【成績】 OA率:8/8 平均:446.00KB 最高:493KB 最低:361KB ランク:A 【備考】8連勝、デビューから7連続オーバー400 | |||||
出場回 | 出場順 | KB | 勝敗 | 順位 | ネタの種類/タイトル |
225回 | 6番 | 485 | ○ | 1位 | 漫才/フクダツインズ |
228回(萩) | 3番 | 449 | ○ | 2位 | 漫才/別れんぼう |
241回 | 3番 | 445 | ○ | 2位 | 漫才/波に乗っチャイナ |
253回 | 4番 | 473 | ○ | 3位 | 漫才/レトロに乗って |
7回CB | 6番 | 1010 | - | 1位 | 漫才/並べて!音楽家 |
7回CF | 3番 | 850 | - | 5位 | 漫才/オムのロン |
267回 | 6番 | 401 | ○ | 3位 | 漫才/僕と彼女達の1日 |
273回(阿南) | 2番 | 493 | ○ | 2位 | コント/洗脳兵士彼女 |
278回 | 5番 | 461 | ○ | 1位 | 漫才/漫才師Iの提案 |
293回 | 3番 | 361 | ○ | 2位 | 漫才/感染性怪奇譚 |
8回CB | 6番 | 954 | - | 1位 | コント/太陽にぼやけ |
8回CF | 6番 | 882 | - | 4位 | 漫才/flower☆child |
紹介 | |||||
ボケ :出雲 ツッコミ:遠山 | |||||
エントリーNo.17は名鑑という殿堂に入れるにはまだ早いこの2人。 現役バリバリ(2012年6月時点)で2つの長文企画の暫定王者となっている。 それもそのはず、青バトでのこの成績は他企画や別のユニットで 相当の経験を積んだというわけではなく、 正真正銘このコンビがデビューした頃に青バトにも参戦した、いわば本物の天才。 あと、恐らく携帯から投稿してきたユビキタスな唯一の出場者。 今尚進化を続ける2人のネタをどうぞ。 |
第225回 485KB(1位) |
漫才/フクダツインズ |
福田赳夫と福田康夫 |
遠山:どうも、有機丸アポロです。
出雲:こんにちは、画伯です。
遠山:嘘をつかない。どこの山下清だ。
出雲:ボクは、女性の裸が好きなんだな。
遠山:単なるエロガッパじゃねえか。
出雲:それよりさ、お前にきいてほしい、酢があるんだ。
遠山:利き酢!?俺出来ねえよ、話なら聞くけどよ。
出雲:じゃあ聞いて?実はさ、好きな人が出来たんだよ。
遠山:へえ。
出雲:もうマジで好きでさ。もう二人でヨーグルトを投げかけ合いながら般若心経を唱えたいほど好き。
遠山:お前の好きの表現法がよくわからん!で、その娘どんな娘なんだよ。
出雲:ああ、もう初対面で惚れちゃってな。コシヒカリってやつだな。
遠山:ひとめぼれだな。急にブランド米の話になっちゃったな。
出雲:スタイルもよくてさ。ボン、キュッ、ボン、キュッなんだよ。
遠山:最後どこ締まったんだよ。足首?
出雲:ホント好きなんだよ。あ、その娘の名前はな、幸福の福に田んぼの田に凛としたの凛に子供の子で福田リンカちゃんってゆうんだけれども。
遠山:……そいつリンコじゃねえ!?菊池凛子とかの凛子だろ!?
出雲:いいじゃん、人名の読みは自由なんだから。
遠山:そうは言っても。
出雲:どっかに「銅鑼衛門」と書いて「あおい」ってゆう女の子もいるやもよ。
遠山:確実にいねえよ!自由の意味をはき違えてるだろ!
出雲:「ナース銅鑼衛門」とか「宮崎銅鑼衛門」とか。
遠山:むりやり当てはめるな!なんかご当地商品みてえになってるし!
出雲:まあ、そんなリンカちゃんなんだけど。
遠山:リンコだけどな。
出雲:そんなリンカちゃんには、全くそっくりな双子の妹がいるんだ。
遠山:双子!そりゃ珍しい。
出雲:関節の節に子供の子でエリカちゃんってゆうんだけれども。
遠山:そいつセツコだろ!かすってもねえ!
出雲:まあそんな福田リンカエリカなんだけど。
遠山:漫才師みてえに言うな!正確にはリンコセツコだし!
出雲:双子の性格はまるっきり違ってて、リンカちゃんは頭脳明晰な大和撫子なんだけど、エリカちゃんはお喋りでバカで発言の大半が下ネタ。
遠山:そりゃまた随分と違ったな!?
出雲:だからもしリンカちゃんと間違ってエリカちゃんに告っちゃったら、4秒で世界に広まる。
遠山:そこまではいかねえと思う。エリカはインターネットか。
出雲:しかもその広まった情報は、8割方下ネタに脚色される。
遠山:エリカが勝手に付け加えたんだな?
出雲:かといって見分けられるほど親しくないから、お前の知恵を借りようと思って。どうやって見分ければいいと思う?
遠山:双子の見分け方か……。
出雲:頼むよ、もしまともに考えてくれなかったら般若心経唱えながらヨーグルト投げかけるぞ。
遠山:それお前の愛情表現じゃなかったの!?とりあえずお前自身は何か考えある?
出雲:ああ、とりあえずリンカちゃんがリンカちゃんだとわかるような目印があればいいと思う。
遠山:目印?
出雲:そう、例えばリンカちゃんの左肩に物凄いプロテクタを取り付けるんだ。
遠山:はあ!?
出雲:そうすれば重さで傾いてるのがリンカちゃん、直立してるのがエリカちゃん。
遠山:嫌だろそんな女の子!常に傾いた女の子!
出雲:もしも重さに慣れて直立出来るようになっても、左肩が発達してるからすぐわかる。
遠山:そんな左肩だけマッチョな女は嫌だ!他は?
出雲:じゃあちとお前の力を借りて、リンカちゃんのみにかかる重力を強くするってゆう。
遠山:無理!俺そんな能力持ってねえもん!
出雲:そうすれば這ってるのがリンカちゃん、直立してるのがエリカちゃん。
遠山:なんでお前はリンカをまともに立たせてやれねえの!?
出雲:もしもその重力の重さにも慣れても、全体的に体が発達してるから。
遠山:お前の中ではリンカは変な立ち方してるかマッチョかの二択しかねえのか!?
出雲:ただ、問題としては重力をかける際にリンカちゃんが少しでものけぞっていたら、
リンカちゃん仰向けになっちゃうから、発達したところでエクソシストみたいになる。
遠山:デメリットだらけじゃねえか!ダメだ、他は!?
出雲:じゃあもうリンカちゃん刺すか!?
遠山:何でぇ!?
出雲:そうすれば包丁刺さってるわ、血流れてるわ、血の気引いてるわですぐわかるじゃん。
遠山:ダメに決まってんだろ!!リンカ死ぬもん!!
出雲:ちょっと想像してみよう。双子がいる、リンカちゃんであろう方に目星をつける、お前がリンカちゃんを抑えつける、俺が刺す。
遠山:俺を勝手にお前の殺人計画に荷担させるな!!
出雲:やった……。これでリンカちゃんは永遠に俺のものだ……!!
遠山:お前ヤンデレだったの!?
出雲:ほら、みるみるうちに血の気が引いて、あれ!?刺してない方も血の気引いてる!?
遠山:そりゃあ目の前で姉が刺されればね!!
出雲:あれ!?リンカちゃんはどっちだ!?両方血の気引いてるからわかんない!!
遠山:包丁刺さってる方だよ!!そうじゃなくてさ、例えばリンカちゃんに髪飾りプレゼントしてつけてもらうとか。
出雲:無理。二人とも坊主。
遠山:じゃあリンカちゃんと共通の趣味を持つとか。
出雲:無理。二人とも趣味は一人で人工的に蟻の巣を作ること。
遠山:じゃあリンカちゃんの好きな芸能人を聞き出して、そいつに近づけるように努力するとか。
出雲:無理。二人ともレズ。
遠山:もうやめちまえそんなの!!お前が付き合うメリットがねえもん!
出雲:わかった、諦める。
遠山:素直だな!?
出雲:その代わりにさ、二番目に好きなヒカリちゃんが三つ子でさ。
遠山:いいかげんにしろ!!
二人:どうもありがとうございました。
|
第278回 461KB(1位) |
漫才/漫才師Iの提案 |
圧倒的知識量(インターネットの |
遠山:どうも、有機丸アポロです。
出雲:こんにちは、こども店長です。
遠山:嘘をつかない。お前は加藤清史郎君じゃない。
出雲:じゃあ、ドコモ店長です。
遠山:店変わってんじゃねえか。ただの携帯ショップの店長じゃねえか。
出雲:まあそれより、お前に聞いてほしい話があるから、聞き耳立てて。
遠山:直接聞かせろや。なんでそんな家政婦みたいな真似事しないといけねぇんだ。
出雲:ああ、あのな、最近の子供達は、全然文学作品を読まないらしいんだよ。
遠山:ああ、らしいな。本とか読まないでずっとゲームばっかしてるらしい。
出雲:そうそう、人生逆転ゲームとかな。
遠山:そんなカイジみたいなゲームする子供いねえよ。ゲームっつったらテレビゲームとかだ。
てか、そう言うお前は子供の頃に文学作品とか読んでたの?
出雲:あたぼうよ、俺なんかずっと本読んでたから、クラスのみんなに「エロ大将」ってあだ名とか付けられてた。
遠山:テメエさてはエロ本読んでやがったな!?文学のカケラもねえじゃんか!
出雲:いや、勘違いすんなよ!?官能小説だよ。
遠山:なおのこと悪いわ!小学生が浸るにはまだ早い世界だわ!
出雲:「未亡人玲子の過ち〜イケない訪問販売〜」をね。
遠山:しかも内容がディープすぎる!小学生が未亡人とかに興味を持つな!!
出雲:あまりにもハマったから、それを学級文庫として置いてみた。
遠山:クラスメートに広めようとすんな!そんなの先生に没収されるのが関の山だろ!
出雲:いや、先生も結構まんざらでも無かった感じだった。
遠山:バカ教師か!!教える側がそんなんだから教わる側がこんなんになるんだよ!
出雲:それはともかくだよ。最近の小学生に文学について少しでも興味を持ってもらうため、
俺は文学を取り入れたゲームがあったら子供も興味を持ってくれると思うんだ。
遠山:文学を取り入れたゲーム?そりゃ確かに子供に文学を広める機会にはなるだろうが、具体的にはどんなんだよ?
出雲:あぁ、やはりどうせ広めるなら賞をとった作品の方がいいからな。
そこでだ、歴代の芥川賞、直木賞受賞作を上手く組み込んだRPGを考えてみたのさ。
遠山:芥川賞、直木賞受賞作を組み込んだRPG……?いや、よくわかんねえけど……なんかつまんなさそうなんだけど……。
出雲:つまんなくないさ、このゲームの企画案と斧を持ってゲーム会社に掛け合ったら、善処するって言ってくれたんだぞ!?
遠山:それ斧の力だよ!企画案に毛ほどの影響もねえよ!
出雲:とにかく一旦どんなもんか聞いてよ。ダメって言ったらお前は斧のサビになっちゃうけど。
遠山:選択の余地無しじゃねえか!はぁ、わかったよ、一応聞くよ。まず、タイトルはどんなの?
出雲:おおよ、タイトルはずばり、『本の話(由起しげ子著・第21回・芥川賞受賞)』!
遠山:そのまんまだなおい!間違っては無いんだろうがさぁ!
出雲:別タイトル案として『糞尿譚(火野葦平・6・芥川)』ってのも考えたけれども。
遠山:それは絶対ダメだよ!ゲームショップから陳列拒否されるわ!
出雲:それではゲームスタートです。まずはキャラメイクをします、主人公の性別を選んで下さい。
遠山:なるほど、まずは自分好みの主人公を作ってくタイプなんだな。
出雲:・『オキナワの少年(東峰夫・66・芥川)』
・『聖少女(三好徹・58・直木)』
遠山:余計な付加要素付いてる!
出雲:・『端島の女(西木正明・63・直木)』
・『小さな貴婦人(吉行理恵・85 ・芥川)』
・『時代屋の女房(村松友視・87・直木)』
・『私が殺した少女(原遼・102・直木)』
遠山:女のバリエーションやたら多くねぇ!?最後に至っては死んでるからね!?
出雲:『私が殺した少女』をセレクトすると私がどうやって少女を殺したのか回想するサスペンスゲームに。
遠山:ジャンル変わってんじゃねえか!ここは一番まともそうな『聖少女』で。
出雲:それでは次に、主人公の名前を選んで下さい。
遠山:自分で考えて付けらんねえのかよ。
出雲:・『伸予(高橋揆一郎・79・芥川)』
・『よう子(古井由吉・64・芥川)』
・『未亡人玲子』
遠山:最後のやつ受賞作じゃねえだろ!サラッとお前の愛読書混入させんな!
出雲:いや、でもそれ相応の文学的価値はあるかと……。
遠山:ねえよ!子供がやるゲームに官能小説要素要らねえよ!もう名前は『伸予』でいいよ。これでキャラメイク終わりか?
出雲:いや、あと1つ決めてほしい要素があるんよ。
遠山:えぇ……正直この段階で虚無感がハンパないんだけど……何決めりゃいいんだよ。
出雲:『村の名前(辻原登・103・芥川)』。
遠山:プレイヤーに決めさせんな!!そういうのは製作サイドがデフォルトで固定しとけや!
出雲:どれにするか迷ったからもうプレイヤーに決めてもらおうって。
遠山:そんな投げやりな理由で選択肢増やすなや!とりあえず候補出しやがれよ。
出雲:・『てんのじ村(難波利三・91・直木)』
・『香港(糾永漢・34・直木)』
・『硫黄島(菊村到・37・芥川)』
遠山:最初以外村じゃねえじゃねえか!なんで島国と島を最終候補に残してんだ!
出雲:斬新かと思って。
遠山:斬新じゃねえよ、とちくるった結果だよ!もう名前は『てんのじ村』!これで設定は終わりだな!?
出雲:あぁ、これでキャラメイクは終了。めくるめく『本の話』のスタートですイィリヤッホォォーーーイ!!!
遠山:何このテンション差……何でポンコツとわかってる代物をプレイしないといけねぇんだ……。
出雲:『伸予』は、『てんのじ村』に住む『聖少女』。年齢は『4TEEN(石田衣良・129・直木)』!
遠山:スッと14歳って言えよ。
出雲:『伸予』が住む『てんのじ村』がある国では、ある事件が起きていた。なんと、王様と王妃がいなくなっていたのである。
遠山:ほう、魔王にさらわれたとか?
出雲:原因は『王妃の離婚(佐藤賢一・121・直木)』。
遠山:単なる王家の家庭の問題かよ!王妃はいなくなったってか実家に帰ったんじゃん!
出雲:そのショックで『父が消えた(尾辻克彦・84・芥川)』
遠山:王様、離婚のショックで失踪しやがった!ハート弱いな!
出雲:失踪の理由は『感傷旅行(田辺聖子・50・芥川)』。
遠山:バカか!内政ほったらかしてOLみたいなことしてんじゃねえ!
出雲:そんな国のパニックを見計らって、なんと魔王が国を狙って進軍してきた!なんて悪賢いんだ!
遠山:賢明だよ。逆に魔王に国側からチャンスやってんだよ。
出雲:……と、言うわけで、聖なる力を持つ『伸予』に、魔王を討伐する旅に出てほしいんでい、てやんでい。
遠山:急にナレーションがキャラ作りだしやがった!なんで!?
出雲:ナレーションは『あさくさの子供(長谷健・9・芥川)』。
遠山:そんな個性要らねえよ!淡々としたナレーションが望ましいよ!
出雲:こうして、世界を救う使命を帯びた『聖少女』、『伸予』の旅は始まったんだぜべらんめい!
遠山:こんなに旅立ちがいの無い冒険もねえな。
出雲:(じょんがらじょんがらじょんがらじょんがら)
あぁー♪つぅがるぅのっぉー♪(じょんがらじょんがら)
遠山:……急になんだよその耳障りなBGM。
出雲:『津軽じょんがら節(長部日出雄・69・直木)』。
遠山:RPG向けの音楽じゃねえよ!戦意がみるみる削がれるよ!
出雲:ちなみに戦闘開始BGMは『長崎ぶらぶら節(なかにし礼・122・直木)』です。
遠山:なんでBGMを民謡に限定するの!?
出雲:はいぶーらぶーらながさっきー♪さぁ、そうこう言ってる間にモンスターが出て来たぜてぇへんだ!
遠山:つーかお前大して民謡知らねえだろ!!テキトーすぎるんだよ!
出雲:モンスターの『蟹(河野多恵子・49・芥川)』があらわれた!
遠山:モンスターじゃねえ!!なんで海産物と戦わなきゃなんねえんだ!
出雲:『伸予』のターン!『伸予』はどうする?
・『落ちる(多岐川恭・40・直木)』
・『追いつめる(生島治郎・57・直木)』
・『生きる(乙川優三郎・127・直木)』
遠山:ろくな選択肢がねえ!!てか、『生きる』は選択するまでもなく常に必要だろ!
出雲:『伸予』は常に死んだような生活をしているのだ。
遠山:そんな聖なる少女は嫌だ!道具とかねえの!?
出雲:道具はなぁ、
・『玩具(津村節子・53・芥川)』
・『アメリカひじき(野坂昭如・58・直木)』
・『風に舞いあがるビニールシート(森絵都・135・直木)』。
遠山:ろくなのねえ!!丸腰以下じゃんこんな初期装備!
出雲:あと『機雷(光岡明・86・直木)』。
遠山:急に破壊力バカでけぇな!?じゃあ『機雷』使うよ!
出雲:『伸予』は『機雷』を使おうとした!しかし、生きる希望がない『伸予』は爆発に自ら巻き込まれそうなので使えない!
遠山:めんどくせえ!主人公柄じゃねえよこいつ!
出雲:『蟹』のターン!『蟹』は仲間を呼んだ!『三匹の蟹(大庭みな子・59・芥川)』があらわれた!
遠山:『蟹』増えた!何これ、蟹ゲーム!?
出雲:『伸予』のターン!『伸予』はどうする?
・『落ちる』
・『追いつめる』
・『生きる』
・『八月の路上に捨てる(伊藤たかみ・135・芥川)』
遠山:変な選択肢増えた!いや、『生きる』選ばないとどうしようもないから『生きる』選ぶよ!
出雲:『伸予』は『生きる』を選んだ!『伸予』は『恋(小池真理子・114・直木)』をした!
遠山:何その展開!?『恋』することで『生きる』希望持ったの!?
出雲:『恋』の相手は……え、オイラ!?そんなこと言われても、オイラはただのナレーションだぜぃ!?
遠山:相手『あさくさの子供』かよ!!どんだけ話に介入するんだこのナレーション!
出雲:このままオイラと『伸予』の恋愛シミュレーションに移行するかい?
遠山:しねえよ!ジャンル分岐多すぎるだろ!
出雲:『蟹』のターン!
『蟹』Aは仲間を呼んだ!『三匹の蟹』があらわれた!
『蟹』Bは仲間を呼んだ!『三匹の蟹』があらわれた!
『蟹』Cは仲間を呼んだ!『三匹の蟹』があらわれた!
遠山:『蟹』まみれじゃねえか!RPGにあるまじき生々しさだよ!
出雲:『蟹』Dは仲間を呼んだ!『山姥(坂東眞砂子・116・直木)』があらわれた!
遠山:急にモンスターのグレード上がった!最後の『蟹』、妖怪にコネがあった!
出雲:これでモンスターは『蟹』が13匹と『山姥』が1匹、つまり総数は『4TEEN』!
遠山:やかましいわ!
出雲:『伸予』のターン!『伸予』はどうする?
・『落ちる』
・『追いつめる』
・『生きる』
・『八月の路上に捨てる』
・『蛇を踏む(川上弘美・115・芥川)』
遠山:無関係の蛇を巻き込んだ!死ぬ危険はもうないんだろ!?なら『機雷』使うよ!
出雲:『伸予』は『機雷』を使った!辺り一面が焼け野原になった!
遠山:効果凄すぎるだろ!序盤のアイテムじゃねえぞ!?
出雲:『4TEEN』匹のモンスターは全滅した!『4TEEN』匹のモンスターとのバトルに勝利した!
『伸予』は『4TEEN』の経験値を得た!『伸予』のレベルが『4TEEN』になった!
遠山:もう『4TEEN』って言いたいだけだろ!
出雲:周りには大量の焼けた『蟹』と『山姥』の死体が倒れている。
遠山:なんだこのカオスな状況。
出雲:『山姥』は見た所、少女のようだった。何故、私はこの少女を殺してしまったのか……。
遠山:『私が殺した少女』選んでねえぞ!?
出雲:少女と思っていた『山姥』は、調べたところ未亡人だった。『玲子』それが彼女の名前だった。
遠山:『未亡人玲子』も関係ない!
出雲:考えろ、これからどうすればいいのか考えるんだべらんめい……!!
遠山:『あさくさの子供』ぉぉぉっ!!
もういいよ、なんだこのゲーム!こんなもんただのクソゲーじゃねえか!
出雲:クソゲーか、ならやっぱりタイトルは『糞尿譚』だな。
遠山:いいかげんにしろ!
二人:どうもありがとうございました。
|
第273回 493KB(2位) |
コント/洗脳兵士彼女 |
ぴゅぴゅぴゅぴゅーん☆ぴゅぴゅっぴゅぴゅーん☆☆ |
(パン、パンパン!)
出雲:……ふう、これで敵兵はあらかた殲滅したな……。
もしもし、聞こえますか隊長、俺です。今「秘密結社マッドマッサージ」のアジト最深部に来てます。
これよりマッドマッサージの総帥、おもむろトニーの暗殺に移ります。
……念のため撤退……?……すいません隊長、その指令は聞けません。
知ってるでしょう?この基地には、俺の恋人のマナミが捕らわれているんです!
私的理由で突撃した罰はちゃんと受けますよ。それでは。……マナミ、今助けるよ……!
(バキュゥン!!)
出雲:!……くそ、敵兵は残らず倒したと思ったんだけどな……!
遠山:ほう、ワタシの銃弾をとっさに回避したか、やるではないか。
出雲:………!!
遠山:特務部隊「しっちゃかめっちゃかアルベルト」の隊員だな?残念だったな、トニー総帥はすでに別の基地に逃れておられる。
貴様はここで、この「万華鏡スナイパー」こと遠山マナミに殺されるのだ。
出雲:マ、マナミ!?お前がどうして、お、俺がわからないのか!?
遠山:……?あいにくだが貴様のような人間は知らないな。誰かと間違えているのなら改めて名乗ってやる。
ワタシはマッドマッサージ幹部として偉大なるおもむろトニー総帥に永遠に仕える存在、遠山マナミだ。
出雲:な……ま、まさか洗脳!?間違いない、そうでなければ、
暇さえあればアレルギーという文字をひたすら書き取るほどの平和主義者のマナミが銃を持てるはずがない!
遠山:それは平和主義とは違う気がするが、何を言っている?そんなこと……。
出雲:思い出せマナミ!俺だ、お前の恋人の出雲だ!!
遠山:……イズモ……?………!!!
『………大好きだよ、出雲………』
遠山:……な、なんだ、なんだ今の記憶は!?
出雲:そうか、まだ洗脳は完全じゃないんだ!思い出せマナミ!
遠山:ハアハア、ち、違う!ワタシは、マッドマッサージ幹部……!!
出雲:違う!お前は俺の恋人のマナミであり、アキバ系地下アイドル「天の川☆きらこ」だ!!
遠山:………ええ!?いや、ええ!?
出雲:「アナタの心にきらこがぴゅーん☆」の決めゼリフでお馴染みの!
遠山:ふ、ふざけるな!ワタシがそんな痛々しいセリフを好んで使うはずが……うわ、なんか蘇ってきた!
『……きらこ、こんなに沢山の人の心にぴゅーん出来て嬉ぴゅーですぅ☆……』
遠山:……嫌だ!そんなの嫌だぁ!そんな過去信じたくなーい!
出雲:受け入れろよ。いや、受けぴゅれろよ。
遠山:そんな強引なぴゅの使用法もあるのか!?
出雲:調子がいい時は全ての言葉がぴゅだったりしたぞ。
遠山:ワケがわからない!そんな山鳥みたいな……や、やめて、蘇らないでぇー!!
『……ぴゅぴゅぴゅぴゅーん☆ぴゅぴゅっぴゅぴゅーん☆☆ぴゅぴゅっぴゅぴゅ
ーん☆☆☆……』
遠山:イヤァーーー!!!そんなのイヤァーーー!!!なんだぴゅぴゅっぴゅぴゅーんって!!
出雲:ぴゅぴゅっぴゅぴゅーんはお前いわく「アレルギー」って意味だってさ。
遠山:じゃあ今の記憶、書き取り中か!?し、信じない!信じてたまるかそんな戯れ言!
出雲:なぜそんなに拒む。
遠山:そんなアホ丸出しの自分を肯定出来るほどの心のゆとりはない!
出雲:くそ、ならばこれを見ろ!お前が大好きだった玉子豆腐だ!
遠山:玉子豆腐!?思い出の品としては随分微妙なチョイスだな!?
出雲:お前はこれを顔に叩きつけられるのが大好きだったんだ!
遠山:食べるんじゃないのか!?ワタシがそんな意味不明な思考をするはずはない、なのになぜ記憶が浮かんでくるう!!
『……出雲、もっとこすりつけてぇ、この感覚、香り、たまんなぁい、ヘヘ、ドヘヘへへ……』
遠山:………ノーーーーーッ!!ノーーーーーッ!!(ガンガンガン)
出雲:ど、どうしたマナミ!急に壁に頭ぶつけ出して、まさか、マッドマッサージの仕業か!?くっそう!
遠山:今のは組織関係ない……何だその特殊性癖……何だドヘヘへへって……。
出雲:ドヘヘヘヘは幼少期から言ってたぞ。
遠山:気持ち悪い幼児だな!?
出雲:たまにドビュッシードビュッシーとも笑ってたぞ。
遠山:なんだその音楽的感性溢れる笑い方!
出雲:きらこになってからはどぴゅっしー☆とも笑ってた。
遠山:うっとうしい!きらこ凄くうっとうしい!
出雲:それがキミだよ。
遠山:うるさい!うぅ、何それ、違う、ワタシはそんな変態じゃない……!
出雲:違わない、お前、遠山マナミはれっきとした、俺、出雲リョウコの恋人だ!!
遠山:………え?
出雲:だから、お前は俺の恋人だって。幼稚園の頃から、
小学校、中学校、女子高、特務部隊専門学校とずっと一緒だった………。
遠山:待て、ちょっと待てぇーっ!!特務部隊専門学校云々も気になるが今はどーでもいい!き、貴様、女なのか!?
出雲:うん。あ、隊服に押さえられてわかんねえか、ほら、自慢のたわわなGカップ。(たわわん)
遠山:マジでか!?ちょっと待て、と言うことはワタシ達は……!?
出雲:レズなのだ。
遠山:……それは、それはないだろ、さすがに、ねえ……?
出雲:何を言う、俺をそっちの世界に引き込んだのはお前だぞ?
お前が男っぽい喋り方がいいって言うからこんな喋り方にしたし。
遠山:ワタシが元凶か!?信じてはいないが、その、なんかゴメン!
出雲:謝ることはない、最初は俺も拒んだが、今や女しか愛せない。ポッ。
遠山:顔を赤らめるな!恋する乙女ぶってるんじゃない!
出雲:ちなみに唇は小6の時、既に奪われている。
遠山:どんだけのマセガキなんだワタシは!欲望フルスロットルにもほどがあるだろ!!
出雲:あれはぁ……修学旅行の夜ぅ……。
遠山:もじもじしながら詳細を語るな!!生々しくて悲しくなる!
そんなアブノーマルな真実なんて認めな、く、蘇るな記憶ぅ!ヤだよ、今回の記憶は特にヤだよぉ!!
出雲:認めなさいよ!受け入れちゃいなさいよ!
遠山:急に女言葉になるな!や、やぁだああぁっ!!
『……ウフフ、出雲、いやリョウコ、大好き、大好きぃん☆ドヘヘ、ぴゅっヘヘ、どぴゅぴゅっしいぃぃん☆☆☆……』
遠山:……もうやだ……もう洗脳されてるとしても記憶戻したくない……。
出雲:なぜそんな悲しいことを言う。
遠山:逆にこの状況で全てを受諾出来る人間連れて来い!
いきなり自分が本当は変なアイドルで変な嗜好持ちで同性愛者だって言われて!
出雲:あ、でも人当たりはめちゃめちゃ良かったよ。
遠山:帳消しになるか!マイナスの濃度がキツすぎるわ!
出雲:でもさ、記憶戻ってないにしろ俺の言うこと信じる気になったんじゃない?
遠山:……確かにここまでやたらと記憶が浮かんできたら、おのずと信憑性も出てくる……。
出雲:だから、俺と帰ろう!今すぐじゃなくていい、ゆっくりと思い出そう!毎日寝顔に玉子豆腐ぶつけてやるから!
遠山:それは下手すりゃ死ぬからやめてほしいが……貴様の言う通り、ワタシは貴様の恋人だったのかもな……。
出雲:だったら!!
遠山:……だが……(銃口を出雲に向ける)
出雲:………!?
遠山:確かにワタシは貴様の恋人かもしれない。
だが、例え洗脳されているとしても、今のワタシはマッドマッサージ幹部としての誇りを持っている。
侵入者であるお前にはここで死んでもらう。そして、もしワタシの記憶が戻ったら、
その時は……その時は、貴様の後を追ってやる……!!
出雲:……そうか……確かに今の俺達は敵同士だしな……それにお前中世の拷問事情に興味を持ってたしな……。
遠山:後者の理由は全くもっていらないがな。
お前とて戦いに身を置くものだ、ワタシの覚悟はわかるだろう……。
命を、諦めてはくれないか……?
出雲:……俺が死ぬだけならいい、だが、愛するマナミまで死ぬのは耐えられない!
マナミがマッドマッサージ幹部だから俺を殺さなければいけないのなら、
今すぐお前の記憶を戻して両方の死ぬ理由をなくしてやる!つーわけでおりゃ、おりゃあ!
遠山:や、やめろ、玉子豆腐を投げにかかるな!くそ、イヤなはずなのに心の奥底から湧き上がる快感が抑えられない!
『……ねえ出雲、知ってる?中世ではヤギに足の裏を舐められるっていう拷問があったんだよ……』
遠山:変な記憶蘇った!くそ、まだ負けんぞ、ワ、ワタシはあくまでマッドマッピュージ……あれ!?
出雲:よし、記憶が本格的に戻ってきてる!ぴゅんぴゅんぴゅー☆ぴゅぴゅっぴゅぴゅー☆セイ!
遠山:ぴゅっ……いやいや!乗せられてたまるか、乗ぴゅられ、くっ、ダメだ、蘇えるな記憶、あ、あぁーーー!!
『……ごめんなさい、小池徹平君。アナタは凄くいい人だけど、ワタシには出雲と言う心に決めた人がいるの……』
遠山:ワタシ凄くもったいないことしてる!いやだ、そんな愚かな自分に戻りたくない!
出雲:ならば聞いてくれ、天の川☆きらこデビューシングル「ぴゅんぴゅん☆きらぴょろん☆☆」
遠山:曲名だけでもうイヤだ!くっそう、こんなヘンテコな固有名詞で蘇るんじゃない記憶ぅぅぅー!!
『……上杉謙信、覚悟ぉーっ!!……』
遠山:なんだ今の!?なんか前世の記憶的なの蘇ったぞ!?
出雲:よし、もう一押しだ!この歌を聞いて完全に記憶よ蘇れ!
ワンツースリフォー♪ちゃらりちゃらりらー♪ぴゅーぴゅーぴゅぴゅーぴゅーん☆
遠山:前奏の段階でもうウザい!くっ、やめろ、歌うなあぁー!!
出雲:ぴゅんぴゅんぴゅーぴゅー流れ星ぃー♪憎いアイツに落っこちろー♪
その身を鮮血に染めよー♪憎いー♪憎いー♪この世のすーべーてー♪とどまーらーぬー憎悪ー♪
「この世は血で血を洗う、凄惨な生き地獄なのでぴゅー☆(セリフ)」
遠山:何だその曲調と歌詞の有り得ないギャップはあぁーー!!くそ、イヤだ、記憶が、記憶があぁーーーーーーっ!!!
『……はじめまして、ももぐみ、とおやまマナミです!ねこがすきです、でもおんなのひとはもっとすきです!ドヘヘヘヘ☆……』
『……ねぇ出雲、寝た?……寝た……?………(チュッ)……ウフゥ………!!お、起きてた……!?……』
『……ねえ、今日から出雲のこと、リョウコ、いや、リョピュコ☆って呼んでいい?……』
『……あー、街中の人に多方向から玉子豆腐ぶつけられたーい……』
『……占い師によると、ワタシの前世武田信玄だって。前世ホモで今レズかあ……』
『……ぴゅっぴゅー☆ぴゅぴゅぴゅっぴゅぴゅっぴゅ☆ぶひー!……』
遠山:………。
出雲:マ、マナミ……?
遠山:……うーん、あれ、リョピュコ、どうしたのそんな顔して……?
出雲:マ、マナミ、マナミ!!記憶が戻ったんだ!よかった、超嬉しい!
遠山:ど、どうしたのいきなり抱きぴゅいて!?いや、正直メチャクチャ興奮状態だけど!フフへ、ドヘヘヘ☆
出雲:いつものちょいウザいマナミだー!よかった、よし、帰ろう!帰ったら窒息寸前まで顔面に玉子豆腐ぶつけてやる!
遠山:うん☆あ、リョピュコ足元、段差危ない!
出雲:え、うわ!!(頭ガツン)
遠山:リョピュコ!!だ、大丈ぴゅ!?
出雲:いたた、あれ、ここどこ、私は一体……?
遠山:リョピュコォーーーッ!!大丈ぴゅ!?大丈ぴゅ!?痛い?ワタシの大好きなリョピュコ、
今患部をキスして痛みを吸い出ぴゅから!!ぴゅっぴゅぴゅぴゅーぴゅーぴゅぴゅー☆☆☆
出雲:キモッ!!!
遠山:がぴゅいぃーーーん!☆!☆!☆!
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第7回C大会セミB 1010KB(1位) |
漫才/並べて!音楽家 |
「ファイナル行ったら遠山が女になります!」遠山さんはいつ女になるんですか? |
遠山:どうも、有機丸アポロです。
出雲:こんにちは、なまかです。
遠山:嘘をつかない。お前はいつ香取悟空と友達になったんだ。
出雲:いや、そっちのなまかじゃない。「生半可」の略称だよ。
遠山:なんかヤだよ。これから頑張って漫才やるってのに相方が生半可じゃヤだよ。
出雲:まあ、そんなことより、お前に話があるから、聞き比べて。
遠山:何とだ。お前の発言に集中させてくれよ。
出雲:あのな、最近ゾンビ……いや、小学生の学力が下がってるらしいじゃん。
遠山:確かにそうらしいが、お前は何と小学生を間違えてんだ。ゾンビと小学生につながりねえよ。
出雲:まあ、両方「腐ってる」って意味で。
遠山:小学生腐ってねえよ。お前多分だが私情交えてねえ?
出雲:交えてねえよ。確かに先日小学生数人に全力で石ころ投げつけられたけれども。
遠山:ほらほらー。てか陰湿なことされてんな。
出雲:俺が小学生数人に「町にはびこる低脳が!バーカバーカ!」って言って泥団子投げつけたからかなぁ……。
遠山:じゃあ完全にお前が元凶じゃん。正当な報復だよ。つーかお前の方がガキくせぇよ。
出雲:まあ、とにもかくにも子供の学力が下がってるわけよ。
あの……何だっけ、あ、かとり教育のせいで!
遠山:ゆとり教育な。どうもお前香取慎吾に執着してんな。
出雲:今の小学生や中学生は俺達が学生時代習ってたことを習ってないってゆうし。
遠山:ああ、確かにな。台形の面積習わなかったり、円周率をおよそ3って習ったり。
出雲:いや、それもあるけどさ、そんなクソみたいなことよりもっと重大なことあるじゃん。
遠山:口がすぎるぞお前。そんな重大なゆとり教育の弊害あったっけ。
出雲:あるよ、今の小学生はなぁ、「音楽室にある肖像画の並べ方」を習ってねえんだよ!
遠山:………はあ!?
出雲:これは由々しき事態だぞ!?
俺達が学生時代将来の自分のため習った「音楽室にある肖像画の並べ方」を今の子供は習ってねえときたもんだ、
こいつぁのっぴきならねえや、てやんでえべらんめえ……。
遠山:いやいや、なんか江戸っ子っぽくなってるとこ悪いけど……何それ!?
出雲:な、習っただろ普通!大体でんぷんの実験のあとは音楽室にある肖像画の並べ方だろが!
遠山:理科なの!?いや、そんな実用性なさそうなカリキュラム習った覚えねえよ!!
出雲:実用性あるよ!ちゃんと正しい並べ方をしないと、肖像画の目が動くんだぞ!?
遠山:その七不思議ってそこから来てんの!?なんだその因果関係!
出雲:さらに理科室の人体模型も走り出すんだぞ!?
遠山:それは何の関係が!?何で音楽室の異変が理科室に影響すんだ!
出雲:さらにさらに、ゴツい体育教師がセクシーな校医とくっついちまうんだぞぉ!?
ぎゃああぁぁぁ!!!
遠山:うるせえ!それは絶対関係ねえだろ!!
出雲:わかった、お前が並べ方を忘れたというなら俺が懇切丁寧に教えてやるから泣いて敬え。
遠山:そこまでして知りたくねえよ。忘れたってか教わってねえし。
出雲:いくぞ、まず最初、左端に誰を置く!?さぁ、誰だ!おい、さぁ、はぁ、おい、さぁ、はぁ!!
遠山:うるせえよ!何だそのせかし方。んー、わかんねえけど……ベートーベンとか?
出雲:……お前、狂ってんのか!?
遠山:そこまで言うかお前。え、何?最初にベートーベン置くのはタブーなの?
出雲:お前、最初に3Bのうちの一人であるベートーベンなんか置いたら学校爆発するだろが!
遠山:マジで!?肖像画の並べ方ごときで学校爆発!?
出雲:そりゃそうだ、3Bは偉大だからな。
あ、3Bってのは、ベートーベン、バッハ、別所哲也だ。
遠山:最後ブラームスだよ。ハムの人がいつ音楽家になったんだ。
出雲:とにかくベートーベンはダメだ、出し惜しめ。3Bは勝負所で使うんだ。
遠山:カードゲームみたいだな。どこが勝負所なのかからきしわかんないけれども。
出雲:さあ、誰を置く!?おい、さぁ、おい、はぁ、おっ、はー。
遠山:今おっはーっつったろ!香取慎吾はもういいんだよ。えー、じゃあ……ショパン!?
出雲:……グッドチョーイス!よっしゃよっしゃ。
遠山:判断基準がわかんねえ!!あ、ショパンが正解なの!?
出雲:そうだ、ショパンは足も速く、度胸もあるため先陣を切るにはもってこいなんだ。
遠山:なんだその一番バッターみたいな判断基準!肖像画に速さとかなくない!?
出雲:さあ次だ。ここで判断を誤ると壁中に空いてる穴から毒ガスが噴出されるぞ。
遠山:あの穴そのためにあんの!?物騒だな。
出雲:難しいからヒント。そいつはショパンと並べると特殊コンボが使えるゾ☆
遠山:コンボとかそんなこと言われてもわかんねえよ!もう降参だ、教えて?
出雲:正解はベートーベンです。
遠山:え、ここ勝負所!?3B使うの早っ!
出雲:ショパンとベートーベンを並べることにより特殊コンボ「革命運命」作動。
フィールドにある敵の音楽家を一人撃破できる。
遠山:完全にカードゲームじゃねえか!!なんだ敵って!
出雲:さぁ次だ。次に置く音楽家は日本人がいい。
ヨーロッパの音楽家だとショパンとベートーベンに気圧されて肖像画が千切れてしまう。
遠山:その超常現象の原理を教えろ!日本人の音楽家……滝廉太郎とか?
出雲:ぐ、ぐみゅうぅぅぬん……。
遠山:なんだそのリアクション!え、ダメなの!?
出雲:いや、ダメじゃないんだけどさぁ……ベートーベンと滝廉太郎並べるとさぁ……絵面が悪いんだよ……。
遠山:知るか!この期に及んで絵面とか知らねえよ!!
出雲:なんか、ベートーベンに滝廉太郎が絡まれてるみたいじゃん。
「おい滝、一万円よこせや。」
「ヒィィ、そ、そんなこと言われても、今600円しか持ってないでゲス!」
遠山:肖像画で変なストーリー作るな!バチあたりだろが!
出雲:「つべこべ言わずよこせや!」
「待てベートーベン、滝廉太郎から手を離せ!」
「あ、あなたは、別所哲也さん!」
遠山:別所さん出すな!なんか変な空間になっただろ!
出雲:「食らえ別所流奥義、泥団子投げ!」
遠山:別所さんをお前レベルの知能にするな!
出雲:「わー、やられたでゲス!」
遠山:滝廉太郎に攻撃してんじゃん!てか何の話だ!!
出雲:ああ、並べ方だったな。どうしてもベートーベンの次に滝廉太郎を置きたいなら、間にレタスでも挟んどけ。
遠山:何でだ!ワケわかんねえよ、音楽家、レタス、音楽家って!
出雲:クッションとしてね。
遠山:クッションのチョイスよ!もっと違うものなかったのかよ。
出雲:それにベートーベン、レタス、滝廉太郎と並べればBLTになるし。
遠山:ハンバーガーか!!そんなユーモア必要ないんだよ!で、次は誰置くんだよ。
出雲:んー、ポケモンカードでも置こうか。
遠山:何でだよ!!何だこの期に及んでその適当な感じ!!
出雲:あ、その時置くカードはサンドパンが望ましいよ。
遠山:知らねえよ!理由を教えろその理由を!
出雲:やっぱBLTは「パン」で挟まないと。
遠山:やかましいわ!!そんなくだらねえシャレのために音楽家にポケモン混ぜ込むなや!!
出雲:一応しっかりした理由もあってな。
じめんタイプであるサンドパンとむしタイプである滝廉太郎がお互いの弱点を補うという……。
遠山:滝廉太郎にタイプとかねえよ!!もしあってもむしタイプではねえよ!!
出雲:そうでゲスか?
遠山:そうだよ!あと滝廉太郎に呪われたくなけりゃそれやめろ!
出雲:まあ、とりあえず続き行こうか。さぁ、おい、さぁ、ばら、のない、はなや!!
遠山:もうムリヤリ香取ねじ込んでんじゃん!!えっと……シューベルト!?
出雲:おぉいいじゃんいいじゃん、その調子。
遠山:……リスト。
出雲:そうそうそういいよいいよ、さあシューベルト、リストと来ました、ここで!?さぁ、ここでぇっ!?
遠山:うるせえ、えーと……バッハ。
出雲:ブラヴォーーーーーッ!!いや、お前やるな!実は学生時代得意科目だっただろ!!
遠山:こんなもん得意にしてねえよ!正しいのかわかんねえし!!
出雲:いや、お前スッとバッハって言ったろ?普通はここでラフマニノフって言うんよ。
遠山:そんな名前普通出て来ねえよ!どこのどいつだ!!
出雲:ドイツじゃないよ、ロシアの音楽家だよ。
遠山:やかましいっつーの!で、この並べ方が良かったワケ!?
出雲:ああ、この三人を並べると特殊コンボ「オデコ広いフラッシュ」が発動される!
遠山:なんだそのコンボ!?音楽とか関係ねえの!?
出雲:これが発動されると敵の音楽家が三人歴史から抹消されるんだ!
遠山:効果凄すぎるだろ!!たかが並べ方ごときで歴史が動くの!?
出雲:さらにお前の寿命が延びるぞ!?
遠山:メカニズム教えろメカニズム!!壮大すぎてサッパリわからん!!
出雲:これがラフマニノフだと肌荒れを引き起こす。
遠山:ショボッ!バッハがラフマニノフになっただけでこうも違うか。
出雲:しかもセクシーな校医が事務員さんとくっついてしまう。
遠山:だからそれは別に関係ねえだろ!校医の恋愛事情はよ。
出雲:この負の特殊コンボを「ラフマニノフと鈍色の鎖に満ちた狂気の海」って言ってな。
遠山:なんかかっけえ!オデコ広いフラッシュに比べりゃこっちの方がなんかかっけえよ!!
出雲:でもお前凄いよ、OHFを発動するなんて。
遠山:略称とかわからんけど。
出雲:OHFを発動出来たってことは東京六大学の「音楽室にある音楽家の肖像画の並べ方学部」に入れるレベルかもな。
遠山:そんなんあんの!?しかも東京六大学に!?
出雲:さあ、ラストスパートだ!さぁ、おい、ちょ、なん、かん!
遠山:何でここでチョナンカンだ!香取慎吾へのこだわりどこいった!
出雲:さあ!!来なはれ、早く来ておくんなまし!!
遠山:うぜえ!えーと、チャイコフスキー。
出雲:はいいいよいいよ、次ちょーだいよ!!
遠山:……ロッシーニ。出雲:はいロッシーニいただきましたぁ!いいよ素敵よ、さぁ、最後ちょーだい!そのまま最後!!
遠山:ええ……じゃあ……3Bの最後、ブラームス!
出雲:お前、狂ってんのか?
遠山:どういうことだコノヤロー!え、ここに来てダメなのかよ!!
出雲:ダメだよ……つーかブラームスって誰だよ……。
遠山:お前はブラームスの扱いが雑だよ!じゃあ答えなんだよ!
出雲:ラフマニノフだろうが!!
遠山:ここでラフマニノフかよ!!ラフマニノフで締めんの!?
出雲:ここでラフマニノフ置けば特殊コンボ「別所哲也」発動だろ!
遠山:別所はもういいよ!!彼もこんなに音楽家に介入する義理ねえよ!
出雲:このコンボにより、学校の平和が保たれるんだ、全てはラフマニノフのもとに!
遠山:ラフマニノフによって学校守られたくねえよ!!
出雲:さらに好条件が揃えば、歴史上からラフマニノフ以外の音楽家が抹消されるんだ!
遠山:どんだけだよ!!肖像画の並べ方ごときがどこまで史実をねじ曲げるんだ!
出雲:凄いよな、さすがゾンビ……いや、ラフマニノフだよな。
遠山:またゾンビと間違った!なんの関係があんの!?
出雲:まあ、どっちも「SMAP」ということで。
遠山:どっちもSMAPじゃねえよ!ジャニーズにゾンビとかいねえだろ!!
出雲:まあ、コレでお前にも一般的な音楽室にある音楽家の肖像画の並べ方の知識が身についたな。
遠山:こんな知識が一般的な社会なんてクソくらえだ!
出雲:まあ、この話はこれでいいとして、最近の小学生は「理科室にある実験器具の並べ方」も習ってないみたいで……。
遠山:いいかげんにしろ!
二人:どうもありがとうございました。
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第8回C大会 954KB(1位) |
コント/太陽にぼやけ |
「今回のネタはポケモンで例えるならギギギアルです」ボクこんな強いギギギアル見たことありません |
遠山:ついに麻薬密売組織のアジトにたどり着きましたね……。
出雲:あぁ、ここを潰せば自動的に他の支部も潰せる……。
遠山:……先輩、僕が先に突っ込みます。先輩は待機していて下さい。
出雲:何を言ってんだ、その役目は俺がする。
そんな、下手すりゃ死ぬような役目、まだ若いお前がするもんじゃねえ!!
遠山:先輩……すいません!!(ズガッ)
出雲:ぶはっ!!ぐっ、すぅぅぅぅ……!!(バタッ)
遠山:先輩、あなたには家族がいる。こんなところで死んでいいわけがない………。
(1分後)
おでこに三角の布を付けた出雲:お前ふざけんなよ。
遠山:すいません、まさかあのまま起きないとは思わなくて……。
出雲:謝られてもさー、現に俺死んじゃってるわけだしなー。
見てみろ俺の死体。「嘘だろ!?」的な顔してるだろ?
遠山:はい、こんな唖然とした死に顔には初めて直面しました……。
いや、本当にすいません、こういう状況めちゃくちゃ憧れで、テンションおかしくなっちゃって……。
出雲:いや、テンション上がってたであろうことはわかったよ。
お前、突っ込みますって言ってたときすげぇウキウキした顔してたもんな。
遠山:はい、僕、こういうドラマみたいなシーンに憧れて警察になったみたいなとこあるんで……。
出雲:うわっ、浅はかだなお前。まぁいいよ、まさにドラマだったもんな。視聴率稼ぎどころだったもんな。
遠山:はい、だからこの後僕が死んで、先輩の回想でいいBGMと共に今のシーンがセピア色で流れるところまで想像してました。
出雲:うわっ、めっちゃいいシーンじゃん。脚本家渾身のシナリオじゃん。
遠山:はい、だからこれは理想の殉職チャンスだぜイエーイと思って、つい思いっきり殴っちゃったら……。
出雲:そのまま俺が殉職ザンス、みたいな。
遠山:本当にすいません……こんなに自分の拳がキレてるとは思わなくて……。
出雲:マジでお前のパンチ重かったわー……あん時のお前、完全に殺人者の目だったぞ。
遠山:えー、そんなギラついてました?僕、自分では草食系男子だと思ってたんですけど。
出雲:草食動物はあんな抉るようなブローはぶち込まねえよー。え、学生時代になんかやってた?
遠山:あ、一応高校の時、ボクシングで国体に。
出雲:うわ、そんなやつがノリで拳振るっちゃいけねぇよー。どうりで拳に変な捻りが入ってると思ったわー。
遠山:あぁ、あれはパンチの破壊力を上げるための技術です。
出雲:先輩に振るう拳に破壊力上乗せすんなよなー……。リアルにえぐり込まれたもん。
格闘漫画だったら「ドグシャ!!」とかいう効果音が太字で書き込まれる破壊力だったもん。もちろん見開きで。
遠山:いや、でも先輩も刑事歴長いベテランですし、そんじょそこらのパンチじゃ気絶しないと思いまして……。
出雲:貴様、俺を過大評価するなよ。俺はちょっと太った小学生になら完敗する自信に漲るほど弱いぞ。
遠山:弱さに意味不明な自信を抱かれても。あれ、格闘経験無いんすか?
出雲:あろうてか。俺、高校の時、茶道部だぜ?
お前がサンドバッグ打ち込む一方、俺はお茶っ葉混ぜ込んでたんだぜ?
遠山:いや、でも先輩だって刑事なんですから、格闘の心得はあるんじゃないんですか?
出雲:ないよそんなの。俺、署長にいいお茶淹れて警察になったんだし。
遠山:なんすかその裏口就職。美味いお茶煎れられれば警察になれるもんなんすか?
出雲:なれるもんみたいね。だから俺捜査の合間に署長にお茶淹れて給料3倍だから。
遠山:えげつないひいきですね。マジメに情熱燃やしてた僕は一体なんなんでしょう。
出雲:なんなのかと聞かれたら人殺しとしか言えないな。
遠山:うわぁ直接的。ストレートに痛いとこ突きますね先輩。
出雲:そりゃ突くよ、こちとらみぞおち突かれて命尽きてんだから。
俺、手首は鍛えてるけど腹部はがら空きなんだから。
遠山:マジすか……来世はもっと全体的に鍛えた方がいいっすよ。
出雲:え?何この加害者の上から目線。言っとくけどなぁ、俺にだって理想の死に様あったんだからな?
遠山:あ、先輩にも理想の死に方あったんすね。やっぱりみんな持ってるもんなんすねー。
出雲:このオカルトな現場でそのテンション保てるお前も凄いな。あのな、色々考えてはみたんだよ。
地球侵略目論む悪の組織のアジトごと爆発とか、悪の組織の秘密ミサイルと共に海に沈むとか。
遠山:それはもはや警察の管轄外ですけどね。地球防衛軍の領域ですけどね。
出雲:あとは息子を守るためにラスボスの炎をモロに受けて死ぬとか。
遠山:リアリティが完全消滅しましたね。ドラクエでありましたよそんなシーン。
出雲:あ、ちなみにお前は全てのパターンで死んでる設定ね。
遠山:そういうの言わないでもらえます?死後だからってぶっちゃけられても。
出雲:謎のウイルスを外部に漏らしちゃってお前死亡とか、少女の姿をしたアンドロイドを見くびってお前死亡とか。
遠山:ザコキャラの極みじゃないっすか。
オープニング前に物語の導入としてちょちょいと殺されるザコキャラじゃないっすか。
出雲:ちなみにそのアンドロイドは戦いの最中で俺に恋をするのね。
遠山:もう完全に中2の発想じゃないすか。先輩も僕に負けず劣らずテレビっ子じゃないすか。
出雲:まぁ、色々考えたけど、やっぱり一番は「なんじゃこりゃあ!」だな。
遠山:あぁ、いいっすね「なんじゃこりゃあ!」。松田優作が警察界に産み落とした至宝ですよね。
出雲:いいよなぁ、もし俺が辞書を編纂するとしたら絶対「刑事」の項目に「なんじゃこりゃあ!」入れるもん。
遠山:うっとうしい辞書ですね。
『「刑事」−けいじ− 警察の役職。「なんじゃこりゃあ!」と叫ぶ生き物。』みたいな?
出雲:いやいや、『「刑事」−なんじゃこりゃあ−』みたいな。
遠山:読み方ですか?本気と書いてマジと読む的な。
出雲:そうそう、人の夢と書いて儚いと読むみたいな。
遠山:それはだいぶ違う気がします。それはただの皮肉です。
出雲:でもさぁ……実際儚い夢だったわけよ………俺の最後の言葉、覚えてるか……?
遠山:……「がはっ!ぐっ、すぅぅぅぅぅ………!!」でした……。
出雲:俺の最期の言葉、息漏れって。「すぅぅぅぅぅ」って。
遠山:「なんじゃこりゃあ」にかすってさえいない遺言でしたね……。
出雲:ただな、心の中では完全に「なんじゃこりゃあ」絶叫してたから。ビブラート入れて絶叫してたから。
遠山:それ言っちゃったらなんでもありじゃないすか。
「心の中」は付けちゃったら何でも言い放題の魔法のコトバじゃないすか。
出雲:でもさ、本家より状況的に「なんじゃこりゃあ」だったから。
松田優作もまさか部下に殴り殺されて「なんじゃこりゃあ」叫ぶケース生まれようとは思わなかったって。
遠山:そうっすよね……すいません………。
出雲:いや、だから謝られても……本来俺はぺちゃくちゃ喋る資格無いし……死人に口無しだから………。
遠山:……先輩、これからどうするんすか?
出雲:どうするって……成仏じゃね?やり方よくわかんねぇけど、適当に賛美歌でも口ずさんでりゃ逝けるだろ。
遠山:アバウトっすね。あの、僕思ったんですけど……先輩、生き返ることとか出来ないんすかね?
出雲:……いやぁ、無理っしょ……一回魂が完全に体外に出ちゃったから。
ウンコだって一度体外に出ちゃったら戻れないじゃん。
遠山:わざわざ自分を排泄物に喩えなくても。
出雲:いや、どうせ俺みたいな日陰刑事、陰で若手にそんなあだ名付けられてんだって……。
遠山:先輩、霊になってからドスーンと卑屈になってきましたね。
いや、死体に傷もありませんし……蘇生出来ないことはないんじゃないですか……?
出雲:でもなぁ……。
遠山:やってみましょうよ……先輩、僕が殴ったあとに言った言葉、覚えてます……?
出雲:……「こんなに自分の拳がキレてるとは思わなくて……」。
遠山:もうちょっと前です。「あなたには家族がいる、こんなところで死んでいいわけがない」っていう。
出雲:ああ、確かに言ってたな、こんなところで殺した遠山。
遠山:マジすいませんって……いや、そのセリフは結構本気でしたし……。
それに……まだ、出雲さんに、色々教わりたいんです……。
出雲:……マーダー遠山………。
遠山:凄く根に持つタイプ……だから……生き返って下さい………!!
出雲:……遠山……俺、生きるよ!生きて署長にお茶を煎れ続けるよ!
遠山:その意気です先輩!よっしゃ、これで人殺しにならなくて済む!
出雲:あ、聞いちゃった聞いちゃったー。ポロリと出た本音聞いちゃったー。
遠山:はい、細かいことは気にしないで!ちゃちゃっと蘇っちゃいましょう!
出雲:おぅ、この子強引!つか、どうやって生き返ればいいんだ?賛美歌?
遠山:それじゃ成仏しちゃいます、いやするのかよくわかんないけど。
とりあえず、死体に重なってみてはどうですか?
出雲:えー、俺、女房にしか体許してないのにー。
遠山:自分の体なんだからいいじゃないですか。ぼやぼやしてると死後硬直しちゃいますよ?
出雲:固くなっちゃうの?俺緊張するタイプじゃないのに。
遠山:生前の性格なんざ死体にしてみりゃ知ったこっちゃありませんよ。
出雲:じゃあ、尻から入るってのは?
遠山:イケます?重なるよりハードル高い気がしますが。
出雲:大丈夫だって、ウンコだってきっと尻に戻りたいと思ってんだから。
遠山:そんな気持ちイヤですけどね。だったら早く入って下さい。
出雲:いや、ちょっと待って。自分のタイミングで行くから……押すなよ、絶対押すなよ!
遠山:幽体なんだから押せませんよ。
ん……あ、先輩!あれ見て下さい!
出雲:え?あ、お前深爪じゃん。
遠山:指ではなく、その先を!ほら、密売組織が外に出てきました!
出雲:なんだって!?遠山、俺はいいから捕まえに行け!
遠山:いや、でも先輩の死体を置いては……。
出雲:いいから、俺の屍を越えていけ!
遠山:あ、いーなーそのセリフ。すげぇカッコいいじゃないっすか。
出雲:よっしゃあ、生前に言えそうになかったカッコいいセリフ言えたー。
遠山:ズールーいー。僕もそれ言いたいー。
出雲:あとで部屋で飽きるほど言ってろよ。いいから捕まえに行け、ほら。
遠山:わかりました、先輩の屍を越えます!ひょーい!
出雲:あ、ちょっと、その歩幅じゃつまづく………。
(ガツン)
おでこに三角の布をつけた遠山:あ、やっちゃった。
出雲:えー!?何お前、何で俺につまづいて転んで死んでんの!?
おっちょこちょいの極みか!可愛くないわ、ビックリだわ!
遠山:あ、じゃあこれで僕も「俺の屍を越えていけ」言える!
出雲:誰が越えるんだよ!ちょっと、どうすんのこの面白いが笑えぬ状況!
遠山:あ、でも僕がつまづいたのは先輩ですから、先輩に殺されたことになるんですかね。
出雲:知らねえよー。どうすんだよこれー。
遠山:わかりませんよぉ、僕だってパニックですよぉ!!
出雲:うーん………もーぅ………この状況………!!
2人:なんじゃこりゃあ!!!
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