QQQ ビッグチャレンジ1位 |
コント/トランスポーター |
Q1:バカの一つ覚えで申し訳ありません。 Q2:よろしくお願いします。 |
過去2回のセミファイナルはいずれも900越えての勝利。3大会ぶり3回目の出場!QQQ! |
トランスポーター。
麻薬や盗品・密輸品などを密かに運搬する役目を持った、運び屋の事である。
此処は真夜中の寂れた刑務所。
運搬の任務を無事に終えたトランスポーターのQ2は、
面会所にて待ち続ける一人の囚人に、とあるブツを渡すが為
目前の厳重な警備を交わし、密会を交わそうとしていた・・・。
・
・
・
Q1:・・・動くなッ!!
Q2:・・・誰だッ!?
Q1:・・・俺だ!!
Q2:・・・お前かよッ!?
Q1:運び屋だよ!!
Q2:ビックリしたよ!!
Q1:こっちのセリフだよ!!
Q2:なにしてんだよこんなとこで!?
Q1:面会の看守だよ!!
Q2:ちょっとここ通せよ!!
Q1:なんでだよ!!
Q2:用があるんだよ!!
Q1:何の用だよ!!
Q2:届け物だよ!!
Q1:届け物!?
Q2:届け物!!
Q1:何時だと思ってんだよ!!
Q2:夜中だよ!!
Q1:夜中だよ!?
Q2:夜中ですけど!?
Q1:!?
Q2:ええ夜中ですけど!?
Q1:!?!?
Q2:それがなにか!?
Q1:・・・分かったよ!!
Q2:だからちょっとここ通せよ!!
Q1:なんだ届け物って!!
Q2:・・・アレだよ!!
Q1:・・・アレ!?
Q2:だからアレだよ!!
Q1:いやだからどのアレだよ!?
Q2:その・・・アレにきまってんだろっ!!
Q1:分かんねえよ!!
Q2:いいよじゃあ!!
Q1:よくねえよ!!
Q2:いいから通せよ!!
Q1:ダメだ!!
Q2:なんでだよ!!
Q1:じゃあそれ見せろ!!
Q2:・・・イヤだ!!
Q1:・・・気になるだろ!!
Q2:・・・気にすんなよ!!
Q1:・・・・・・。
Q2:な、なんだよ・・・。
Q1:ちょっとよこせ!!
Q2:やめろよ!!
Q1:いいからよこせ!!
Q2:やめろ!!
Q1:よこせ!!
Q2:やめろーー!!
Q1:よーこーせッ!!
Q2:だぁ〜め!!
Q1:よーこーせッ!!
Q2:さぁーわーんーなぁーよぉ!!
Q1:よーこーせッ!!
Q2:やぁーめぇ〜ろ!!
Q1:よーこーせッ!!
Q2:やぁーめぇ〜ろバァーカひぃっぱぁ〜んなぁよぉぉーー!!
Q1:よーこーせッ!!
Q2:あっっ!!
Q1:へへーんだっ!!
Q2:かぁーえーせぇーよぉ!!
Q1:やーだよっ!!
Q2:かぁーえーせっ!!
Q1:こ・・・此れは!?
Q2:!!
Q1:・・・・・・。
Q2:・・・・・・。
Q1:・・・ツナ缶!?
Q2:・・・ツナ缶だよ!!
Q1:なんだよドラッグじゃねえのかよ!!
Q2:じゃねえよ!!
Q1:なぁ〜んだよぉ〜。
Q2:な、なんだよ!!
Q1:なぁーんだよ〜ドラッグかよぉ〜。
Q2:なんなんだよッ!!
Q1:なんなんだよ・・・。
Q2:・・・・・・。
Q1:な、なんだよっ
Q2:・・・なんだよ。
Q1:な、何がだよ。
Q2:何だよそれ。
Q1:!!
Q2:それだよそれ。
Q1:なっ・・・なんでもねえよっっ
Q2:隠すなよ。
Q1:か、隠してねえよ!!
Q2:隠してたろッ!!
Q1:なんだやめろッ!!
Q2:よこせ!!
Q1:やめろーー!!
Q2:よーこーせッ!!
Q1:かぁーえーせぇーよぉ!!
Q2:こ、これはッ!?
Q1:・・・・・・。
Q2:マヨネーズ!?
Q1:別にいいだろ!!
Q2:なんで持ってんだよ!!
Q1:悪いかよ!!
Q2:悪くなるだろ!!
Q1:悪かったな!!
Q2:このマヨラーがッ!!
Q1:ツナラーに言われたくねえよ!!
Q2:ツナラーって何だよ!!
Q1:このツナラーがッ!!
Q2:マヨラーがッ!!
Q1:ツナラーがッ!!
Q2:マヨラー!!
Q1:ツナラー!!
Q2:ツナ?
Q1:マヨ?
Q2:ツナツナ?
Q1:マヨ?
Q2:ツナツナ〜?
Q1:マヨマヨマヨ〜??
Q2:ツナマヨ?
Q1:!!
Q2:ニヤリ。
Q1:ツナ・・・マヨ・・・。
Q2:ニヤニヤニヤリ。
Q1:・・・ツナマヨッ!!
Q2:ツナマヨッ!!
Q1:ツナマヨッ!!
Q2:ツナマヨッ!!
Q1:ツナマヨッ!!
Q2:ツナマヨツナマヨッ!!
Q1:ツナマヨツナマヨッ!!
Q2:(ぐうううううううぅぅぅぅぅぅ)
Q1:(ぐうううううううぅぅぅぅぅぅ)
Q2:・・・腹減ってきたよ。
Q1:・・・俺もだよ。
Q2:・・・なんかねえの?
Q1:ねえよッ!!
Q2:あれよッ!!
Q1:ねえもんはねえよッ!!
Q2:あろうとしろよッ!!
Q1:ありゃいぃんだろぉッ!?
Q2:あぁ!!
Q1:・・・あってやんよぉ!!
Q2:こっちだってぇぇ!!
Q1:ありてぇ!!
Q2:あれ!!
Q1:あってみせるッ!!
Q2:あってくれッ!!
Q1:あってやる・・・。
Q2:あってくれ・・・。
Q1:(ガサゴソガサゴソ)
Q2:(ガサゴソガサゴソ)
Q1:あ!!
Q2:お!?
Q1:ん!?
Q2:んん!?
Q1:あれ!?
Q2:あらら!?
Q1:なかったー!!
Q2:あぁん!?
Q1:・・・あっ!!
Q2:おお!?
Q1:なかったー!!
Q2:あぁん!?
Q1:・・・あっ!!
Q2:ん?
Q1:あっちだわ!!
Q2:あっち!?
Q1:あっちにあるわ!!
Q2:どっち!?
Q1:そっちそっち!!
Q2:・・・面会室!?
Q1:面会室!!
Q2:・・・・・・。
Q1:・・・・・・。
Q2:・・・良いのか?
Q1:ああ。
Q2:お前・・・。
Q1:奥の部屋に炊飯器がある。
Q2:・・・・・・。
Q1:この部屋の向こうに用があるんだろ?持って行ってやれよ。
Q2:・・・・・・。
Q1:俺たちはもうマブダチを越えた・・・ツナマヨだ。
Q2:・・・来る!?
Q1:・・・行く行く!!
Q2:ついてこぉぉぉぉい!!
Q1:うおおぉぉぉぉぉい!!
2人:ほかほかご飯だぁ〜うっほほぉぉ〜い!!
・
・
・
囚人:あれ?
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(出番を終え…)
Q1:中身よりも大事なものだってあると思うのです。
Q2:中身を入れる為の骨格だって大事だと思うのです。
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whitewhite ランキング15位 |
漫才/×edit ○edyt |
安正:ついに待ち望んでいたこの日がやってきました 前田:ここが目標ではありません。まだまだやりたいことがあるんです |
青バト一の苦労人が遂にこの場所にやってきた。C大会初出場!whitewhite! |
安正:どうもwhitewhiteです
前田:活動始めて9年目にして初のチャンピオン大会ということで
安正:全力で頑張りたいと思います
前田:今さらっと言いましたけど、「頑張る」ってすごい大切なことだと思うんですよ
安正:確かに頑張って何かに取り組むっていうのはどういう事例でさえ大切なことですよね
前田:私も今頑張ってエディ・マーフィを紙コップで作ってるんですけども、なかなかうまくいかなくて
安正:ちょっといいですか?
前田:なんでしょう
安正:・・・人体練成みたいなことなんですか?
前田:違いますよ。何非科学的なこと言ってるんですか
安正:貴方のそれだって十分非科学的じゃないですか
前田:まぁ、俗に言う「エディをマーフィする」ってヤツですが
安正:俗に言いませんよ、稀ですよ
前田:いやいや、google急上昇ワード7位に入るくらいの俗具合ですよ
安正:「急上昇」ってことは今までそんなに注目されてなかったんじゃないですか。後、俗具合って言葉も聞きなれないんですけども
前田:でも、本当に今エディターになろうとする人が増えてきてるんですよ
安正:まぁ、「エディをマーフィする人」って意味なんでしょうけども、エディターって言っちゃったら意味変わってきちゃいますよ。
そもそも、なんでエディ・マーフィを紙コップで作ろうと思ったんですか?
前田:ほら、エディ・マーフィが紙コップを演じた映画があったじゃないですか
安正:初耳です
前田:あら、結構有名だと思ってたんですが
安正:そりゃ、エディ・マーフィなんて名優が出てたら有名になりそうなもんですけどもねぇ。ちなみに、なんてタイトルですか?
前田:「メン・イン・カミコップ」です
安正:まぁ、なんてあからさまなパロディなんでしょう
前田:内容を言いますと、紙コップが生産されて、出荷されて、買われて、使われて、捨てられて、灰になるまでを描いたドキュメンタリーものなんですけども
安正:原作の面影ゼロじゃないですか。どこにもメンがインしてる要素ないですよ
前田:コーラを苦しそうに一気飲みするシーンが感動的でした
安正:よりによって紙コップメインじゃないシーンなんですね
前田:ちなみに、「ビバリーヒルズ・カミコップ」なんて映画はありません
安正:すごく語呂がいいのに
前田:で、エディ・マーフィが紙コップをやってたんで、その逆も出来るんじゃないかと思いましてね
安正:成り立ちませんよ。所ジョージが宇宙飛行士のおもちゃになれるとおもいますか?
前田:「まる見え」あたりでやってるでしょう
安正:ああいうのはビートたけしの仕事ですよ。とにかく無理ですって
前田:いや、下半身までは作れたんですよ
安正:頑張ったんですね
前田:頑張りましたとも
安正:っていうか、外見だけだと思ってたんですけども骨格まで作っちゃうんですか
前田:ただ、紙コップだけでは限界がある気がしてきまして
安正:足の指あたりで思いましょうよ。紙コップは全てが柔らかい部分で出来てるんですから
前田:いやいや、ありがたいことにふちの部分は固くなってますよ
安正:特にありがたみは感じませんし、そこまで固くないですよ。もっと針金くらいの強度が欲しいところです
前田:お、ふちの部分を一旦伸ばして、それを何個分か集めてそれを針金でくくれば背骨っぽくなりそうだ
安正:ああ、ヒントを与えてしまった
前田:なんで残念そうなんですか
安正:人体練成じみたものを成功させて欲しくないんですよ。第一、紙コップから人間が作れるわけないでしょう
前田:ジョニー・デップは簡単に作ることできたんですよ
安正:頑張ったんですね
前田:ええ、頑張りましたとも
安正:なんでエディをマーフィ出来ないのにジョニーをデップ出来てるんですか
前田:なんですかジョニーをデップするって
安正:なんで「エディをマーフィする」理論が適用されないんですか
前田:「ジョニーをデップしてる」って言ったら「床に突っ伏してる」って言ってるみたいじゃないですか
安正:「デップしてる」のせいでそう捕らえちゃったのかもしれませんけど、「ジョニー」に床の要素はないはずです
前田:まぁ、ジョニー・デップを紙コップで作らないときは「ジョニーをデップさない」っていう風に使いますけども
安正:もう法則性が見えないですよ
前田:ちなみにキャメロンはディアせると思いますか?
安正:最後の「ス」のところ活用しちゃってるじゃないですか。まぁ、できるんじゃないんですか
前田:これに関しては前例がないんで分かんないんですけど
安正:じゃあ例えに出さないでくださいよ
前田:やったことはないんですけども、ブルースはウィリせると思います
安正:うわぁ、使いたい。日常で「ブルースをウィリする」ってすごく使いたい
前田:いや、この場合は「ブルースをウィリす」になります
安正:より使いたい。古典文法っぽくなってもさらに使いたくさせるブルース・ウィリスの魔力たるや
前田:それだけの名優ってことなんでしょうねー
安正:ところで、なんでジョニー・デップを紙コップで作ろうと思ったんですか?
前田:ほら、ジョニー・デップが紙コップを演じた映画があったじゃないですか
安正:あるんでしょうね。有名なんでしょうね。知りませんけど。 ちなみに、どんな題名ですか
前田:「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」です
安正:なんで「オブ」の部分を変えちゃったんですか
「パイレーツ・オブ・カミコップ」だったら、紙コップの海賊になりますし、
「カミコップ・オブ・カリビアン」だったら、カリブの紙コップになりますけど、
「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」だったら、海賊と紙コップとカリブ海の人がたたずんでるだけですよ
前田:なんで言ってもないのに内容が分かったんですか?
安正:こんなところで運を使いたくなかった。というか、ジョニー・デップがなんでそんな映画に出てるんですか
前田:そりゃ、「パイレーツ・オブ・カリビアン」に出てるんだから、「パイレーツ・カミコップ・カリビアン」にも出るでしょうよ
安正:それに則るんだったら、「メン・イン・ブラック」にエディ・マーフィ出てませんよ
前田:さぁ、ジョニー・デップを紙コップにした理由が分かったところで、ジョニー・デップを紙コップで作る際の苦労話に参りますかぁ
安正:私たちは本当に話題転換が苦手ですね
前田:ちなみに、紙コップ4個で済みました
安正:頑張ったんですね
前田:臓器の部分を作るのが一番難しかったですね
安正:頑張ったんですね
前田:紙コップから色素取るのが楽しかったです
安正:頑張ったんですね
前田:紙コップの袋にあるベルマークためていったら外車が買えました
安正:頑張ったんですね
前田:余った紙コップで一品作りました
安正:頑張ったんですね
前田:なんとこのジョニー・デップ、布団圧縮袋なしで布団を圧縮することができるんです
安正:頑張りすぎですよ。ぜひ履歴書にどうぞ
前田:ああ、なんか喋ってたら紙コップで何かを作りたい衝動に駆られてきました
安正:エディター特有の症状なんですかね。じゃあエディ・マーフィの背骨を作る作業に戻ればいいじゃないですか
前田:でもすでに紙コップ40個つかっちゃってるんですよね・・・
安正:なんで下半身だけでジョニー・デップの10倍つかっちゃってるんですか。さては、ジョニー・デップのとき手抜いてません?
前田:いやいや、ジョニァーとしてそんなこと許されませんよ
安正:「ジョナー」でよかったじゃないですか。なんで言いづらくしちゃったんですか
前田:仮に「ウィリサー」だとしても許されませんよ
安正:ああ、使いたい。ああ、使いたい
前田:まぁ、この場合は「ウィリーする人」の意味になるんですが
安正:なんで「ブルースをウィルす人」じゃないんですか。そりゃ、ウィリーするのに手は抜けないでしょうけども
前田:まぁ、一旦気晴らしに他のことをしてみようかなと思います
安正:お、いいじゃないですか。ちなみに何を?
前田:とりあえず、ノリをアジツケしてみようかなぁ、と
安正:ただの味付海苔工場の流れ作業じゃないですか。もういいです
前田:(ガラガラと音を立てて崩れ落ちる)
安正:・・・相方自身が紙コップで練成されていた事実が分かったところでネタを下げさせていただきます
(散らばった紙コップをトランプタワーの要領で組み立てている途中でガラガラと音を立てて崩れ落ちる)
―――――生き方には2つある
世俗に生きるか―――――
紙コップに委ねるか
どちらか選ばなくては
「父さん、あの頃の僕は
あなたが嫌いだった・・・」
ブラッド・ピット ショーン・ペン ジェシカ・チャスティン
ツリー・カミコップ・ライフ
安正:(真ん中よりの紙コップからヌッと出てきて)だから樹と紙コップと生命がたたずんでいるだけじゃないですか
前田:(天井の紙コップにぶらさがりながら)片付けおねがいしまーす
|
(誰もいない廊下で)
安正:(大量の紙コップを抱えて)やれることはやったんじゃないですかね
前田:(手ぶらで)後は結果を待つのみです
|
言霊連盟 ビッグチャレンジ3位 |
コント/仏壇(客演付き) |
槍沢:ここを逃したら二度という機会が無いであろう言霊連盟の由来を発表! 栃城:爆笑問題さんや歌姫楽団さんのような漢字二文字+二文字の名前にしたくて 色々組み合わせていたら一番しっくりきたのがこの名前でした。 槍沢:ちなみに最後まで迷ったもう一つの候補は「純愛感情」。 栃城:では、僕らの六年間の想いを込めたネタをどうぞ! |
これが正真正銘の集大成。2大会連続5回目の出場!言霊連盟! |
BGM:(大音量でヘビーメタルが流れる)
槍沢:……あーもうるせえなあ! 人がせっかく気持ちよく寝てるのに。
ったく隣のクソ浪人生め。この、ボロアパートの防音効果がゼロだって分かれよ。
あー気分悪い……。よし! こんな時は金借りて遊ぶか。ピポパポ、プルルルル〜。
まほ:はい、もしもし。古野です。
槍沢:あ、まほ? 俺、俺。悪いんだけどさ金貸してくんない?
まほ:え、でもこの間も貸したばっかりじゃん。
槍沢:いやまあ、たしかにこの前の金はまだ返してないけどさ、どうしても必要なんだよ。
まほ:どうせまたパチンコに使うんでしょ。
槍沢:……バカ、違うよ。パチンコじゃねえよ。
まほ:本当に? でも、この前もお母さんが入院したから見舞いに行くのにお金が必要だって言うからお金貸したのに、
あたしから借りたその足でパチンコ屋さんに入ったでしょ!
槍沢:あれはさあ……
まほ:しかも、あたしが見てる前で入っていたでしょ! すごい、びっくりしちゃった!
槍沢:あれはさ! おふくろに持っていくためのお土産を取るために仕方なく……、
まほ:……そっかあ。じゃあ、しょうがないね。
でも、その前だってバイトを探すのに資格があった方が有利だからって、
その勉強するために貸したお金返してもらってないよね!
槍沢:あれは……
まほ:で、どうなの。取れそうなの、「ナマハゲ伝道士」の資格?
槍沢:……取れるかどうかはわからないけれど、お前から勉強のために行った秋田旅行は楽しかったよ。
まほ:……そっか。それならいいけれど。
でも、その前だって「境港妖怪検定」に合格するために「ゲゲゲの女房」のDVD買いたいって……
槍沢:実を言うとさ! お前に指輪買おうと思ってるんだよ。
まほ:そうなの?
槍沢:でも俺、今さあ仕事してないじゃん。だから買いたくても買えないんだよね……。
そこでお前から借りた金で指輪を買ってあげようって思ってるんだよ。
まほ:わかった。そういことならいいよ。
槍沢:え? 貸してくれるの。うわ、ありがとう! 愛してるよ! じゃあお願いね。ピッと。
ふう。なんとかごまかせた……。
栃城:ピンポーン
槍沢:ん、誰だ? こんな朝っぱらから……。はーい。ガチャ
栃城:おはようございます。わたくし、「仏壇仏具のエキスパート」連盟仏具荻窪支店で営業をしている栃城というものです。
仏壇のご用命はありませんか?
槍沢:はぁ?
栃城:ですから、単刀直入に言いますと仏壇買いませんか?
槍沢:あの、なに言ってるんですか? 俺にはそんな金ないですよ。
栃城:そんなこと言わないで、とりあえず話だけでも聴いて……
槍沢:いや、聴かないから! あのさ、俺無職だよ。四畳半一間、家賃二万八千円のボロアパートに住む無職だよ!
普通、仏壇のセールスって言ったら金持ち相手にやるんじゃないの?
栃城:普通はそうなんですけれどね。ここ最近、なぜかわが社の仏壇仏具の売り上げが激減していて、私達営業マンの首が危ないんですよ。
ですから、これからは固定観念にとらわれず、新規の購入先を開拓して行こうと思っているんです。
槍沢:開拓する場所が間違ってる! こんな築四十年のボロアパートの住人がひょいと仏壇買えるだけの金持ってるわけないでしょ!
栃城:お金持ちの人って、余計な出費をしたくないと思うんですよ。
で、こういった安アパートに住むことで家賃を抑えて、その分貯金を蓄えてい人がいると考えまして。
槍沢:そんな人いるわけないでしょ! 仮にいても、そこまで倹約志向が強かったら見ず知らずの仏具屋の口車なんかには乗らないって。
栃城:とりあえず、詳しい話は中でするってことで……。
槍沢:勝手に入ってるなよ。
栃城:まずこちらのパンフレットをご覧になって欲しいのですが。
槍沢:あーもう、そんなの広げなくていいから。
栃城:この、「舞雪」が我が社で販売している仏壇の基本タイプで値段も五十三万円とお安くなっております。
槍沢:一番下のランクでも買えるわけねえっての!
栃城:確かに高い買い物ですが、一日一杯のエスプレッソマキアートを我慢すれば十分手が届きますし
最悪の場合パーツごとのバラ売りもできますから。
槍沢:バラ売りってことは、パーツだけ買って自分で組み立てろと?
栃城:こちらですと、ディアゴスティーニ気分でやっていただけるかと。
槍沢:本格的すぎでしょ! あっちは言っても雑誌の付録ですから。
栃城:この機会にぜひどうですか。仏像があると便利ですし。
槍沢:……どう便利なんですか?
栃城:お友達を部屋に呼んだ時に確実にびっくりしてもらえます。
槍沢:…………。
栃城:…………。
槍沢:……え、だけ!?
栃城:話題を探す手間が省けるじゃないですか。
槍沢:話題って、質問されても「びっくりすると思って買った」しか言えないから、それで会話終わるでしょ。
栃城:そこはお客様のここ(腕を叩く)で何とかしていただかないと。
槍沢:こっちの負担でかすぎでしょ! しかも、びっくりも話題づくりも最初の一回しか使えないし。
バブル期の土地成金じゃないんだから、一回のサプライズのために何十万払える道楽できないからね。
栃城:そこは考えようですよ。一人の友達しか呼ばないのであれば、一回当たり数十万の出費ですが、
もしお友達を一万人誘うのなら一回当たりわずか数十円。
槍沢:詭弁だわ! バブル期の土地成金じゃないんだし、そんなに顔広くないわ。
栃城:でも、一回数十円ですよ。一日一杯のエキストラコーヒービターキャラメルフラペチーノを我慢すれば……
槍沢:だから買わないって! さっきも言った通り、俺、無職だよ。
てりやきバーガーのソースが多めについていた時に最高の幸せを感じるぐらい金のない無職だよ。
栃城:まあ、でもとりあえずお話だけでも……。
槍沢:だから、しつこい!
まほ:(舞台袖から走ってきながら)雑ー。お金持ってきたよー。ガチャ ! …………その人誰?
栃城:はじめまして。わたくし、「今日から貴方も仏壇ディ」でおなじみ、連盟仏具の栃城というものです。槍沢さんとは仏壇の購入で相談していました。
槍沢:してねえよ。てか、なんですかそのキャッチフレーズ。「ブツダンディ」って!
栃城:「仏具を買って、物議をかもそう」っていうフレーズもあるんですよ〜。覚えてくださいね〜。
槍沢:興味ないですよ。でもって、マイナスイメージしかないフレーズだな。
まほ:え、雑、仏壇買うの? そんなお金あるの!?
槍沢:あるわけないだろ。お前に金借りるくらいなんだからさ。
まほ:もしかして指輪を買うのは嘘で、あたしのお金で仏壇買うの? ねえ、指輪買ってくれるんじゃなかったの!
槍沢:いや、買わないから! 安心して。…………まあ、今の買わないからは密かに二重にかかってるんだけどさ。
栃城:いいじゃないですか、指輪の代わりに仏壇買ったって。
それで結婚式では教会で新郎新婦仏壇の交換とかやればいいじゃないですか。ロマンチックですよ。
槍沢:どこがだよ。そんなわけの分からない物々交換見せられてどこで感動しろって言うんですか?
しかも、教会って言ってるのに仏壇持ち込むって意味わかんないでしょ。宗派なんなんだよ!
栃城:まあ、宗教的行事の無頓着さは日本人の美点でもありますからね。
槍沢:なんの話だよ! そんなクリスマスの翌週には初詣行ってるみたいな次元の話じゃないですからね。
バブル期の土地成金でもそんなセンスしてないよ!
栃城:……さっきから、やけにバブル期の土地成金をやけに引き合いに出されているのはなんでですか?
槍沢:……だって、羨ましいじゃないですか。お金いっぱい持ってた上に無駄遣いたくさんできて……。
まほ:……結婚かあ。
槍沢:ああ、あなたが余計なこと言うからその気になっちゃった。
(栃城にだけ聴こえるように)僕はヒモでいたいだけなんだから余計なこと言わないでくださいよ。
まほ:結婚してもいいけれどさ。ちょっと心配なんだよね……。
槍沢:まあ、確かに僕は仕事してないからな。金銭面で不安になるのも分かるよ。結婚なんて考え直せよ。
まほ:急に仏壇なんか買おうとしたりして、淳もしかして怪しい宗教に入ったりしてないよね?
槍沢:そっちの心配! 入ってるわけないだろ! こいつが勝手に押し売ってるだけだよ。
栃城:そうですよ。わが社はインテリアとして仏壇を売っているだけであって一切の宗教団体と関係ありません!
槍沢:……あんまり仏壇をインテリアにする人はいないと思いますが。
栃城:カラーバリエーションも豊富に取りそろえています!
まほ:もし、宗教に入るんだったら、そんな怪しいところじゃなくてここに入って(鞄からパンフレットを取り出す)。
槍沢:(パンフレットを受け取りながら)なに? 言霊福楽会?
まほ:そう。言霊福楽会に入って、月三万円のお布施を収めたり言霊様のお力のこもった三十万円の法具を買ったり、
ファンクラブ会員限定の携帯サイトにアクセスするするだけで、あなたの未来には輝ける祝福が約束されているのよ!
槍沢:……ちょっと待て! お前の仕事って新興宗教の勧誘!?
まほ:そうよ。そうじゃなきゃあなたにちょくちょく貸せるだけのお金が出来るわけ無いじゃない。
槍沢:ま、そりゃそうだけどさ……。なんだよ、お前の方が怪しい宗教やってるんじゃないかよ。
まほ:違うわよ。うちは宗教じゃなくて、ビジネスとしていかに信者から搾り取るかを目的に活動いるんですからね。
そこらへんの怪しい新興宗教と一緒にしないでよ!
槍沢:割り切ってやってる分、より性質が悪いよ!
まほ:うちのモットーは「信者」と書いて「儲」、「東雲」と書いて「しののめ」と読む!
槍沢:ひどいな! でもって、後半関係ない。
栃城:……そうか。そうだったのか!
槍沢:どうしました?
栃城:どうもこのところ仏壇が売れないと思ったらお前らが暗躍していたのか!
まほ:そうよ。うちの信者達は仏壇や仏具は全部言霊様特製の仏具を買っているから、
あなた達の売っている普通の仏壇なんて買うわけないのよ。
栃城:なんてことだ……。
まほ:この部屋の隣に住んでいる信者の方も昨日仏壇を買ってくれたわ。
槍沢:え、隣の予備校生って信者だったの!?
まほ:ええ、今もお経を大音量でかけているわ。
槍沢:あのヘビメタって経典なの!?
まほ:そうよ。宗教的な効果は無いけれど、心安らぐ音楽でしょ。
槍沢:いや、少なくとも俺は安眠を妨げられた。
てか、何であんな貧乏な浪人生から金取ろうと思ったんだお前は?
まほ:やっぱり新規の購入先を開拓して行こうと思ってね。
槍沢:お前も開拓場所間違ってる!
栃城:畜生! 先を越された……。
槍沢:悔しがるなよ。二人ともやってることはグラビアアイドルが肩甲骨の綺麗さで勝負しようってなもんだからね。
マニアな数人が食いついたとしても、大勢の人は誰も見向きしてくれないからさ。
まほ;ねえ、雑。雑もあたしから仏壇買ってくれるよね?
槍沢:もとから仏壇なんて買わねえよ!
栃城:クソ、負けるもんか。槍沢さん、頼むから僕の仏壇を買ってください。
うちは病気の妻と育ち盛りの子供がひもじい思いをしているんです! どうしても会社をクビになるわけには行かないんですよ!
槍沢:そう言われても買えない物は買えませんし……。
栃城:少しぐらいなら値下げしますから!
そうしたら、一日一杯の、ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドエクストラフォーミー
キャラメルソースノンファットミルクチョコレートチップバニラクリームフラペチーノを我慢するだけで……
槍沢:いや、だから、さっきから言ってるけれど仏壇を買う金なんて俺は持ってないから!
でもって、なんでさっきから、例えで出すコーヒーのメニューが全部スタバなんだよ!
まほ:お金なら貸してあげるよ。ほら、約束していた分。
槍沢:いや、言えた義理じゃないけど、お前から借りた金で、お前が売ってる物買うって意味わからないから!
栃城:じゃあ、僕もお金貸しますから! ほら(財布を取り出す)!
槍沢:もらえねえよ! 奥さんと子供がひもじい思いしてるんでしょ? この金でいいもん食わせてやれ!
栃城:じゃ分かりましたよ! 槍沢さんは彼女から仏壇を買えばいいでしょう! そのかわりそちらの彼女、えー……。
まほ:古野です。
栃城:古野さんは私から仏壇を買ってくださいよ! そして二人が結婚式で仏壇の交換をやればいいじゃないですか!
槍沢:もはや何が目的だかわからねえよ! それと結婚を思い出させるな!
栃城:お願いします! 会社のために真面目に働いてきた私は今首を切られそうなんですよ!
まったく……。どうしこんな目に。ウウウ……。
槍沢:ああ、もう泣き出しちゃったよ。
まほ:辛いのですか?
栃城:はい……、とても。
まほ:そうですか、そんなあなたは言霊福楽会に入ればよいでしょう。
ここに入りお布施を収め仏具を買いオリジナル携帯待ち受け画面をダウンロードばあなたには輝ける未来が……。
槍沢:これ以上地獄に落とすな!
栃城:それで私は救われるのですね!
槍沢:信じるなよ! さっき、思いっきり金目当てだって言ってたでしょ。
まほ:ええ、救われます。我が言霊福楽会に入信すれば、心は平穏を保ち、肉体は健康になり、家庭は円満。
上司や部下からの信頼を集め、収入はうなぎ上りになり、最終的には成功の秘訣を訊きに「SPA!」の特集で取材が来るでしょう!
槍沢:謳い文句の割にゴール地点しょぼいな!
まほ:言霊福楽会に入信すれば、たとえどれだけ追いつめられたとしても、ふとした瞬間にダジャレが思い浮かぶぐらいの心の余裕を持てます。
槍沢:進退窮まったところでユーモア精神が芽生えたところで粉微塵のありがたみもないよ!
栃城:本当ですか! 絶対入信します!
……でも、入信するだけのお金が。そうだ! 槍沢さん私から仏壇を買ってください! そうしたら私は救われるんだ!
槍沢:うわ、話戻ってきた! ですから、僕にはお金が……。
まほ:だから私が貸すって! そうしたら、この人から仏壇買えるでしょ。
栃城:そうですよ! で、僕がそのお金で入信したら古野さんにお金が入るから、また改めて貸してもらえばいいじゃないですか!
槍沢:なにそのシンプルな割に面倒くさい金の周り方!
栃城:よーし! そうとなったら絶対に買わせてみせます!
まほ:頑張って!
槍沢:うわ、連携取り始めた!
栃城:そうだ! 今仏壇を買ってくれたら特典をつけます!
まほ:特典?
栃城:今度、伊豆で社員旅行があるんですけれど、そこにご招待します!
槍沢:行きたくないですよ!
まほ:うわあ、すごおい!
槍沢:なんで見ず知らずの団体と一緒に親睦深めなきゃいけないんですか!
まほ:それ、あたしも行っちゃダメですか……?
栃城:いやあ、もうぜひともご一緒にいらしてください!
まほ:うわあ、やったあ!
槍沢:さっきからお前のリアクションが白々しい! 行きたくないですから、旅行なんて。
栃城:営業部長の奥さん手作りのミートパイが食べられるんですよ!
槍沢:興味ないわ! 言っておきますけれど、ミートパイに切り札になるほどの戦闘力ないですからね!
栃城:でも、部長の奥さん元キャンギャルなんですよ。
槍沢:それ明かされてもだからなんだよという感想は微動だにしませんよ。
へぇ、昔は派手だったのに今は家庭的なんだね。とか言うと思った?
栃城:我が社が昔やっていた仏壇のキャンギャルで……
槍沢:おたくのお家芸なんだね! 明後日の方向を向いた販売戦略は! でもって、部長は絶対に職権濫用したよね。
まほ:ほら、こんなに頑張っているのよ! あなたはそれを見捨てるの? この人でなし!
槍沢:買わなくてすむなら甘んじて受け入れるよ! 元々、お前のヒモだし。
栃城:そうだ! じゃあ、仏壇を一個買っていただけたら、サービスでもう二つお付けします!!
槍沢:いらないよ!
栃城:ショッキングピンクとビビッドピンクの二色で。
槍沢:また目に優しくない色ですね! てか、豊富に取りそろえているとは言ったけれど、カラーバリエーション冒険しすぎでしょ。
まほ:ピンクなら女の子にもピッタリですね!
槍沢:だから、白々しいリアクションをするな!
そもそも、うち四畳半なんですよ。仮に三つも買ったら住むスペースがないでしょ!
栃城:じゃあ、ちょうどうちの社員寮にあいている部屋があるんでそこに住んでいいです!
槍沢:……説得するにしても、もうちょっと後先考えましょうよ。
なにそれ? 社員旅行に行って、社員寮に住むって。もはや社員じゃないですか。
栃城:じゃあ、いっそのこと社員になれるよう上司にかけあってみます!
……でも、うちも今厳しいので給料の方は現物支給でいいですか……?
槍沢:なんで苦労して働いてもらえるのが毒々しい色の仏壇なんだよ! どういう経過でそれが心動かすと計算したんですか?
栃城:でも、そこは我が社の最高級品を用意しますから!
槍沢:余計嫌だよ! ただ働きの期間が伸びるだけじゃないですか。
まほ:……社員かあ。なればいいじゃん。
槍沢:はあ?
まほ:だって、社員になれば収入だって安定するし、そうしたら私とだって結婚できるでしょ!
槍沢:いや、それは……。
栃城:そうです! それがいいですよ!! それで、結婚式では新郎新婦仏壇の交換をすればいいんですよ!
槍沢:ちょっと、二人ともなにを勝手に……
まほ:さあ、どうするの!!
槍沢:いや、そう言われてもさあ……。
ほら、俺って「優柔仏壇」というか、「仏壇力」がなくってさあ。仏壇と決断……。なんてね……。
まほ:この追い詰められた状況で二つもダジャレが出るなんて!! あなたまさか言霊福楽会の信者だったの!
栃城:だから買ってくれなかったのか!!
槍沢:……お前らバカだろ。
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碓氷:恥ずかしくないんですか?
槍沢:いきなりなんですか!
市河:前回の大会が最後だったんじゃないんですか?
槍沢:いやまあ、そうなんですけれど……。
碓氷:辞めるといって戻ってきたのもこれが初めてじゃないですよね。よくのこのこと帰ってこられましたね。
槍沢:今回だけですから! 最後だからどうしても参加したかったんです!
栃城:今回やったネタだって自分たちの持ちネタじゃないクセにね。
槍沢:なんで栃城さんまで責める側なんですか!
碓氷:盗作なんですか!?
槍沢:違いますよ! 元々は後輩のトリオのネタで、ビッグチャレンジでやったファミレスのコントと同じで、
一度オフエアになってリベンジさせ損ねていたやつなんで、せっかくだからこの機会にやろうと思って。
栃城:一人足りないからわざわざ知り合いの劇団員の子に客演で出てもらってね。
市河:そうだったんですか。
槍沢:それに今日の為にちゃんとネタも作りなおしてきましたし。
栃城:その結果、分量が倍近くなりました。
碓氷:増えすぎでしょ!
槍沢:大会にかける想いを詰め込みすぎました。
市河:でも、それだけ増えていると、外したところも多いんじゃないですか?
槍沢:そうですね。結構あると思います。
市河:ちょっと! 認めないでくださいよ。
栃城:でも、そういう自分でもボケが浅いなとかここはダメじゃないかなって思うところっていうのは、
今までやってこなかったようなボケの出し方を考えたところなんでね、
変に削るよりもここでどう評価されるかが見たくて削れなかったんですよ。
槍沢:結果的に外したとしても、それを糧にして次のネタではもっと面白いボケやツッコミを考えていけますからね。
市河:なるほど。
槍沢:今まで、負けるのが嫌で消極的で守りに入ってばかりだったんで最後ぐらいは無様でもいいから立ち向かっていこうと思いまして。
碓氷:ちゃんと考えがあってのことだったんですね。
栃城:……青バトは終わってしまいますが、僕らはまだまだお笑いをやって行くのでまたどこかで会えたらその時はよろしくお願いします!
最後になりますけれど、青バトにはこれまでたくさんお世話になって、感謝しきれないぐらいです。
槍沢:まだファイナルが残っていますが先に言っておきます。今まで本当にありがとうございました。
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HIGH-POP ランキング12位 |
コント/とある商店街にて |
小沢:2期デビューからこんな大舞台に来ることが出来ました。 伊上:僕達の成長の姿を観てもらうことができたら幸いです。 2人:我儘言ってすいませんでした! |
憧れの舞台に、高みにとうとう足を踏み入れた!初めてのC大会!HIGH-POP! |
(ウイーン)
伊上:いらっしゃい
小沢:こんなところに商店街があったんですね
伊上:ああ、随分昔は栄えていたんだけどね、今じゃ郊外の大型店にみんな行っちまった
小沢:大変なんですね
伊上:まあ、そんなことばかりも言っちゃいられないけどな
小沢:僕はこういう寂れた……少し色褪せた感じの場所は大好きなんですけどね
伊上:別に寂れたって言ってもらっても構わないけどね
小沢:すいません
伊上:いいんだよ、事実なんだから
小沢:それにしても、すごい数の時計ですね
伊上:仮にも時計店だから、そりゃ時計も置いてあるさ
小沢:特にあの時計なんか
(指差した時計ガシャーン)
小沢:あっ
伊上:気にすんな、いつものことだ
小沢:でも、何か嫌な予感がしますね
伊上:これで13日連続だから、毎日落ちるのが不幸なんじゃないかねぇ
小沢:そうなんですか
伊上:ほら、他の店も覗いてやんな、みんなお客が来ないか楽しみにしてるんだ
小沢:そうですね、行ってみます
(ウイーン)
伊上:いらっしゃい、見ない顔だね
小沢:この商店街は初めてですから
伊上:そうかい、何か買っていくかい?
小沢:それじゃあその豆腐を1つ
伊上:これだね、よいしょっと
(すくった豆腐ベチャッ)
小沢:あっ
伊上:ああごめんごめん、今新しいの取るから
小沢:お一人で経営されてるんですか?
伊上:まあね、嫁さんは欲しいけどいい人が見つからなくてね
小沢:なかなか大変ですね
伊上:何とかやっていってるけどね、はい豆腐
小沢:ありがとうございます、じゃあその油揚げも1つ貰えますか
伊上:はいはい、これ油揚げ1つ
(颯爽と飛んできたトンビが油揚げパシッ)
小沢:あっ
伊上:あららら、珍しいねこんなところにトンビなんて
小沢:僕も初めて見ました
伊上:そうだろうね、はい油揚げ
小沢:どうもありがとうございます
(ウイーン)
伊上:いらっしゃい
小沢:肉屋ですか
伊上:まあ、表にそう看板出してるしね
小沢:そうですよね
伊上:どうする、肉買っていくの?
小沢:そうします、でも普段スーパーで適当に買ってるんで量とかわからないんですよね
伊上:そういう場合はびっくりドンキーとか思い出せばいいよ
小沢:すんなりイメージできました
伊上:じゃあどうする?
小沢:えーっと、じゃあこのウインナーを
伊上:はいはい、ウインナーね、もう重さとか関係ないけど
小沢:これは自分で作られてるんですか
伊上:まあそんなところだね、はいウインナー
(トレイの中に入っていたウインナー全部ゴロゴロ)
小沢:あっ
伊上:おっと、手が滑っちゃった
小沢:全部外転がっていっちゃいましたよ
伊上:ウインナーでも自動ドア反応するんだね
小沢:新発見ですね
伊上:で、ウインナー全部なくなっちゃったけどどうしようか?
小沢:じゃあ別なの買います
伊上:どれにする?
小沢:えっと、じゃあこの豚ばら肉を200グラム
伊上:はい豚ばら200ね
小沢:ウインナーまだそこらへん転がってますね
伊上:気にしないさ、はい豚ばら
(生前いた牧場の同世代豚「ブー」)
小沢:ありがとうございます
伊上:ウインナーで転ばないようにね
小沢:こんにちはー
伊上:おう、いらっしゃい
小沢:外で店番してなくて大丈夫なんですか
伊上:誰も野菜なんか盗って行きやしないしね
小沢:そうですかね
伊上:それより甲子園の方が気になるからね
小沢:仕事してください
伊上:ごめんごめん、で、何買うんだい?
小沢:どうしようかな、僕野菜とか果物とか大好きなんですよね
伊上:おう、それじゃあいっぱい買っていってよ
小沢:そうします、じゃあこのスイカと
(指差したスイカグシャッ)
小沢:このレタスと
(指差したレタスの芯スポーン)
小沢:このサンチュを
(さっきのウインナーが転がってきて指差したサンチュと合体して店主の口の中にスポッ)
小沢:あーあ
伊上:あっうめっ
小沢:後で肉屋の店主に代金払った方がいいですよ
伊上:味わってから言うのもなんだけどなんで俺が
小沢:とりあえず出ていくことにします
伊上:うまいけど腑に落ちない
小沢:こういう商店街も、まだまだあるんだなぁ
この夏、1つの商店街が姿を消した(八百屋の息子は大学受験に落ちた)
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(楽屋へ戻る廊下で…)
小沢:僕らの色を出せたんじゃないですかね。
伊上:いや、本当に自分から笑いを取りに行くことなく、自然体で出来たと。
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チキンハートブレイカーズ ランキング9位 |
コント/お見合い |
小笠原:ファイナル行きたいねー。 塩田 :ジェノヴァ行きたいねー。 小笠原:行ってろ。 野沢 :歯医者行きたくねー。 小笠原:虫歯が悪化して歯茎腐れ。 |
歯槽膿漏こわいこわい。2大会ぶりの登場!チキンハートブレイカーズ! |
娘(小笠原):今日はわざわざお見合いに付き合ってもらっちゃってごめんね斎藤君。
母(塩田):ジローッ・・・
娘:ウチの両親が凄く結婚に対して心配しててさ、こういう場で色々話したいっていうからさ。
もうとっくに婚約はしてるのにね。
父(野沢):ジローッ・・・
娘:もう、お父さんもお母さんもさっきから斎藤君のことを睨むのやめてよ。
父:シャーッ!!
娘:何それヘビの真似?ヘビの如く睨んでるってこと?いずれにせよ意味不明だからやめてよね。
父:俺は・・・ヘビだっ・・・!!
娘:うんうんそうだね、ヘビなんだね、お父さん。ほら、お庭あるし這いずり回ってきたら?
ごめんね斎藤君、ウチのお父さん妄想癖があって。
母:・・・ちょっとアナタ、榊原さん、でしたっけ?
娘:今斎藤君って言ったばっかだよお母さん。最初の「さ」しか合ってないよ。
母:あらごめんなさい。それはそうと榊原さん?
娘:ごめんね斎藤君、お母さんの前でだけ榊原君になってくれない?
母:アナタ、年収はいくらあるの?ちゃんと娘を養っていけるだけは稼いでるの?
娘:もうちょっと優しい質問から入れなかったの?
最初っからフルパワーで行く格闘家は大体後半に負けを喫してるのよお母さん。
母:なら1ラウンドで倒してやればいいじゃない。私はあなたのことを思って、聞いているのよ。
それで、アナタ年収いくらあるの?
娘:まぁそこは心配ないと思うよ。斎藤君、一流の上場企業に勤めてるし。
母:へぇ、アナタまだ若いのにそんなのもらってるの。だからといって勝ち誇った顔で2000万円って言う権利はあるのかしら?
娘:あるわよ、ウチのお父さんなんか最高で200万円だったじゃない。10分の1じゃない。
それに今はクビになっちゃったし、家計としてはただのお荷物でしょ?
父:なにおうっ!俺が庭を這いずり回っているからって好き勝手言いやがって!!
娘:あ、戻ってきた。お父さん、ヘビじゃなかったの?
父:じっくり考えてみたが、お父さんはヘビなんかじゃないぞこんにゃろ!
娘:そうよね、ヘビでなくてただのお荷物よね。だからじっとしててね、余計なこと喋っちゃだめよ。
父:・・・・・・。
娘:・・・・・・。
父:・・・・・・。
娘:・・・・・・。
父:・・・なァ、なんだか俺、悲しくなってきちまった・・・。
ん・・・?悲しい・・・?そうか、俺は荷物なんかじゃない、俺の正体はッ、岸辺シローだったんだッ!!!
俺はあの、強がってはいるがどこか悲しげなオーラを放つ!!どんどん放つ!!
娘:ごめんね斎藤君、これ以降はお父さんの発言は気にしないでね。
父:そうだ、間違いないッ!自己破産したことあるのがその証拠!!
娘:あっ、現実と妄想の中で共通点が現れちゃった。
父:おい、榊原と言ったな、お前は俺から金だけでなく娘までも奪おうと言うのか?
娘:ちょっと、斎藤君をそんな風に悪く言うのはやめてよ。
金はむしろお父さん達がお世話になる可能性高いって。
父:ジローッ・・・
娘:ヘビの如くめっちゃ睨んでるよ、これもう岸辺ジローッなんじゃないの?
うーんやっぱお父さんは岸辺シローでなく、ただのお荷物だって。自己破産しやがって。
父:荷物だとっ!?この俺を誰だと思ってるんだっ!!
今じゃ出世しまくって副社長の座にいるんだぞ!!社長の弱みさえ握りさえすればトップだぞトップ!!
娘:ごめんね斎藤君、ウチのお父さん重度の妄想癖があって。今新しい妄想始まったみたい。
だけど凄いのよ、これでも精神科を退院してきてるのよ。
母:あっ、重大な問題に気付いたわ!!
娘:今度は何よもう。収入面の問題は解決したじゃない。
母:ところがどっこい、重大なリスクがあるのよ!!インフレよインフレ!インフレって知ってる!?
インフレするとお金の価値が下がっちゃうのよ!!2000万円でパンが1個しか買えなくなっちゃうのよっ!!
娘:ごめんね斎藤君、ウチのお母さん心配性で。
大丈夫よ、私がお金に困る頃にはお母さんたちはとっくに果ててるはずだから。
今収入は親戚からの借り入れだけでしょ?自己破産しちゃったから消費者金融も相手にしてくれないでしょ?
母:それでも心配なものは心配なのっ!!
娘:私はお父さんとお母さんの頭の方が心配だけど。やめてよね、夫婦そろって精神科とか。
もう、こんな話ばっかじゃ斎藤君も疲れるじゃない。なんか世間話のひとつでも無いの?
父:そういうことならヘビに、いやこの岸辺シローに、違ったお父さんに任せなさい、ほれ、そこの君。
娘:「お父さん」が出てくるまで随分苦労してたね。荷物を挟まなかった点は褒めるけど。
ていうか斎藤君だってば斎藤君。せめてどっちか片方で良いから、娘が結婚する相手の名前くらい覚えてよね。
父:榊原君か、君は野球は好きかね?
娘:どうしよう、榊原を名乗った方がスムーズかもよ。
父:ほう、好きか。では君は一体どのチームを応援しているのかね?
娘:出た、互いに同じチームを応援してると知ることで二人の差が急に縮まる原則。
さぁ榊原君は違った斎藤君はどのチームを応援しているの?
父:ほう、楽天か。マー君や岩隈などスター選手も多いしな。星野監督の人柄も大好きだ。
娘:これは感度良好?
父:だが俺はな、野球は大っ嫌いなんだよ!!毎晩2時間も潰しやがって!!
娘:ごめんね斎藤君、これ罠だったみたい。
父:しかも球ころを叩いたり投げたりするだけで1億もらいやがって!!
娘:お父さんは未だに1億も稼いでいないっていうのにね。もうすぐ年金世代じゃない。ていうか今無収入じゃない。
父:あんだと?俺だってなァ、しっかり稼いでんだよ!!この間社長の不正を暴露して、俺が社長に成りあがってやったんだよォ!!
自ら不正に手を染めてまでなァァァ!!
娘:そういう設定なのね。お父さんは自分の妄想を展開することがあるから要注意よ。
あと毒をもって毒を制すのやめてよ。せめて妄想の中だけでは善人であってよ。
母:それってつまり、あんたも社長の座を追われる可能性があるってことじゃないのさ!!
ああもう、せっかくの社長夫人の座が・・・!
娘:あっ、とうとうお母さんまでそっち行っちゃった。インフレインフレうるさかったし、どうも様子がおかしいとは思っていたけど。
母:不正の証拠はちゃんとあんたが持ってるんだろうね!?
父:えっ?それは社長室の金庫の中にしまってあるから大丈夫なはずだ。
母:バカだねあんたは!!金庫ごと持ってかれたらどうすんのさ!!
悪事を働いてまで手に入れた地位をあっさり持っていかれちまってもいいのかい!!
父:おっ、俺、会社に行ってくるわ!!このお見合いは任せた!!
母:ちゃんと首尾よく動くんだよ!!
娘:斎藤君、今日は少しでも慣れていってね。
あ、あとごめんね、さっき嘘ついちゃった。お父さんは精神科を退院したんでなく、追い返されちゃっただけだったわ。
母:まったく・・・慌ただしい夫でごめんなさいね。
娘:それお母さんが言うの?権利は私にあるんじゃないの?
母:あんな夫でも今までコツコツ頑張ってきてるのよ。そしてやっと手に入れた社長の座、妻としては全力で守ってあげたいじゃない。
女はね、ホレた男にはなんだかんだで一生懸命支えてあげるものなのよ。
娘:お父さんがコツコツやってたのは内職でしょ、それもひと月で辞めちゃったじゃない。
お母さんはそれを黙認してたでしょ、端から支える気無かったじゃない。
母:アナタもちゃんとコツコツ頑張るのよ、ウチの亭主みたいに。
娘:斎藤君なりに、斎藤君なりに頑張ってね。
あれ、てことは私たちの結婚を許してくれるの?
母:フフ・・・必死で榊原君をフォローしてる娘を見てたら、親は応援したくなるのが常よ。
娘:お母さん・・・。
母:榊原君のために一生懸命支えてあげるのよ、私みたいに。
娘:私なりに、私なりにちゃんと斎藤君のことは支えていくから安心してね?
母:それで、娘を預けることになるわけだし、1つだけ斎藤君に聞いておきたいことがあるの。
娘:あっ、ついに出ました初の斎藤君。これは本気ってことでいいんだよね?
母:アナタ・・・どのくらい収入があるのかしら?
娘:お父さんとお母さんを老人ホームに入れるくらいの収入はあるってさ。
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碓氷:チキンハートブレイカーズ、ファイナル進出だという方は緑色のボールを流してください。どうぞ!
(碓氷と市河が全裸で、互いを鞭で引っ叩いている)
小笠原:なにこれこわい。
塩田 :なにこれかわいい。
小笠原:!?
野沢 :なにこれまざりたい。
小笠原:!?
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