中武:おそ末くんて古いし・・・いや、だからさ、引き戸は・・・。
坂田:靴べらもおまけで作ってくれててね。あの靴べらのつや!カーブ感!
中武:どうでもいいよ!!一番重要なところをそっちのけで靴べらまで行くか!!
引き戸はどうなったって言ってんだよ!!
坂田:ああ。それならカボチャも切れるように強化してたよ。
中武:直せよ!!ブス子目線でリフォームするな!!
坂田:駄目だよ。あの引き戸でやっとみじん切りができるようになったんだから。
中武:使いこなしてる!!てか、儲けてるんならいい加減包丁買えよ!!
坂田:居間も広くなってね。ホント見違えるように広かった。
中武:土地増えたようなもんだからな。でもそれならもうじいちゃんを踏みつける必要もないな。
坂田:勉強部屋も作ってあってね。テーブルもコタツも勉強机も匠が作ってくれててね。
中武:いい匠ですねえ。
坂田:でもそうなるとおじいちゃんが不憫でね。もう踏みつけられたり、悟空の絵を彫られたりすることはないんだなあって。
中武:いやいや、それでいいじゃねえか!!リフォーム前のおじいちゃんの方がはるかに不憫だよ。
坂田:だから僕、たまにその家に行っては踏みつけたり、彫刻刀で方程式を解いたりしてるよ。
中武:やめんか!!おじいちゃんはおじいちゃんとして存在させておけ!!
坂田:ちなみにおじいちゃんの部屋は、居間の端に国語辞典やジャンプやサンデーで区切って作ったそうです。
中武:立派な部屋作ってやれよ!!辞典とかが倒れたらただ散らかっただけに見えるしよ!いつ居間卒業できるんだよ・・・。
坂田:あと風呂も作ってくれてたんだよ。
中武:おお、よかったじゃないの。
坂田:ただ、子供たちが鍋依存症になっちゃって、鍋以外の風呂に入ろうとすると吐き気に襲われるようになっちゃった。
中武:いやな依存にかかっちゃったもんだな・・・。
坂田:家族でゲロ風呂に入るのは定番になってるんだって。
中武:いや、無理やり入れて吐かせるのかよ!!いろんな意味で地獄風呂だ、それは!!
坂田:ブス子さんの肌がつるつるになって喜んでたらしいよ。
中武:それは皮膚の構造が特殊なんだ。そうに違いない。
坂田:後、風呂はトイレと一緒になったんだよ。
中武:ああ、ユニットバスにしたの?でも広いんならユニットにしなくても・・・。
坂田:まあトイレはリフォームしてないけどね。
中武:あのまま!?ゲロ風呂だけでも壮絶なのに、もはや最凶のユニットじゃねえか!!
坂田:家族みんなあの匂いのファンなんだよ。サインもらいたいって思ってるくらいだから。
中武:悪臭にどうやってサインもらうんだよ!!そいつらの瞳には何が写ってるんだ。
坂田:あのユニットは今度ニオコンヒットチャートで一位をとるな。
中武:こっちの世界に戻って来い、坂田。
坂田:後、前は庭がなかったんだけど、今は広い庭がついてたよ。
中武:庭かあ。そういう広い庭で犬とかペットを飼うと楽しそうだよな。昼に庭を駆け回ってさ。
坂田:夜にゾンビが這い回ってたよ。
中武:飼うな!!そんなホラーテイストな庭楽しくねえよ!
坂田:だっておじいちゃんに似てるんだもん。
中武:いや、だからってさ、ゾンビだぜ?一度死んだ存在だぜ?
坂田:おじいちゃんもゾンビに、「おまえ、若いころのわしにそっくりじゃわい!」って。
中武:どんだけ悲惨な顔してたんだよ。
坂田:餌は蛍光灯。
中武:どんな餌だよ!!ゾンビだからって何でもありか!!
坂田:奥さんが「餌の出費がかさむわねー。明かりがつけられやしない。」
中武:その餌で明かりつければいいんだよ!!
坂田:子供たちとも楽しく遊んでるよ。ゾンビの目玉でキャッチボールとか。
中武:気持ち悪い!!投げられたとき目線が迫ってきそうだよ!!
坂田:おままごととかね。ゾンビは化粧を落とした後のお母さんの役。
中武:嫌だろ!!スッピンがゾンビの顔だったらよ!
坂田:化粧した顔は進さんね。
中武:ミスキャストだよ!!化粧してもおっさん顔止まりかよ!!せめてそこは美人のブス子だろ。化粧前と化粧後でキャスト変えるのもおかしいけどよ。
坂田:ブス子はお父さんのことを奪おうとしてる美人OLの役だよ。
中武:設定がリアルだよ!!大人の恐ろしい事情を織り交ぜるな!!
坂田:子供役は止丸さんね。
中武:何やってんだ匠!!そこは実物大の子供に任せてお前は仕事だ仕事!!
坂田:まあリフォームのおかげでここまで立派な家になって、楽しく家庭的な家族になったってわけ。
中武:他人から見たらバイオレンスファミリーだけどな。
坂田:止丸さんも親切でさ。「僕らがやりたかっただけですから。」といってお金も受け取らずに去っていったんだよ。
中武:かっこいいですねえ。これぞ「匠」って感じですね。
坂田:そしたら止丸さんの部下数人が追いかけて「そんなこといってまたタダで引き受けたのを言い訳にして給料払わない気じゃないでしょうね!!
今度こそ払ってない半年分僕らに払ってくださいよ!!」って怒り出して。
中武:給料払ってねえのかよ!!そりゃ怒るわ。
坂田:さらに別の部下が「土地を勝手に乗っ取ったから絶対訴えられますよ!!これで50件目になりますよ!!」
中武:もうボロボロじゃねえかよ。
坂田:そこで止丸さんがびしっと一言。「お前らならリフォームできるさ。俺の作り上げた・・・借金と裁判の地獄をな!」
中武:責任のなすり付けじゃねえか!!いい加減にしろ。
2人:どうもありがとうございました!
1組目 たいまつぎょうれつ
(ネタ披露後・・・)
坂田:終わったあー・・・。
中武:今回のネタは、昔作ったネタを改良したやつだったので、少し不安はありますが・・・。
坂田:まあ、やりきったのでね。後は結果を待つのみで。ああ・・・ドキドキする・・・。
中武:ほんとにな・・・。心臓に悪すぎる・・・。
灯風
コント/「なんか、世界の中心は涼宮ハ○ヒなんかじゃなく、うちの娘らしいんだ。」by父(28歳)
ナオ:まさか、これをここで披露することになるとは…。
ゴウ:一応僕が娘役、ナオが父役、その他エキストラ多数でお送りします。
悲願のファイナルへ進むべく、このセミファイナルで一か八かの大博打に出る!
3期連続3回目のC大会出場!灯風!
父:あーキャベツの千切り食べたいな…
娘:おとうさーん!
父:ん、何だ?
娘:あのね…今からおうたを歌うから、聞いてほしいんだけど。
父:おおいいぞ。で、何を歌うんだ?
娘:じゃあねえ…「世界の終わり、洋式トイレ」って歌、うたうね。
父:まて。なんだその斬新かつユニークな曲名は。
娘:知らないのこの歌?みんなのうたでやってたよ。
父:大丈夫かよNHK!…うーん、じゃあ聞かせてみてよ。
娘:♪うんこ色のー太陽ー うんこ色の太陽が、回ってるぅー
父:………。
娘:♪排泄されたぁー現実はー 「小」の方じゃ流れなかったんやー
父:ストップ。聞いてると脳髄が腐りそうだわ。
娘:ちなみに、現実、の部分は「うんこ」と書いて「げんじつ」って読むんだよ。
父:妙に凝ってるなこの歌!
娘:………あれ、日が陰ってきたね。
父:………。えーと、他の歌はないのかな?
娘:ならねえ…「世界中のこどもたちが」なら歌えるよ。
父:よかった、知ってる曲だ。じゃあそれを歌ってよ。
娘:じゃあいくよ。
父:おう。
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 一度に、笑ったらー
父:うんうん。
娘:♪空も笑うだろうー ラララ 海も笑うだろうー
父:お、なかなか上手いじゃないか。
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 地上に、出てきたらー
父:…今までどこにいたんだよ子どもたち!
世界中のこどもたち:(ボコッ)わおっ!
父:いや、ホントに出てきた!!地面から出てきたよ!!
娘:♪空も笑うだろうー
世界中のこどもたち:♪ラララ 海も笑うだろうー
父:うわっハーモニー!ハーモニーがすごい!
娘:♪世界中ーのこどもたちがー もぐら叩きの、バイトをしたらー
父:この状態のニーズに対応してるけども!
…ってい、いつの間にか手にピコピコハンマーが!!
娘:♪むっちゃもうかるーだろう
父:(ぴこっ)(ぴこっ)(ぴこっ)
世界中のこどもたち:ラララ ユニセフに寄付しようー
父:(ぴこっ)(ぴこっ)(ぴこっ)なんかリズムにあってる!
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 一度に、光ったらー
父:チョウチンアンコウか!どうやったら光るんだよ!
世界中のこどもたち:(ビガーン)
父:ってホントに光った!
娘:♪虫が寄ってくるーだろう
世界中の子どもたち:ラララ ウットウシイダロウー
父:急にカタコトになった!見た目も歌い方も宇宙人みたいで不気味だよ!!
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 一度に、「トリックォァトリート?」って迫ったらー
父:なんで今ハロウィンだよ!
世界中の子どもたち:…T R I C K O R T R E A T ! ?
父:うわ、むっちゃ迫ってきた!いや、でもお菓子とかないよ!
娘:♪くれなーいーのかーよー
世界中の子どもたち:(ドガガガ)(グシャグシャ)
父:だからっていたずらするな!うわ、壁が!自宅で簡単そば打ちセットが!!
世界中の子どもたち:♪ラララ 不二家はノーサンキュー(ズバババ)(バキューン)
父:って少年兵士がいるよ!銃を発砲しないでくれ!!これいたずらの度を超してるよ!
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 大空に、なんかすごいいきおいで飛んでいったらー
父:いや、怖いよ!そしてさっきからリズムを無視しすぎだよ!
娘:♪オゾン層を破るだろうー
世界中のこどもたち:ラララ(ヒューン)皮膚ガンが増えるだろ…
父:ホントに飛んでったよ!ドップラー効果を残して飛んでいっちゃったよ!!
娘:♪広げよう ぼくらの夢をー
Bob:♪届けよう ぼくらの声をー
父:なんか一人残ってるよ!
ぼくらの花:♪咲かせよう ぼくらの花をー
父:もう咲いてるじゃないか!
世界中のこどもたち:(ヒューンずどーん)
♪世界に 虹をかけようー
父:落ちてきたよこどもたち!!万有引力の法則に負けて落ちてきたよ!!
娘:♪世界中ーのこどもたちがー 地中に、もどったらー
世界中のこどもたち:(ズボズボズボ)
父:今度は戻っていったよこどもたち!!
娘:♪地中で分解ー されてー
肥沃な土壌になるだろうー
父:ちょっとブラックだよ!
…ってキャ、キャベツが一面に!!いつのまに!
娘:ほら、おとうさんがキャベツの千切りを食べたそうにしてたから…
父:……。
娘:だから、食べさせてあげたいな、と…。
父:おまえ…おまえは優しい子だな…。どうやったか知らんけど。
娘:だから、Bobが持ってきてくれたんだよ。
Bob:ハーイ!
父:おまえすげーな。
2組目 灯風
(舞台裏にて・・・)
ナオ:いや、負けたら悔い残るわ、これじゃ。
ゴウ:C大会前になるとネタが思いつかなくなるんだよなあ…
言霊連盟
漫才/街中で再会
槍沢:栃城さん、今回の目標は?
栃城:脱8位。
槍沢:今まで、8位が続いてますからね。
栃城:出来れば5位以上。
ギリギリで出場した昨期から打って変わって今期は歴代2位タイの533KBをマーク!
2期連続3回目のC大会出場!
槍沢:はいどうも、言霊連盟です。
栃城:よろしくお願いします。
槍沢:実はさ今度中学の同窓会があって、そこに呼ばれてるんですよ。
栃城:そうなんですか。
槍沢:でも、中学卒業して以来だから、会ったときにどうやって話していいかわからないんですよ。
栃城:そんなの、普通に喋ればいいんじゃないですか?
槍沢:その、普通にが上手くわからないんですよ。
栃城:じゃあ、同窓会のシミュレーションしましょう。
槍沢:ガラガラガラ みんなー久しぶり!
栃城:ふざけんなこの野郎! ぶん殴るぞ!
お前こそふざけてんじゃねえぞ。あ、やってやるから表出ろや!
槍沢:なんでそんな一触即発ムードだ! 入りづらいよ。せっかくの同窓会なんだしもっと和やかにやってよ。
栃城:分かりました。
槍沢:頼みますよ。
ガラガラガラ みんなー久しぶり!
栃城:ふざけてんじゃねえぞこの野郎!
お前誰に向かって口聞いてるんだこの野郎。いいから表出ろや!
槍沢:一緒じゃねえかよ!
栃城:はい! ぼ、暴力とか、そういうことはいけないと思います!
……委員長変わってねーなー!
槍沢:どこで和んでるんだよ! たしかに、昔と性格が同じだったらなんだか盛り上がるけども。
栃城:はじめて、委員長の真面目なところが役に立ったよ。
槍沢:知らないよ。もう、栃城さんに頼んでも、ちゃんとした対応が学べそうにないからいいや。
栃城:そうですか。で、再会といえば、
実は僕、今度の日曜日に中学の同級生と偶然街中で再会することになってまして。
槍沢:なんで偶然起こるを知ってるんだよ。予知能力者か。
栃城:それで、ばったり会った友達とどんな話をしたらいいのかわからないんですよ。
槍沢:そんなの昔話に花咲かせれば言いだけでしょ。
栃城:じゃあ、今日はちょっとその練習をしてもらえますか?
槍沢:わかりました。
栃城:じゃあ、そっちから声かけてくださいね。あ、あとできれば、女の子の役でお願いします。
槍沢:いいですよ。これなんか、偶然の再会から始まる恋とかそういった展開で?
栃城:いや、……そこまでは望んでいない。
槍沢:ああ、そうなんですか。すみません先走りすぎました。
栃城:それから、僕を呼ぶときはリチャードって呼んでくれない?
槍沢:なんで?
栃城:なんだっていいじゃん。とにかくリチャードって呼んでよ。
槍沢:あだ名なの? まあ、いいけどさ。
栃城:いやあ、やっぱり日曜日の新宿は人だらけだなあ。
槍沢:……リチャード!
栃城:あ、あれは中学のクラスメイトだけれど、人ごみの中でリチャードとか叫ぶ恥ずかしい人だから無視。
槍沢:いや、待てよ! あなたがリチャードって呼べっていったんでしょ。
栃城:でも考えてみてよ。いきなり街中でリチャードって呼ばれて普通に対応できる?
俺には無理だよ。
槍沢:じゃあ、余計な設定つけないでくださいよ。普通に栃城君とか呼びますんでちゃんと対応してくださいよ。
栃城:それにしても、日曜日の新宿は人だらけだなあ。
槍沢:栃城君!
栃城:吉田!
槍沢:誰よ、吉田って。
栃城:ああ、すみません。人違いでした。じゃあ、僕はこれで。
槍沢:行かなくていいわよ。こっちから声かけたんだから。槍沢よ槍沢。
栃城:あ、槍沢! すぐ分かったよ。
槍沢:嘘つけ。あなたさっき、吉田って間違えたじゃない。
栃城:いや、結婚して苗字が変わったと思ったんだよ。
槍沢:だとしても、なぜ吉田と決め付けたのよ。
まあ、とにかく久しぶりね。どうしたの、今日は?
栃城:休みだから適当にふらついててね。
お前こそどうしたんだよ。飼育委員の仕事放り出して。
槍沢:いつの話よ。飼育委員って中学の頃の話じゃない。もうとっくに卒業したわよ。
栃城:お前がいつも委員の仕事サボるから、俺が代わりに世話して大変だったんだぜ。
槍沢:そうだったんだ。悪いことしたわね。
栃城:俺図書委員なのにさ。
槍沢:なんでまた? それは本当にごめんなさい。
栃城:本当に飼育が大変だったんだからな、ピューマにジャガーにベンガルトラとかいるし。
槍沢:なに飼ってたのようちの学校! サボっといてよかったわ。
まともに接触したら、生き延びられる自信がないもの。
栃城:あと山口。
槍沢:は?
栃城:だから山口だよ山口。男子の飼育委員の。
槍沢:なんで、山口も飼われてるのよ
栃城:飼育の意味を勘違いしたらしい。
槍沢:勘違いしすぎでしょ。
栃城:しかし、卒業してもう十年になるわけか……。
槍沢:懐かしいわよね……。あ、そうだ。立ち話もなんだから喫茶店にでも入らない?
栃城:いいね。あ、ただし、俺は壷は買わないぞ。
槍沢:売ってないわよ! そんな詐欺とかやってるわけじゃないから。
栃城:高級な絵も買わないぞ!
槍沢:だから売ってないから! 今、あなたものすごく失礼よ。
栃城:英会話の学習教材なら買う!
槍沢:買っちゃうの!? 切実なまでに英語を身につけたいの?
栃城:怪しい宗教にも入る!
槍沢:なんで、怪しいって分かってるのに入っちゃうのよ!
栃城:やっぱり、何かにすがらなきゃ生きていけないんですよ。人間ていうのは。
槍沢:知らないわよ。そんな急に哲学的になられても困るわ。
それに、私そんな悪徳商法やってないから。
栃城:やってないの! 使えないなあ……。
槍沢:なんでよ! なんで悪徳商法やってる方が求められるのよ。
栃城:まあ、いいや喫茶店に行こう。
槍沢:行きたくないわよ! なんか栃城君怖い。
栃城:そんな事いわないでさ。あ、……悪い。俺急用思い出しちゃった。
槍沢:思い出すものじゃないでしょ、急用って。で、何よ急用って。
栃城:これから山口にエサやんないといけないんだ。
槍沢:そいつまだ飼われてるの!
栃城:じゃあ。
槍沢:じゃあじゃねえよ! お前なんなんだこれは!
栃城:同級生とあったときの対応ですけど。
槍沢:おかしいだろ! お前、実際街中で同級生とあったらこんな対応するのか?
栃城:しないですよ。
槍沢:しないだろ!
栃城:しないですよ。……だって僕、友達いないもん。
どうもありがとうございましたー!
槍沢:終われないよ! 寂しすぎるから!
栃城:終われないって言ってももうネタないし。
槍沢:じゃあ、せめて明るく終わってくださいよ。
栃城:わかりましたよ。だって俺! 友達いねーもーん!!
槍沢:…………。
栃城:…………。
槍沢:もっと寂しい!
3組目 言霊連盟
(ネタが終わって・・・)
栃城:あー疲れたあ!
槍沢:出番直前まで、ああでもないこうでもないってネタ直してましたからね。
栃城:通常収録でネタ使い果たしちゃったし、新ネタも出来ないしで、しょうがないんで昔作ったネタ引っ張り出してきて……。
槍沢:久しぶりにやるからネタの練習も一杯やらなくちゃいけないし。
栃城:これが結果につながればいいけど……。
サイドハンド・ボーラーズ
コント/ドラキュラ
あべ:では、いきましょうか!
おか:おーーーっ!
今期は漫才で4勝だが、C大会では敢えてのコント勝負!
C大会初出場!サイドハンド・ボーラーズ!
あべ:さて、今日はもう寝ようか・・・・
(窓から、黒いマントをかぶった、歯が鋭くとがっている男が侵入してくる)
あべ:・・・だ、誰ですかあなた!? ちょ、ちょっと、人の家に勝手に入らないで下さいよ!
しかもなんですかその格好!? なんでそんな吸血鬼みたいな格好をしてるんですか?
おか:俺はドラキュラだ・・・ 本物のドラキュラだ・・・
あべ:えっ、本物・・・ マジでか!?
ウ、ウソだろ、でもまさか、本当だとしたら俺、今からこいつに襲われるのか!?
そ、そんな、やめてくれ、ウソだろ!?
おか:だから、皿をくれ・・・俺に皿をくれ・・・
あべ:・・・・・・えっ? 皿?
おか:そうだ、皿をくれ。
あべ:い、いやちょっとどういうこと!? ドラキュラっていったら血を欲しがるんじゃないんですか!?
おか:いや、欲しいのは皿だ。俺はドラキュラとして生まれる前に、脳の遺伝子が突然変異を起こして、
「血」ではなく「皿」が好物になってしまったみたいなんだ・・・
あべ:なんだそれーーっ!? そんなこと現実にありえるのか!?
おか:とにかくそういうことだ。俺は吸皿鬼だ。
あべ:「きゅうさらき」か!?
おか:とにかく皿が欲しい! さぁ俺に皿をくれ!
あべ:いや、そんなこと言われても困りますって、出ていってください! 警察呼びますよ!
おか:やだ、呼ばないで、お願い。
あべ:帰ってくださいって!
おか:本当お願いです、この通りです、どうしても皿をもらえないのなら、サラダでもいいですから!
あべ:それ野菜じゃないか! いくら発音が似てるとはいえなんでまたサラダなんだ!?
おか:ノーマルな吸血鬼でいう、トマトジュースのような存在だ。
あべ:なんだその分かったような分からないような説明は!?
おか:とにかく皿かサラダのどっちかをくれ、俺がこの前に入った家ではどっちももらえなかったんだ、
なんとか必死にお願いして、唯一もらえた物は「サラサーティー」だけだったんだ・・・
あべ:それ生理用品だろ! もはや「サラ」って文字がつけばなんでもありなのか!?
おか:いやそんなこと無いです、基本的に皿しか体が受け付けません、とにかく新鮮な皿をください、
もう、自分のひざのお皿を自分で吸う生活にはウンザリだ・・・
あべ:そんなことできるんならそれでいいだろ! 自分のひざの皿を吸って自己満足に浸っておけばいいじゃないか。
おか;いや、もうそんな生活も限界だ・・・ だからお願い、お願いだから皿を・・・
ここでもらえないともう死んでしまう・・・ 死んでしまったら、あなたは人殺しです・・・
あべ:どさくさにまぎれて人聞きの悪いこと言うな! ・・・もう分かった、そんなに言うなら分かったよ、
皿をあげればいいんですよね?
(皿を持ってくる)
あべ:はい、これでいいんですよね・・・
おか:(皿に吸いつく)
あべ:うわっ、ものすごい勢いで皿を吸っている・・・
おか:あーーーーー、やっと皿にありつけた・・・
あべ:これでいいんですよね、じゃもうさっさと帰ってください。
おか:でも・・・ この皿は、安物の皿だな。次はもっとおいしい皿をくれ。
あべ:ぜいたくを言うな! どんな皿がおいしいとかそういうの分からないし!
おか:じゃ次はもっと高級な、有田焼きの皿をくれ。
あべ:だからぜいたくを言うな! そんな皿、ウチには無いから!
おか:じゃそれなら、その代わりと言ってはなんだが聞きたいことがある。
俺が昔からずっと吸いたいと思っている、幻の皿のありかを知らないか?
あべ:また何なんだその幻の皿ってのは・・・
おか:伝説の生き物、カッパの頭の上にのった皿だ。
あべ:カッパなんて実在しないから! そんなのどこを探してもいるわけないだろ!
おか:いや、人はそういうが俺は実在すると信じている。
今まで、一度はついに見つけたぞと思った瞬間もあったんだ。
あべ:またどこで見つけたって言いたいんだ・・・
おか:ある日、街を歩いていると、なんとカッパの絵が描かれた大きな看板を見つけたんだ!
そしてその看板の下にある店を見てみると、「寿司全皿100円」とかいう文字があった・・・
あべ:それ「かっぱ寿司」じゃないか! そんなとこに本物のカッパはいないから!
おか:それでもカッパがいることを信じて店の中に入ってみると、なんとそこにはたくさんの皿がゆっくりと回っている!
あべ:そりゃ回転寿司はそういうものだからな!
おか:俺はひたすら、皿の上にのってあったものを真下のレーンにどかして、そして皿に吸いついた。
あべ:ベルトコンベアにじかに寿司ネタを置くな! あと勝手に皿に吸いつくのもやめろ・・・
おか:皿の上にのってあった、かっぱ巻きをどかして皿に吸いついた。
あべ:確かにある意味「カッパの皿」だけど!
おか:しかし、吸いついてみたらそれは普通の皿だ・・・ 結局それは幻の皿ではなかった。
あべ:もう帰って! あなたの話なんてもうこれ以上は聞きたくもないし、はい、帰って!
おか:いや、だからまだあの皿だけでは満足できないんだ、今度は頼むから食器棚の皿を全部吸わせてくれ・・・
あべ:イヤだよ、お前が皿に吸い付くたびにいちいちその皿をまた洗わなくてはいけなくなるし!
おか:でももう我慢できない! 食器棚はどこだー!(家の中へと入っていく)
あべ:こら、勝手に家の中に入るな! 待てーーーっ!(追いかける)
おか:おっ、食器棚を見つけた、そして大きな皿も見つけたぞ!(皿を食器棚から取り出し、吸い付こうとする)
あべ:やめろ!(その皿を引っ張る)
おか:吸わせてくれ!(皿に吸い付こうとする)
あべ:だからやめろ!(皿を引っ張る)・・・あーっ!!
(バリーン!!)
あべ:あぁ・・・ 皿が床に落ちて、割れてしまったじゃないか・・・
おか:何やってるんだお前! 皿を虐待するヤツは許せない!
あべ:お前のせいだろ!!
おか:とにかく許せない、こんなに腹が立ったのは、
以前、宴会だとかなんとか称して、棒のようなものの上に皿をのっけてグルグルと回して
その皿を目舞い地獄へと陥れていく虐待シーンを見た時以来だ。
あべ:それ皿回し芸だよ! つーか皿回しとかは虐待で、皿に吸いつくのはOKってそんなのありなのか!?
おか:とにかくもう許さない、お前には罰として、罰として・・・・・・
あべ:何をするつもりなんだよ!?
おか:お前のひざのお皿を一晩中吸い続ける。
あべ:(電話をかける)もしもし警察ですか? ただいま家の中に変な人がいまして・・・
おか:やめてーーーっ! 警察は呼ばないで、お願い。
あべ:ふざけるな、もう警察に住居侵入罪で捕まえてもらうから、もう出て行くな、逃げるなよ。
おか:呼ばないで、お願い。じゃもうこうなったら・・・ 俺の使用済みのお皿をあげるから許して。
あべ:そんなもんいるか! 想像しただけで汚いし全然欲しくないから!
おか:いや皿は皿でも、なんと「ヤマザキ春のパン祭り」でもらったあの皿だぞ。
あべ:それでも使用済みのは欲しくないから!
おか:欲しくないのか? 俺が一生懸命、ヤマザキのパンを食べて
ポイントを集めて手に入れた皿をあげるんだぞ、それが嬉しくないのか?
あべ:つーかお前パン食べてるのか!? 皿とサラダしか体が受け付けないんじゃなかったのか!?
おか:とにかくそういうことでこの使用済みの皿をあげるから許してくれ、じゃ俺はもう帰る。
それでは、さらばだ! 皿だけに! (そして家から出ていく)
あべ:最後はダジャレかよ! もう2度と来るなーーっ!
4組目 サイドハンド・ボーラーズ
市河:今回、C大会にして青バトでは初めてのコントで挑戦ということで。これは何か狙いがあったんですか?
あべ:まぁ正直言うと、これ以外にまともなネタが無かったんですよね。
おか:このネタか、もしくは「漫才:天然の鮎」かのどっちかしか無かったんですよ。
あべ:いやさすがにその選択肢は無いから!
ひろたか
コント/7号車とY者と私
高田:えー、初コントを記念してバイトを4人程雇いました。
広川:・・・うん、まぁ確かに何人も出てくるんだけど。
前回ファイナリストの彼らも初の超大作コントで挑む!
2期連続2回目のC大会出場!ひろたか!
【 本日ものぞみ号をご利用いただきありが】
広川:ふぅ、なんとか新幹線に乗れたはいいけど、
出張先の京都まで2時間半もかかるのか・・・何か暇だなぁ。
そう言えば新幹線って通路のドアの上に車内表示器があって、
案内とか新聞社のニュースとかが流れてるんだよな。ちょっと見てみるか。
【 <読売新聞ニュース>昨夜】
広川:お、さっそくニュースが流れてる。
【ュース>昨夜横浜市内で女性が魔物に襲われ】
広川:へぇ、物騒な事が起こるもんだなぁ。
・・・ってちょっと待て!「魔物」って何だよ?
【内で女性が魔物に襲われたが、勇者が撃退し】
広川:しかも「勇者」て!
おいおい、もしかしてゲームの中にいるような勇者や魔物が実在するっていうのか!?
うーん、気になるなぁ・・・
【 ま も な く 新 横 浜 】
広川:もう新横浜か。今のところ隣の席空いてるけど、誰か乗ってくるのかなぁ。
(ウィーン)
勇者:・・・・・・。
広川:!!何か本当に勇者みたいな格好をした人が乗ってきたし!まさかこの人が・・・
勇者:(席に座る)
広川:しかも俺の隣かよ!
勇者:ふぅ、昨日の魔物は手強かったな・・・
広川:・・・どうやら本当にこの人が勇者のようだな。
勇者:え、何で僕が勇者って分かったんですか!?
広川:うわ、話しかけられた!
勇者:僕が勇者だって分かると言うことは・・・さては魔王の手下だな!
広川:違うよ!そもそも魔王とか知らないから!
いかにも勇者っぽい服装してるし、今魔物倒したみたいな事言ってたから。
勇者:あぁ、昨日桜木町駅のガード下でちょっとね。
広川:・・・勇者の口から「ガード下」なんて言葉が出るとは思わなかったや。
ってか、そもそも何で勇者がこの電車に乗って来てるんだ?
(ウィーン)
勇者:わっ、車掌さんが現れた!
広川:モンスターが現れたみたいに言うなよ!
車掌:ご乗車ありがとうございます。切符を拝見したいと思います。
広川:えーっと指定券指定券、と。はい。
車掌:7号車3番E席、京都までですね。ありがとうございます。
勇者:はい。(シャキーン)
広川:って何で剣を抜いてるんだよ!危ないどころの騒ぎでもなくなるし!
車掌:おお、コレは素晴らしい伝説の剣!指定剣の提示、ありがとうございます。
広川:・・・ってそれでOKなの!?何だよ指定剣って!
勇者:JRが指定した剣を見せると、国内の特急・新幹線の指定席にタダで乗れる制度がありまして。
広川:どんな制度だJRさんよ・・・
勇者:いやぁ、日本全国で放浪の旅を続ける冒険者にとって、こんなにうれしい制度はないですよ。
広川:電車で放浪の旅を続ける勇者ってのも初耳だよ!
・・・いや現実に勇者がいる事自体さっき知ったんだけどさ。
ってか、指定席に乗れるって言っても、その席の指定券持ってる人がいたらどうするだよ?
勇者:そういう時は遠慮して譲るようにしてますよ。
広川:そこは謙虚なんだな・・・
勇者:とは言えね、のぞみ号に乗って新横浜で空いてる指定席を見つければ、
少なくとも名古屋までの1時間半は座って移動できる訳なんですねこれが。
広川:聞いてないよそんな豆知識は!
何だよその鉄道ファンでも知らないような裏技。
(ウィーン)
販売員:お弁当に、お茶はいかがですかー。
勇者:わっ、車内販売の人が現れた!
広川:だからモンスターが現れたみたいに言うなって!
勇者:すみません、薬草くださ・・・あ、通り過ぎちゃった。
広川:当たり前だよ!そんなもの車内販売で売ってる訳ないだろ!
前の人:すいません、ちょっと席倒してもいいですか?
広川:え、あ、はい。大丈夫ですよ。
前の人:(ギィィィ) ・・・・・・
広川:・・いや、何隣の席との間に出来た隙間から首出してるんですか。
前の人:・・・そちらの方、勇者とかおっしゃってましたよね。
勇者:はい、そうですけど。
道具屋(前の人):いらっしゃいませ、私は道具屋です!何かお求めのものはありますか?
広川:この列車道具屋まで乗ってたのかよ!ってかちゃっかり商売始めてるし・・・
勇者:幕の内弁当一つ!
広川:さっきの車内販売で買えよ!むしろこっちで買うのは薬草の方だろ!
・・・ってかそもそも道具屋が弁当売ってるのか?
道具屋:はい、5980円。
広川:売ってた!しかも驚異的なボッタクリ価格で!
勇者:大丈夫、僕勇者だから結構お金持ってるんです。
広川:・・・だったら普通に指定券を買ってほしい。
勇者:さて、昼飯も無事手に入れた事だし、ちょっとここらでセーブでもするか。
広川:いやセーブって何だよ!?
車掌:お客様、車内でのセーブはデッキでお願いいたします。
勇者:あ、すみません。(ウィーン)
広川:しかもここでやるのはマナー違反なの!?いったいどういう行為なんだ・・・
まぁいいや、くだらない事考えるのやめて俺も飯にするか。
勇者:(ウィーン)さてと、弁当食べるか・・・
わっ!おかかスライムが現れた!
広川:ただのおにぎりだよ!何でもモンスターに例えないでくれ!
【 ま も な く 名 古 屋 】
広川:ふぅ、やっと名古屋か。
(ウィーン)
???:フッフッフッフ。
広川:これまた怪しい人が乗ってきたな・・・普通に角とか生えてるし。
???:(指定券をチラつかせながら)・・・そこのお前、どけ。
広川:うわ、勇者が今座ってるのってこの人の席だったのか!
どちらにしろ変な奴が隣に座る運命だったんだな俺は・・・
勇者:やだ。
広川:ってお前誰か来たら退く主義じゃなかったのかよ!
勇者:だってこいつ、日本を滅ぼそうと企む悪の大魔王ですよ?
広川:そんな奴日本にいたのかよ!?ヤバイじゃないか・・・
・・・ってかそれにしても何で大魔王みたいなのまで新幹線に乗って来るんだよ。
大魔王:フッ、ちょっと九州に温泉めぐりでも、と思ってな。
広川:んな事してる暇があったら日本滅ぼせよ!・・・いや滅ぼして欲しくないけど。
勇者:と、とにかく大魔王だろうが何だろうが、この席はどかないからな!
僕にはこの指定剣があるんだ!
大魔王:何を言う、指定券を持っているのはこのワシだぞ!
広川:・・・どっちが正義の味方なのかよく分かんねーよ!
はぁ、俺どうせ窓側だし、もはやどっちが隣に座ろうが関係ないや。気にしないでおこう。
その間にニュースでも見るか。
【 <中日新聞ニュース>】
広川:名古屋近辺だから地元の新聞社のニュースが入ってるんだな。
【日新聞ニュース>大魔王のHP758 MP】
広川:って何でそんな情報が流れてるんだよ!
【王のHP758 MP758 攻撃力758】
広川:しかも能力全部758って意味が分からないよ・・・
勇者:何、HPたったの758!?チャンス!倒せるぞ!(シャキーン)
広川:普通に剣を振り回すな!一応倒して欲しいけどここではやめてくれ!
大魔王:うわっ、不意打ちとは汚いぞ、勇者め!(シュッ シュッ)
広川:大魔王はとりあえず指定券を振り回してるし・・・
勇者:喰らえ、ギガスラーッシュ!(ズバババババッ)
大魔王:何を、灼熱の炎!(ゴォォォォォォ)
広川:だから新幹線の車内で戦うなってば!
道具屋:へいらっしゃいらっしゃーい!
勇者の勝利に賭けると1.5倍、大魔王に賭けると2.0倍だよー。
広川:あんたも何の商売してるんだよ!下手したらお前の命も危ないんだぞ!?
車掌:(ウィーン)わぁぁ!お客様、戦闘の方はデッキでお願いします!
広川:止めさせろよ!デッキとかそういう問題じゃないだろ!
ったく、正常な危機感を持ってる奴はこの車両にいないのか?
勇者:ふっ、デッキに出るまでもなく勝ちましたよ。
広川:・・・何か戦闘終わってたし。
大魔王:くっ・・・名古屋から乗車するからシャレて各能力を758(ナゴヤ)に調整してきたのが大誤算だった・・・
広川:そんな下らない理由で自分の身を危険にさらしてたのかよ!
勇者:こうして日本の平和は守られた。しかし勇者の旅はまだまだ続く・・・
広川:・・・この人がいる限り平和じゃない気がする。
勇者:大魔王も倒した事だし、椅子倒してちょっと寝るか。
広川:はぁ・・・やっと静かになるや。
勇者:(ギィィィ)・・・!!
広川:ん・・・どうしたんだ?
勇者:椅子を倒した!僕のレベルが上がった!
広川:何でだよ!同じレベルが上がるなら大魔王を倒した時だろ!
勇者:今度から伝説の剣でグリーン車にも乗れるようになった!
広川:しかも何だその経済的レベルアップは!
勇者:この剣で・・・ってあれ、剣はどこだ?
大魔王:くっ・・・最後の力を振り絞って・・・(バキッ)
広川:いとも簡単に伝説の剣を!・・・ってかまだいたのかよ大魔王。
勇者:・・・うわぁぁぁ!僕の剣がぁぁぁ!フリーパスがぁぁぁ!
広川:フリーパスとか言うな!
勇者:しかも僕、その剣がないと能力がレベル1に戻っちゃうんですよ・・・
広川:能力も経済力もその剣ありきだったのかお前は!
勇者:あーもう僕はどうすればいいんだ!
広川:どうすればと言われてもなぁ・・・
ん、待てよ、確か弁当食べる前にセーブしてたよな。
よく分からないけど、それ使えば剣を失う前に戻れるんじゃないか?
勇者:そ、それだ!ありがとうございます!
広川:え、あ、どうも・・・何か役に立ってしまった。
勇者:あっ、でも伝説の剣がないとリセットできないんだった・・・
広川:もう知らねーよ!
5組目 ひろたか
市河:ひろたか、ファイナル進出OKだという方は、緑のボールを流して下さい。どうぞ!
高田:ネタの最初の10行を見て陣内智則っぽいコントが始まるんだと思った人もボールを入れてください!
広川:いや何言ってるんだよ!・・・確かにそれっぽく見えるけど。
市河:前半5組がネタを披露し終えました。
碓氷:さあ、後半の5組へ参りましょう!
後半5組へ!