碓氷:まいていこー。

市河:6組目はこのコンビです!



ダブルアクセル

漫才/面接<アゴ
矢吹:長文をはじめて2年ちょっと、ついにここまで来ましたよ。
小角:がんばるぞー!

そういえばパワーボマーさんもアゴネタでチャンピオンになりましたねぇ。
初めてのファイナル!ダブルアクセル!

小角:どうもよろしくお願いします。

矢吹:ダブルアクセルです。

小角:がんばっていきましょう。

矢吹:あのー、ついこの前まで受験シーズンだったじゃないですか。

小角:あーそうだったね。

矢吹:で、受験ってテストも大事だけど面接も大事でしょ?

小角:あー、確かに面接を重視する学校もあるよね。

矢吹:俺前に面接やったときに緊張して何を言ってるかわからなくなっちゃてさ。

小角:まあ緊張するのはしょうがないよな。

矢吹:俺も受験は合格したいからさ、面接のコツっていうのを教えてもらいたいんだよね。

小角:面接のコツ?俺は相手の目を見てしゃべるようにするといいって聞いたことがあるけどな。

矢吹:あ〜、俺目は見られないよ。ときめいちゃうかもしれない。

小角:面接官にときめくって聞いたことねーよ!

矢吹:緊張の鼓動がときめきの鼓動に変わっちゃうかもしれないだろ!

小角:変わんないよ!というか面接官はおじさんおばさんだからね!

矢吹:とにかく俺は目を見られないんだよ!何か良い方法を教えてくれ!

小角:じゃあアゴを見ろ!アゴなら緊張することもないしときめくこともないだろ!

矢吹:アゴは危険だよ!もし面接官のあごがケツアゴだったらどうすんだよ!パックリ割れてたらどうすんだよ!

小角:ケツアゴでもいいじゃねーかよ!どこが危険なんだよ!?

矢吹:もしケツアゴだったら「あ!ケツアゴだ!」ってなって頭の中がケツアゴで支配されてしまうだろ!

小角:されないだろ!頭がケツアゴで支配されてしまうほど人間の脳は弱くねーよ!

矢吹:しかも面接官がケツアゴとしゃくれを持ち合わせたアゴをしていたらどうすんだよ!コラボしてたらどうすんだよ!

小角:別にいいじゃねーかよ!それにそれコラボって言わねーよ!ただの不運だよ!

矢吹:そして頭がアゴで埋め尽くされて「あなたはこの学校で何部に入りたいですか?」って言われて「囲碁部です」って言おうとしたら「アゴ部です」って答えちゃうよ!

小角:そんな残念な部活ねーよ!どういう部活だよ!

矢吹:お互いに自分のアゴを見せ付けあう個々を尊重する部活のことらしいよ!

小角:活動内容も残念だよ!しかも「らしい」って誰に聞いたんだよ!

矢吹:アゴ山アゴ太郎君だよ!

小角:誰だよそのアゴの申し子は!

矢吹:とにかく俺は面接官のコンプレックスであるアゴを凝視するなんて無理だよ!面接官がかわいそうだよ!

小角:じゃあ鼻を見ろ!アゴがダメなら鼻を見ろ!

矢吹:鼻も安全とは言い切れないよ!鼻の穴がやたらデカいっていう可能性も否定できないだろ!

小角:デカくてもいいじゃねーかよ!我慢してみろよ!

矢吹:ものすごいだんごっぱなっていう可能性もあるだろ!いまにもイャッヒーって言い出しそうじゃねーか!

小角:どこのキャラクターだよ!イャッヒーなんて言い出す面接官なんていねーよ!

矢吹:その鼻から目をそらしたら視線の行き着く先はどうせアゴだろ!うわーハメられた!

小角:だれもハメちゃいねーよ!お前が自滅してるだけだよ!

矢吹:だから鼻も危険だ!他に見るところはないのかよ!?

小角:じゃあ首を見ろ!首なら問題ないだろ!

矢吹:全ての人間が首を持っていると思うなよ!首がないやつだっているじゃないか!

小角:それはただのデブだよ!首がないというより首が脂肪で見えなくなってるだけだよ!

矢吹:首がなかったら必然的にアゴを見るしかないじゃねーか!しかもデブだから二重アゴ決定だよ!さらにケツアゴだったらどうすんだよ!二重トラップだよ!二重アゴだけにね!

小角:うまくねーよ!大体二重アゴでケツアゴのやつなんかいねーよ!

矢吹:さらにその二重あごとケツアゴが合わさったアゴがしゃくれてたらもうそれは奇跡のコラボレーションとしか言いようがないよ!

小角:ずいぶんとくだらない奇跡だな!

矢吹:もうどうすればいいだ俺は!どこを見ればいいんだ!

小角:じゃあ面接官の姿を見てどこを見れば大丈夫か判断しろ!まともな鼻だったら鼻をみて、まともなアゴだったらアゴを見ればいいだろ!

矢吹:全てを持ち合わせた面接官だったらどうしようもねーじゃねーか!

小角:そいつ絶対面接官むいてねーよ!何でそいつ面接官に選ばれたんだよ!

矢吹:そいつが面接官だったら俺はあきらめるしかないのか!?

小角:じゃあ我慢してでも目を見ろよ!

矢吹:ときめくって言ったじゃねーかよ!

小角:そんな姿の奴にときめく訳ないだろーが!ものすごいブサイクだよそいつ!

矢吹:あー、じゃあ実際に面接のシミュレーションやろう!アドバイス聞くより実際にやった方が早い!

小角:最初っからそうしてくれって!

矢吹:じゃあ俺生徒やるからお前ケツアゴの面接官頼む。

小角:いやケツアゴである必要はないだろ!それにケツアゴはやろうと思ってできるもんじゃねーよ!

矢吹:ケツアゴ対策しなくちゃだめじゃねーかよ!

小角:そんなピンポイントな対策聞いたことねーよ!

矢吹:とにかく面接官頼むよ!

小角:わかったよ!次の方どうぞ!

矢吹:失礼します。

小角:えーとじゃあ、あなたがこの学校を志望した理由は何ですか?

矢吹:この学校は自分のアゴを伸ばせる、あ!学力を伸ばせる学校だと思ったからです!

小角:お前アゴに気を取られすぎだよ!アゴ伸ばしてどうすんだよ!アゴのことは忘れろ!

矢吹:わかった、忘れる!………だめだ!忘れようとすると更に頭の中のアゴ率が高くなってしまう!

小角:下げろよ!高くなってどうすんだよ!

矢吹:今アゴ率130パーセントくらいだ!

小角:限界突破してるよ!30パーセントオーバーしてるよ!

矢吹:あーもういい俺の心配はいいから質問を続けてくれ!

小角:えー、あなたの尊敬する人は誰ですか?

矢吹:アゴ山アゴ太郎…あっ坂本竜馬です!

小角:誰と間違えてんだよ!坂本竜馬に申し訳ねーよ!

矢吹:続けてくれ!

小角:えーと、あなたは日本語の他に何語をしゃべれますか!?

矢吹:ケツア語です!

小角:どんな言語だよ!名前がしょぼすぎるよ!

矢吹:紀元前300年頃からアフリカ南部の村で使われ始め、その後アフリカ全土に伝わったとされる言語です!

小角:無駄に歴史がありすぎだよ!嘘はダメだよ!

矢吹:嘘じゃありません!

小角:絶対嘘だよね!じゃあその言語を使って軽く自己紹介してみてください!

矢吹:あごあーごあごあーごあごあご!

小角:適当すぎるよ!やる気が感じられねーよ!ちなみに何て言ったんですか!?

矢吹:私のアゴは臭いです!

小角:どんな自己紹介だよ!いきなり自分のアゴのこと言われても困るんだけど!

矢吹:あーじゃあお前が面接の手本みせてくれよ!

小角:いいよやってやるよ!お前よりはまともな受け答えはできるよ!じゃあお前面接官やれよ。

矢吹:わかったよ!次の方どうぞ!

小角:失礼します。

矢吹:えーそれではあなたのアゴを一分ほどでPRしてください。

小角:いきなりどんな要求だよ!ちょっとしゃくれてますで終わりだよ!大体そんな質問くるわけねーよ!

矢吹:来るかもしれないだろ!俺は答えられるぞ!

小角:じゃあやってみろよ!

矢吹:僕のアゴは日本人の平均の長さよりも2ミリほどしゃくれています。それは父親の遺伝だそうです。私は父親から授かったこのアゴを誇りに思っています。
   父親の意思がこめられたこのアゴは私のかけがえのない宝物であり、また、自分のとりえでもあります。私はこのアゴで世界を制するため日々鍛錬をした結果、
   鉄のアゴを持ったちょいしゃくれマンという異名を貰いました。今後私は鉄のアゴを鋼のアゴにグレードアップさせるべく、努力していきたいと思っています。どうだ!

小角:どうでもよすぎるPRだったよ!果てしなくどうでもよかったよ!しかも鉄のアゴを持ったちょいしゃくれマンって何だよ!

矢吹:アゴ名のことだよ!

小角:アゴ名って何だよ!しこ名みたいに言うなよ!

矢吹:ホーリーアゴゾーンに到達した者だけが名乗れる聖なる名前だよ!

小角:何その無駄にかっこいいゾーンは!

矢吹:アフリカ南部にあるとある山の山頂にある洞窟の一番奥にあるゾーンだよ!

小角:アフリカ南部ってケツア語発祥の地じゃねーかよ!アフリカ南部アゴに関係ありすぎだよ!

矢吹:おい!今アゴゾーンとかそれほど大した問題じゃねーだろ!面接続けるぞ!

小角:ある意味一番重要な問題だよ!いいよ、続けろ!

矢吹:えー最近アゴ四天王のひとりが不祥事を起こしてしまいましたが…

小角:誰だよそいつらは!どこのどいつだよ!

矢吹:あなたはこの不祥事についてどう思いますか?

小角:知らねーよそんなこと!一から説明してくれないと!

矢吹:まあ簡単にいえばアゴ四天王のひとりが悪いことをやったと。

小角:お前俺がアゴ四天王を知っているという前提で話すの止めてくんない!何アゴ四天王って!?教えて!

矢吹:アゴ四天王っていうのはホーリーアゴゾーンとアゴキングダムを凌駕した猛者たちが集うアゴバトルトーナメントで優勝した4人のことだよ!これぐらい常識だぞ!

小角:お前の次元で話さないで!ついていけない!

矢吹:というわけで、あなたはこの不祥事について…

小角:どういうわけでだよ!アゴ四天王を理解するどころか謎がまた増えたんだけど!謎が謎を呼んでるんだけど!もはやミステリーだよ!

矢吹:じゃあ一から説明してやるよ!
   いいか、紀元前5000年頃に今でいうユーラシア大陸の北東部でアゴ四天王のひとり「しゃ・くーれ」の先祖といわれる「ウンバボバビバビ」が誕生して…

小角:壮大すぎるよ!めっちゃ長くなりそうだから短く頼む!

矢吹:わかったよ!で、なんだかんだあって400年後に第197次世界アゴ対戦が始まって最強のケツアゴの持ち主と言われる「KE・2・A・GO!」が大活躍して…

小角:話が全くつながらないんだけど!もういいよアゴ四天王を理解すんのあきらめるよ!

矢吹:なんだよ!お前面接できないどころかまともに人の話も聞けねーのかよ!

小角:お前がまともな話をしてないからだよ!しょうがねーだろ!

矢吹:でもお前の面接見てたら俺の受け答えがものすごくまともに思えてきた!自信がついてきたよ!

小角:何で自信がつくんだよ!逆に自信喪失するのが普通だよ!

矢吹:これで俺も合格できるだろ!?

小角:お前は人間として不合格だよ!もういいよ!

2人:ありがとうございました。

6組目 ダブルアクセル



(in 楽屋)

矢吹:結果が怖いですねー。
小角:まあファイナルに来れただけでもよかったじゃ
ないか。結果はどうあれ。

麒麟145

漫才/名前を変えたい、地元をアピールした漫才
河島:いや〜・・・チャンピオン取れなくて残念でした・・・

矢野:早い早い!白旗が早すぎるわ!!

河島:前説気分でご覧ください

矢野:ハードルを下げてご覧くださいだそうです

それではものごっつハードルを上げて見るとしましょう。
4大会ぶりのファイナル!麒麟145!

矢野:はいどうも〜、麒麟145で〜す

河島:よろしくお願いしま〜す
   いやっ、いきなりそんな事言われても・・・せめて自分で考えさせてください・・・

矢野:ん?どうした?まだ何も言ってないけど?

河島:俺名前変えるわ!

矢野:今の数秒の間に何があったんだよ?!

河島:いやね、今俺の隣に行き場を失った羊の魂が舞い降りてさ

矢野:うん。もういきなりわけがわからないんだけどさ

河島:まぁ・・・俺はお前と違って選ばれし者なんだよ
   だから、どうしても見えない何かが見えてしまうんだよ

矢野:そんなわけの分からない物なら見えない方がマシだと思うが・・・

河島:わけの分からない物?!羊の魂だよ?羊魂だよ?!
   「ようこん」だよ?洋子ちゃんだよ?!

矢野:お前もわけわかんねえよ!何で最後洋子ちゃんって人の名前だよ!

河島:いや〜、今日は珍しい物が舞い降りた事だし、いい結果を残せるに違いないね♪

矢野:何かもうどうでも良くなってきたわ・・・結局何で名前を変えるに至ったんだ?

河島:その羊の魂が「命名!」って言い残して消えたんだよ!
   いや〜、羊の魂が俺の更なる飛躍への助言を与えてくれたかと思うと涙が出るね!

矢野:それ「メーメー」って羊の鳴き声だろ!!
   何が羊の魂の助言だよ!結局は駄洒落へのアシストじゃねえか!!

河島:だって細木数子に言われたって嘘だとしても腹立つじゃん?

矢野:お前の細木数子の評価は知らんわ!それで何で名前を変えたいのさ?

河島:まあ芸歴4年目だしね。心機一転で変えてみたいな〜って

矢野:結局気分かよ・・・それで何か候補とかあるの?

河島:そうだね〜。河島 晃の苗字を「聖」にするってのはどうだろ?

矢野:苗字が「せい」で名前が「こう」ね〜

河島:何か成功っぽくてよくない?その場合はお前の苗字は失敗にしてもらうけど

矢野:僕まで巻き込むなよ!だったら却下だよ却下!!

河島:聖晃に異を唱えるかっ?!じゃあお前に従い「聖晃異」に・・・

矢野:「せいこうい」・・・性行為を連想させて何か嫌だろ!!

河島:結構大変だな・・・じゃあそうじゃないですよと言う名前にしようか
   否定形の言葉を追加して「不聖晃異」

矢野:「ふせいこうい」・・・もう怪しさMAXの名前じゃねえか!

河島:口癖は「さあて誰のネタやろうかな〜」

矢野:名の通りの不正行為だ!

河島:いつも考えてるのはネタよりも審査員への賄賂優先

矢野:名前に負けない不正行為だ!!

河島:自分で審査も出来るんだってさ!さあて偽名使って何回も審査するか!がスタイル

矢野:もう黙っとけ!出入り禁止になるぞ!!

河島:・・・ちっ

矢野:舌打ちするな!変な目で見られるだろうが!!

河島:分かった分かった・・・後ですね、コンビ名も変えたいなと思うんですよ

矢野:自分の名前の次はコンビ名か・・・一応聞くけどどういった感じにしたいの?

河島:今年はうちらの地元静岡県をアピールしたいなと思うんですよ

矢野:地域密着型って事ね。凄くいい事だと思うけどコンビ名はどう変えるの?

河島:麒麟1ゃ45

矢野:1ゃ?!茶って事か?!そんな噛んじゃったみたいな名前嫌だろ!!

河島:いいじゃないか、今ハニカミ王子ってのがTVで騒がれてるんだからそれに対抗すれば

矢野:噛みって響きだけだろうよ!!

河島:そんな事ないよ、あっちがはにかんでるなら
   こっちは苦虫を噛み潰してるで対抗すれば

矢野:おかしいだろ!何で僕ら不快感をあらわにしてんだよ!!

河島:えっ、うちらじゃなくて見てる人のリアクションだよ?

矢野:尚悪いじゃねえか!僕ら見て苦虫噛み潰してるって事でしょ?!

河島:お茶なだけに苦い思いをさせるってやつですよ

矢野:意図的に不快な思いさせてどうすんだよ!こんなの却下だよ!!

河島:ダメか・・・じゃあこれは?麒麟いてぃー45

矢野:さっきと大差ないだろうよ!

河島:それで芸風とかも考えたんですけど、まずネタが始まる前にお茶っ葉を撒く

矢野:迷惑極まりないわ!何かチクチクしてネタどころじゃねえよ!

河島:そして1つまみだけ紅茶の葉を用意するゲーム性

矢野:何処に気を使ってるんだよ!いらんいらん!

河島:更にキャッチコピーは「茶柱のようなネタ」

矢野:・・・どういう事?

河島:たまにしかウケない

矢野:ダメじゃねえか!もう少し努力するか自分を信じるかしてよ!

河島:「そして見ていて腹が立つ」

矢野:茶柱の代わりに立つってか?!そんなのダメに決まってるだろ!!

河島:尚、お客さんには、あんこ塗れになってもらう

矢野:お客さんに何の恨みがあるんだよ!
   体中あんこ塗れだわ、お茶撒かれるわ、何の嫌がらだ!!

河島:お客さんにお茶ウケのいいお菓子になってもらおうと思って・・・

矢野:くだらねえよ!そんな事の為にあんこ塗れになるお客さんの身にもなってみろよ!

河島:ダメか・・・じゃあお茶以外の物をコンビ名につけてみるか

矢野:次は大丈夫なんだろうな・・・?

河島:そのまんま「静・麒麟145・岡」ってのは?

矢野:ださいよ!何だ最初の「しず」って

河島:違うよそこは「せい」だろ

矢野:どっちだっていいよ、そんなもん!格好悪いだろ!

河島:「Say!きりんいちよんご!」みたいな掛け声にもなるし・・・

矢野:呼ぶかそんなもん!

河島:そうか・・・?じゃあこの「せい」は「セイント」と読むことに・・・

矢野:ただ「せい」ってついてるだけだろ!
   何だその聖闘士星矢のまがい物みたいな名前は?!

河島:ん〜・・・・じゃあ最初の「しず・きりんいちよんご・おか」でいいよ

矢野:だからそっからおかしいんだってば!何か観光名所の名前っぽいしよ!!

河島:何か続けて読むと「麒麟いちよんごうか」っぽくね?ほらっ、豪華だよ豪華!

矢野:どうだっていいよ!完全に響きだけじゃねえか!

河島:もう少し足してさ「麒麟いちよんご・うか・津」何か迂闊に!みたいで格好よくね?

矢野:「津」って県が違うじゃねえか!もう静岡と言うベース自体崩してるじゃねえか!!

河島:あ〜、もううるせえな・・・じゃあもう岡を英語にして「ヒル」をつければいいよ

矢野:何の妥協だよ!どっちにしても意味わかんないしさ!

河島:何かヒルズっぽくてよくない?金持ちになった気分だよ!

矢野:その発想が貧困だろ!

河島:審査員を金やセレブとの合コンを餌に釣り・・・

矢野:もう不正行為はいいよ!ちょっと待てよ!最初の改名と言い全然まともな意見出ないじゃんかよ!!

河島:あ〜・・・じゃあ最後の意見だけ聞いて!

矢野:最後だぞ・・・?じゃあどうぞ

河島:コンビ名が「麒麟145」で名前が「河島 晃」

矢野:えっ・・・結局元のまんま?あんだけ言ってたのにどうしたんだよ?

河島:名が変わらずに気が変わったんだよ

矢野:いやっ、もういいよ!

河島&矢野:どうもありがとうございました

7組目 麒麟145



市河:麒麟145のお二人でした〜




矢野:客の反応が微妙・・・だったね

河島:ん〜・・・他のとこよりも全然笑いを取れてなかったね・・・

矢野:出てめちゃめちゃ後悔してます

QQQ

コント/ふりかけごはん
Q1:結局過去ネタになってしまったんですけども。
Q2:今の人の感想が地味に気になりますね。

逆にどれくらい昔なのか地味に気になります。
2期連続2回目のファイナル!QQQ!

人:そろそろ飯の時間か。なに食おっかなぁ・・・あー
  ふりかけしかねーや。まーいいか。 

(サラサラサラ・・) 

人:いただきま〜す。 

(プルルルル・・・・) 

人:も〜なんでこんな時間に電話くんだよ〜。 


ふりかけ(Q1):(サラサラ・・フワフワフワ・・・ファサ。) 

ゴハン(Q2):あ?なんだお前ら。 

ふ:え・・・わかんね。だって俺ら今あのふくろから出てきたばっかだから。 

ゴ:あ?お前自分で自分がなんだかわかんねえの? 

ふ:え・・・わかんね。つーかアンタはなんなんだ? 

ゴ:俺か?俺はゴハンだ。 

ふ;ゴハン? 

ゴ:ゴハン。またの名を米、またの名をライス、またの名を飯、またの名を 

ふ:なんでそんな呼び名多いの? 

ゴ:え・・・・・・? 

ふ:いや別にそんな悩まんでいいっしょ。そんなたいしたコトじゃないんだし。 

ゴ:・・・・・・ま、まぁいろいろあるから好きなふうに呼んでくれ。 

ふ:ところでさ。 

ゴ:・・・・・・。 

ふ:ところでお前らはなんでここにいんだよ? 

ゴ:・・・お互いさまじゃねぇ?うーんそーいえば俺もわかんねぇなぁ・・・なんでだろ?
  俺気づけば大きなホールみたいなとこに入ってておぼれそうになったんだったかなぁ?
  あんときゃ柔らかくなっちゃうかと思ったね。 

ふ:えええ〜。 

ゴ:それが物心ついた時の記憶なんだよ。つーかお前に言われたくねぇよ!?お前自分が何かもわかってねーのにさぁ。

ふ:う〜ん・・・俺なんなんだろう・・・? 

ゴ:う〜ん・・・あ。

ふ:何?

ゴ:そーいやお前上から降ってきたんだったよな? 

ふ:え?うん、まあ。 

ゴ:じゃあお前アレじゃね?うん、お前アレかもしんねぇ。 

ふ:何アレって。

ゴ:いーからちょっと待ってろ。そいつと連絡とるから。 

ふ:連絡? 

ゴ:(ピッポッパ。・・・プルルルル・・・)あ、もしもし?
   オレオレ、米。あのさぁちょっと聞きたいことあんだけどさぁ
   今俺の上にお前みたいなヤツ乗っかってんだよ。うん。
   ・・・え?どんなカッコしてるかって?う〜んとねぇ・・・。 

ふ:・・・・・・。 

ゴ:なんか茶色くて俺みたいに細けーの。ああ、それと黒いのもいんなぁ。
  あと黄色いのもいるわ。・・・・うん、え?・・・そっかわかった。
  ワリィな忙しいところ。・・・おう。じゃーな。・・・うん、
  は〜い。(ピッ) 

ふ:・・・誰としゃべってたの? 

ゴ:え??ホコリ。 

ふ:ホコリ!? 

ゴ:ホコリ。お前てっきり上から降ってきたからホコリかと思ってさ。そーいやよく考えたらむこうは灰色だったもんな。 

ふ:ホコリって・・・いつ電話番号交換したんだ・・・つーかホコリもここに乗ったことあったの? 

ゴ:おお、あった。たしかあいつもお前みたいにふくろから出されて落ちてきたんだよ。 

ふ:へ〜そーなんだ。 

ゴ:おお。たしか何だっけな・・・。そのふくろ何だっけな。 

ふ:何だよ?気になるって。 

ゴ:・・・たしか「ソウシキ」っていうとこにいるふくろだったって言ってたかなぁ?あれ?パックだったっけ?
  なんかわかんなくなってきた。もっかい電話して 

ふ:いいよもうしなくて。その人忙しいんだろ? 

ゴ:あ、そーだったっけ?忘れてたわ。 

ふ:つーか忙しいって言ってたけどさ、その人なんかやってる人なの? 

ゴ:う〜んとあいつはな、居場所を探してんだよ。 

ふ:居場所? 

ゴ:居場所。しかもあいつ誰かから命狙われてんだよ。 

ふ:え・・・?マジで?? 

ゴ:マジで。だからあいついっつもせまくて暗いとこにいんだよ。 

ふ:そーなのか・・・大変なんだなそいつ。 

ゴ:ホントだよな〜。あいつ何も悪いことした覚えないらしいのにな。 

ふ:だよなぁ・・・。 

ゴ:・・・あ。でもあいつ一度だけ捕まったことがあるらしいんだ。 

ふ:え!?あんの?捕まったこと。 

ゴ:おお。たしかその話しはパックの中だったかな?そこで聞いたんだ。 

ふ:・・・・・?? 

ゴ:そう、あれはとても天気のいい日でな。俺はいつものように
  食べられるのを拒む気持ちを持ちながら、茶碗の中から外を覗いていたんだ。 

ふ:・・・お前はいったい何度茶碗に盛られたんだ・・・? 

ゴ:そしたらなんか急に天気が悪くなってきたんだ。 

ふ:うん。 

ゴ:でもそん時俺は違和感を覚えたんだ。どうしてあんなに
  空が青いのに雲だけこんなにも灰色なんだろうと。 

ふ:・・・それホコリが乗っかってたんじゃねえの? 

ゴ:そう、あいつはその時俺の上に降ってきたんだ。 

ふ:うん。 

ゴ:でもあん時はお互い顔を合わせるのは初めてだったからなぁ。 

ふ:・・・どの辺が顔と呼べる部位なんだ・・・? 

ゴ:お互い「な、なんなんだコイツらはぁ!!!?」みたいな
  いやーな雰囲気に包まれてなぁ。 

ふ:なんでそこだけ目につくほどテンションがおかしいんだ・・・? 

ゴ:その雰囲気に包まれたままただただ時間がすぎてってな。 

ふ:それで? 

ゴ:でもその時だった。いきなりこの茶碗上に突風が吹き始めたんだ。 

ふ:え!?それで? 

ゴ:その時俺らは「な、なんなんだこの風はぁ!!!?オエッ」と思った。 

ふ:その時なぜ嘔吐してしまう体調だったんだ・・・? 

ゴ:でもその直後の記憶は全く覚えていないんだ。そんで気がついたら
  空は真っ暗、空気は汚れ、大地は毒の水で汚染され・・・・。
  俺らはこの世の果てかと思った。 

ふ:米粒がどこでそんな言葉を学んだんだ・・・? 

ゴ:俺らはどこかに脱出できる所はないかどうか探した。
  飲まず食わず3日3晩探し続けた。 

ふ:・・・穀物が穀物を食べないのは当たり前だろう・・・?

ゴ:そのかいあってか、一筋の光を見つけたんだ。 

ふ:そ、それで? 

ゴ:俺らは無我夢中になってその光まで駆けだした!! 

ふ:・・・抜け出すことができたのか。 

ゴ:そして、今に至るんだ。 

ふ:結局ここに着陸したのか・・・プラマイ0じゃないか。 

ゴ:そうしてお前と出会ったんだよ。 

ふ:しかもついさっきの話しなのか・・・。 

ゴ:そう、長々と昔話みたいにしゃべったけど全部今朝起こったことです。 

ふ:3日3晩飲まず食わずな話しはなんだったんだ・・・? 

ゴ:んでその突風の原因がその「ゾウジキ」ってヤツの仕業なことがわかった。 

ふ:・・・お前の情報源の予測がつかない。 

ゴ:でもあのホコリはそーしながら自分の本当の居場所、本当の生きがいってヤツを探してるんだ。 

ふ:そもそも俺らは生き物と言えるもんなのか・・・?? 

ゴ:・・・・い、生きがいを探してんだよ。 

ふ:そーなのか・・・・・。 

ゴ:どした?急にだまりこんじまって、過激な話でショックでもうけちまったか? 

ふ:・・・・いや、外の世界はそんなことがあるのかと思ってさ。
  なんか俺も探したくなってきたよ。自分自身の居場所、そして「生きがい」ってヤツを。 

ゴ:そうか。・・・それもいーかもなぁ。 

ふ:ゴハン、いや米、いや飯、いやあきたこまちはどーすんだよ? 

ゴ:・・・・・。 

ふ:俺と一緒にこの茶碗の中から出ないか?そして俺らの生きがいってヤツを探すんだよ! 

ゴ:・・・いや俺はもうダメだ。表面が固くなってきやがった。水分もなくなってきた・・・。 

ふ:俺はむしろ俺は水分増加でベタベタしてきた・・・。だから急ぐんだ!!急いでここから出るんだ!! 

ゴ:ふりかけ・・・。 

ふ:時間がない!早く!!ふやけて茶碗に張り付いて動けなくなっちまう・・・。 

ゴ:・・・こっちの茶碗の底が少しぬけてる。そこが出口だ。 

ふ:そーか!!よし、行くぞ!!うるち米!!

ゴ:おうよ!! 









胃:あ?なんだお前ら。

8組目 QQQ



(楽屋へ帰る途中で・・・)

Q1:セミファイナルの勢いで乗り切りたかったんだけどなあー。
Q2:むしろ去年よりダメダメな気がしてきました。

サイドハンド・ボーラーズ

漫才/アイドルをプロデュース
おか:精一杯がんばります。
あべ:後悔だけはしないつもりです。

ちなみに前回のファイナルも9番手でした。
2期連続2回目のファイナル!サイドハンド・ボーラーズ!

あべ:はいどうも、よろしくお願いします。

おか:しかし思うんですけど、俺は最近、アイドルをプロデュースしてみたいなと思ってるんですよ。

あべ:そうなんですか。またどんな感じのアイドルを?

おか:やっぱり、最近のアキバ系アイドルとは違った、クールな感じのアイドルが今の時代にも必要だと思うんですよ。
   それこそ目標は、昭和の頃でいう山口百恵のような、伝説のスターをと・・・

あべ:またずいぶん大きな目標をぶちまけましたね。

おか:なので、今日はぜひ俺のアイドルプロデュースの計画を聞いてください!
   まずは芸名。これ大事ですよ、ということで考えました。「山口安恵」これどうですか?

あべ:思いっきり2番煎じ感があるな。いかにもさっき言ってた山口百恵を参考にしたという。

おか:いやそれは大丈夫ですよ、2番煎じじゃないです。
   その証拠にニックネームとして、ファンからは通称「ヤーさん」と呼ばれて愛される予定ですから。

あべ:いやそれヤクザの通称じゃないか! そんなニックネームはダメだろ!

おか:じゃ「ややや」ってのは?

あべ:「あやや」みたいな言い方するな! やややって、その響きがまず変だしありえないし。

おか:なんだと、やが3つでやーさんって確かにそうだな!

あべ:そんなくだらないダジャレとかいらないから! そもそも俺は別にそんなこと言ってないし。

おか:なんならもう思い切って、いっそのことヤクザっぷりを大々的に売りにしたアイドルってのにしましょうか。

あべ:そんなの人気が出るわけないだろ・・・ なんでそんな方向に行ってしまうんだ。

おか:いや大人気になりますって。今の時代にはこれはきっと受け入れられて、
   通称「山口組」と呼ばれるファンがたくさんつくことになるでしょう。

あべ:それ完全に暴力団の名前じゃないか! そんな名前のファンはある意味大問題だ。

おか:つーかだいたい、暴力団みたいだったら問題だとか人気出ないとかそんな心配する必要ないですよ。
   現に今でも、同じクミ仲間の倖田クミはあれだけ人気がありますし・・・

あべ:その「組」って意味じゃないから! あれ別にヤクザと何の関係も無いから!

おか:えっ、でも35歳過ぎると羊水が腐る発言は極妻たちを怒らせたばっかりに問題になったんじゃ?

あべ:極妻は関係ない!

おか:まぁ話はそれましたがそんな感じで、山口安恵が芸能界にデビュー、そしてもう一躍人気者になるんですよ。
   熱狂的ファンがたくさん付いて。特に、ライブやコンサートではすごいことになりますよ。

あべ:ライブってまたどんなことになると言いたいんだ・・・

おか:まずステージに登場、その瞬間ファンたちはもう熱狂、そして絶叫です。
   「ヤスエちゃーーん!」「やややーー!」「ヤのつく人!」

あべ:最後のモロにヤバ過ぎだろ!

おか:で、さっそくヤのつく人の登場あいさつと、そして歌が始まるわけですよ。

あべ:お前までヤのつく人と呼ぶな。これならまだやややの方がマシだし。

おか:「みんな、こんにちは! 山口安恵です。じゃさっそく、デビュー曲を歌います!
   この曲は、ASKAさんから直々にカバーの許可を頂いた曲です。では聴いてください、『YAH YAH YAH』です、どうぞ!」

あべ:CHAGE&ASKAか! これぞまさにヤのつく曲だなとか言ってる場合か!

おか:で歌うわけですよ。「♪今からそいつを これからそいつを 殴りに行こうか〜」 うん、まさにイメージにピッタリな曲で。

あべ:確かにピッタリになってしまったけど!

おか:でもそのやややの歌声と美貌に、ファンはもうメロメロですよ。

あべ:そのファンの感覚が俺にはよく分からないけどな。

おか:この、クールながらも可愛さも持ち合わせたという、まさに天性のアイドル、
   スタイルはボンキュッボン、さらにはぷるんとした唇、そして肩には立派な彫り物が・・・

あべ:彫り物が入ってる時点で可愛さのかけらも無い!

おか:いやいや、可愛いしそれにカッコいいですよ。
   そして、右肩の彫り物にはバシっと漢字四文字が書かれてるんですよ!「杏・仁・豆・腐」!

あべ:スイーツか! そんなとこだけ可愛くみせようとしても逆効果だから!

おか:そして左肩の彫り物には「丹・波・黒・豆」!

あべ:和菓子の材料か! ある意味ヤクザの世界には微妙に合ってるけど。

おか:そして興奮も醒めやらぬまま、やややから2曲目の曲紹介がされます。
   「では続いては、私が初の作詞に挑戦した曲を歌いたいと思います。」

あべ:作詞もやるんですか。確かに今の女性歌手はよく自分で作詞しますけど。

おか:「この歌詞は、私が16歳の頃に、好きだった人にフラれた時の気持ちを詩にしました。
    それでは、聴いてください。『ケツの穴から指突っこんで奥歯ガタガタ言わせたろうか』です、どうそ。」

あべ:怖すぎるだろ! こんなのアイドルとしてあるまじき言葉だし、またなんでそんなタイトルの曲を作るんだ!?

おか:それは、サビの歌詞をそのままタイトルにしたからかと・・・

あべ:だいたいサビの歌詞がこれだという時点でアウトだから!

おか:でもビーイング系にはよくあるパターンですよ、こんな感じのタイトルの曲が、よく名探偵コナンの主題歌に抜擢されるのでこの曲も・・・

あべ:されるわけないだろ! 一緒にするな。

おか:続いて3曲目、なんとここからは、ピアノを弾きながら歌うんですよ。これは新しいです。

あべ:確かにピアノを弾きながら歌うアイドルはあまり聞かないですけど。

おか:そして曲紹介。「では続いては、あたいが小学生の頃から習ってたピアノを弾きながら歌います。
   聴いてください。曲は『鍵盤と義理と鉄砲玉』です。どうぞ。」

あべ:もうタイトルにはツッコむ気すら起きなくなってくるな。しかも一人称があたいになってしまったし。

おか:そして、やややが奏でるピアノのきれいな音色・・・ そこにやややの美しい歌声が絶妙に響きあい、
   その姿は実に美しい、しなやかな4本の指で華麗に鍵盤を鳴らす姿はもう・・・

あべ:指が4本なのか! 小指が無いのか! ある意味4本でピアノを弾けるのはすごいけど。

おか:そして、時に頭を大きく揺らしながら熱唱する姿はもう・・・ あぁ、角刈りが微妙に揺れている・・・

あべ:髪型角刈りなのか! アンジェラ・アキみたいなのを想像した俺がバカだった!

おか:そしてピアノ弾き語りが終わり、ここでなんと、ゲストの登場です。
   やややの妹分として、デビューすることが決まった歌手がここで登場いたします。

あべ:さっそくもう妹分のアイドルまで作られてるのか。ハロプロも顔負けの売り方だな。

おか:で、大勢のやややファンの前で、さっそく自己紹介がされます。
   「みなさん、こんにちは。南詩織といいます。」

あべ:つーかその名前、今度は南沙織の2番煎じか。思いっきり頭の中が昭和だな。

おか:そして、さっそくファンからは暖かい声援が飛び交うってわけですよ。
   「シオリちゃーーん!」「みなみちゃん!」「ミナミの帝王!」

あべ:また最後モロにヤクザじゃないか! だからなぜそこまでして、ヤクザみたいなものにこだわる!?

おか:で、さらにここでなんともう1人、妹分としてデビューするゲストが登場いたします!
   「みなさん、こんにちは。なにわ香織といいます。」
   そして、さっそくファンからは暖かい声援が飛び交うってわけですよ。

2人:「ナニワ金融伝ーー!」

あべ:言うと思った!! もはやファンも歌手もただのバカばっかりじゃないか!

おか:そしてさっそくこの3人で歌うわけですよ。「それでは、あたいたちの歌を聴いてください。
   今日は3人で、キャンディーズの曲をカバーしたいと思います。」

あべ:今度はキャンディーズか。だから昭和かぶれもいい加減にした方がいいって言ってるだろ。

おか:「それでは、聴いてください。『暑中お見舞い申し上げます』のカバーで、
   『ムショ中お見舞い申し上げます』です、どうぞ。」

あべ:もういい加減にしろ! なんでこのキャンディーズの名曲を刑務所での面会の歌にしてしまうんだ!?

おか:そして3人の美しい歌声のハーモニーが響き渡るんですよ。
  「♪雪が溶けて川になって流れてゆきます 鉛も溶けて弾になって流れてゆきます」

あべ:だから名曲を銃弾の歌とかにするな! つーか曲の方も思いっきりごっちゃになってるし、
   もういい、この話は終了だ。だいたいこんな連中が、お前が言ってる「伝説のスター」になんてなれるわけないだろ。

おか:いや、なりますよ。このアイドルの最後は、まるで世界的な伝説のスターのジョンレノンのごとく
   熱狂的な山口組の組員に銃で撃たれて、お星様になるんです。

あべ:そっちのスターか! もういい加減にしろ。

2人:どうも、ありがとうございました。

9組目 サイドハンド・ボーラーズ



碓氷:今日はどうでしたか?
おか:いやもう、俺的には満足ですよ。
   この大舞台で、思いっきり昭和の漫才ができたっていうことだけで・・・
あべ:ネタがネタだけに昭和ってことか!?
おか:まぁでも今回も、なんとか笑いをと必死にコツコツと努力しましたから。
   そんなベタベタで昭和チックな古き良きこのネタが、どうか評価される時代になって欲しいですね。
あべ:俺たちはいつからそんなベタ芸人になったんだ!? 最初コンビを組んだ時のコンセプトとは逆になってるじゃないか!

くるぶしソックス

コント/ハートが汗を流してる
ろぺす:まさかまさかの
 
おまりー:C大会ファイナルですよ奥様

ろぺす:こうなったら狙うは

おまりー:まさかのアレしか無いでしょ奥様

まさかのアレですね旦那様。
初めてのファイナル!くるぶしソックス

おまりーが俳優学校を経営しているらしい。

友人からそんな話を聞いた。

相方としてそれは放っておけない。許せない。やるせない。

何故俺には何も言わずにそんな事をやってるのだろう。調査しよう。

俺は憤りを抱きかかえたまま、「れっつおまりー!俳優スクール」へと向かった。



着いた。看板には「RET'S おまりー」の文字。

「れっつ」の最初のスペルはRじゃないという事実は、おまりーの為にも心の底に封印して頂きたい所存である。

とりあえず軽く変装し、受付に行く。



「初めての方ですか?」



女装しているおまりーが居た。突っ込んだら負けだ。

落ち着くんだ俺。右手の握りこぶしはポケットの中にエンターするんだ。

震える手を精一杯隠しながら、俺は必要事項を記入していく。

順調に書いていく俺。しかし、段々と質問がおかしくなっていく。



----------------------

手の指の数:10本

体の傷の数:二つ

 サングラス所持数:持ってません

刺青に対する愛情:してません

安岡力也への愛情:ありません

ミナミの帝王:観てません

指詰めたろか:ごめんなさい

 -----------------------



これはおかしい。何ですかコレ。どうみてもヤクザ。

最後とかコレ。どうみても脅迫。

恐縮しながら書き終わる。



「では、こちらの部屋で合図があるまでお待ちください。」



吐き気がする顔がそう言った。俺は素直に従った。

待合室には「極道の美学」だの「YAKUZA」だの「YAZAWA」だのという本があった。

とりあえず「YAZAWA」を読んだ。ロックだった。栄吉だった。



10分後、「ハートで汗をかく 」というYAZAWAの名言を読んでいた、その瞬間である。



「マッポがなんぼのもんじゃーい!」

奥の扉から怒声が響き渡った。

いやいや、マッポとか、ヤクザな方以外はまず使わないセリフだからね。

これはいよいよかもしれない。恐怖に震える手でドアを開く。

そこには。



助走しているおまりーが居た。なんか走り幅跳びしてた。叫びながらジャンプしてた。

先程の「女装」とかけてるという事実は、おまりーの為にもタッパに詰めて冷凍保存して頂きたい所存である。

アイスノンの隣に、そっと置いておいて頂きたい所存である。

なんですかこのダジャレの寒さは。

寒波。これは大寒波。しかし周りは熱波に包まれていた。

「さっすが組長!2メートルはいきましたなあ!!」

なんかアロハなスーツ着たいっかつい方々がおまりーを褒め称えている。

 アロハなスーツを生まれて初めて見たが、とりあえずハワイの方々に謝れと思った。

つか2メートルて。



なんか皆砂まみれで楽しんでるので、恐る恐る声をかけてみる。

「あ、あの・・・」



「おっ、お前、新入りか?!」

「まあまあ、跳んでみい」



いきなり無理矢理スタートラインに招待される。怖い。

逃げたい。現実から逃げたい。

跳びたくない。飛びたい。この大空に翼を広げ飛んでいきたい。





恐怖の形相で跳ぶ。4メートルを軽くこした。

おまりーが泣きそうな顔で「2メートル差…」と呟いた。

俺はどうやら今世紀最大のKYをしてしまったようである。

アロハな人々の目の色が変わった。

もうここから帰れないと悟った。

ハートが冷や汗を流してる。



「あ、あの…ここは俳優養成学校だと聞いたんですけど…」

 話題を逸らす為、俺は恐る恐る訊ねる。

「あぁ、そうそう。そうだったな。んじゃ早速やろうか」

 気を取り直したおまりーの合図を聴いたアロハおっさんは、すぐさま拳銃を用意する。



「よし、まずは撃たれる演技からだ」

 俺とおまりーと4人のアロハ達がステージに上がり、輪を作る。おまりーはおもむろにリボルバーを取り出す。

 「いいか、この弾倉に一発だけ弾を込める。ハズレでもアタリでも撃たれた演技をしろ。誰が本当に撃たれたかを皆に当ててもらう」

歓声を上げるギャラリー達。



いかなる角度から検証してもこれはロシアンルーレット。ロシアンルーレット以上ロシアンルーレット未満だから。

まあ正しくは「未満」じゃないんだけどそのへんは氷河期に置いていって欲しい所存である。

マンモスと一緒に、そっと寝かせてやって欲しい所存である。



いやいやおかしい。一人確実に死にますよね?おっ死んじゃいますよね?バキューンですよね?

これ毎回の講義でするんだったらこれ毎週一人死者出ますよね?

毎日のように警察来ますよね?ズームインされちゃいますよね?バンキシャされちゃいますよね?福沢さんのメガネが光りますよね?

「まず僕からだ」

そんな俺の気持ちを無視しておまりーは銃を自らのこめかみに向け引き金をひ



ターン



アタリは一発目でした。うん。言うてもロシアの冬の如く現実は厳しいからね。

いやいやいや。でもこれはKY。バラエティ的によろしくない。

生死がかかっても一発目がハズレだったらなんか拍子抜けしてしまう。

最後の二発のどっちかっていう展開をだね、ブラウン管の向こうのお茶の間は期待してるというのに。






「く、くみちょおぉぉぉ!」

そんな俺をよそにパニックになるヤクザ達。もう演技がどうこういう問題ではない。

そして怒りの矛先は俺へ向けられた。



「てめえぇぇぇ!KYだぁぁぁ!」

このKYは残念ながら「空気読め」ではない。

非常に残念ながら、このKYは「殺してやる」のKYである。これはマズい。



俺はKYした。

「恐怖のあまりYAZAWA」のKYである。

先程読んだ雑誌の影響からか、このタイミングでロックの帝王、栄ちゃんを思い出した。なんか知らんがゲタ履いてた。

彼のロックな人生は、全ての男共を魅了するものがあるんじゃなかろうか。「ハートで

汗をかく」とかそうそう言えるもんじゃない。

いや今はそんな場合じゃない。ゴメンだけど正直なところ栄吉とかどうでもいい。



するとヤクザは負けじとKYした。

「コッペパンを良く噛んで食べる」のKYである。

意外と堅いからね、コッペパンは。入れ歯の人には厳しいよね。

給食とかに出るとね。牛乳が無いとちょっと苦しいよね。いやなにしてんのよヤクザ。





俺は逃げるためにKYを試みた。

「この隙にヨーグルトに変装する」のKYである。

ほら、給食ってたいがいコッペパンとヨーグルトのダブルコンボじゃないですか。ね。

だからなんとかなると思った。

相手がヤクザならなんとかなると思った。

コッペパンよく噛んでる奴等にならなんとかなると思った。

白さ際立つおいしさに今なら変身できると思った。

おもむろに「森永」と書いた箱の中にもぐりこむ俺。





バレた。さすがに森永ヨーグルトではダメだった。

プロバイオディクスが足りなかった。いやそういう問題じゃない。





ターン



気が着くと俺はふかふかのヨーグルトの上に居た。

白さ際立つふかふかの上に居た。頭の上には輪っか状のコッペパンがあった。

視線の先におまりーを見つけた。嬉しくて泣きそうになった。

駆け寄る俺。圧倒的速さで駆け寄る俺。



「おーい!おまりー!KY!おまりー!おまりー!KY!」

俺は両手を大きく振りながら、愛すべき相方の名前を連呼した。

ちなみにこのKYは「これからもよろしくね」という意…



「お前の頭の上のコッペパン食べちまうぞ!」


彼は天使と楽しそうにネタ合わせしていた。



あれ?おかしいな、ぼく、おまりー君のあんな笑顔ははじめて見るよ?

俺はおもむろに頭上の輪っかをひっつかむと貪り始めた。

はは、結局空気を読めてなかったのは俺だったのか。

涙で濡れたコッペパン、ハートの汗の味がした

10組目 くるぶしソックス



市河:くるぶしソックスがチャンピオンに相応しいという方は、青のボールを流して下さい。どうぞ!



ろぺす:ハートで汗を流すかの如く

おまりー:ハートでボールを転がして!!

ろぺす:YAZAWAのロックな人生如く

おまりー:全力でボールを転がして!

ろぺす:YAZAWAのギターかの如く

おまりー:バケツに入る、音は轟音!!

ろぺす:…ごめん、自分でも何言ってるか分からないです。

市河:これで10組全ての熱演が終わりました。

碓氷:いよいよ運命の計量です!




計量へ!